コナンがサッカーの観戦に行っても、思ったほど人は死なない
前置き
「死神」は公式
コナンが殺人事件の現場に偶然いる確率の高さについては、もはや公式で言及されています。
まあ、こんだけ何度も死体の第一発見者になる子供がいたら、作中世界の住人の視点でも「何かおかしい」と思う方が自然です。
しかし、読者視点では、主人公の周囲で事件が起きるタイプのミステリが長期化すれば、やたら頻繁に殺人事件に巻き込まれる男が誕生してしまうのは、仕方のないところ。
それに「不自然」とか言うのも野暮天です。
そんな感じで、目暮警部の「死神じみている」発言は、「作中人物として自然な気持ち」なのか、「お約束としてプロテクトされていた部分へのメタなツッコミ」なのか、ちょっと解釈に迷います。
キック力増強シューズ
てことで、ベタな題材で恐れ入るのですが、今日は、コナンのサッカー絡みの事件を紹介していくだけというテーマでやってみます。
とりあえず基本的なおさらいから入ると、コナン(新一)は「小学校の頃からサッカーをやっていた」という設定です。
阿笠博士も、「サッカーの得意な新一君」に合わせて、キック力増強シューズを作ったのでした。
この説明によると、あのヤバい威力は、靴に動力が仕込まれているわけではなく、足ツボを刺激しただけで小学一年生の筋肉から出ております。
と、強さ設定「中」でも、ゴールネットを貫通して木が折れており、雷獣シュート程度の威力はあるように見えます。
(※このシューズに関しては、「物理エンジンで検証したところ、少なくとも時速1900kmは出ている」
などなど、ネットでも擦られまくっている話題ですね)
コナンと愉快な事件たち
1995年:プロサッカー選手脅迫事件
コナンが最初に巻き込まれたサッカー関連の事件は、1995年28号。
「サンデーカップの決勝戦」の出来事でした。
掲載当時は、ラモス選手に人気がありました。(カレーを食べた少年がラモスになるCMなどで有名)
なので、『コナン』の作中世界でも「ビッグ大阪」にラムスが在籍しています。
(当時ネタとしては、1995年のコナンはまだ携帯電話を持ってなくて、この回では弁当型携帯FAXを使用しています)
事件の内容は、サッカー選手の弟が誘拐されて、犯人から「サンデーカップの決勝戦」で八百長をしろと要求されたというもの。
被害者が「高校生探偵の新一」を頼って来たという関わり方で、特に「死神じみた」ところはありませんでした。
このエピソードで、「東京スピリッツ」所属のサッカー選手・ヒデとナオキが初登場。
この2人は、その後のサッカー関連のエピソードにも出てきます。
1998年:競技場無差別脅迫事件
1997年11月に、日本は初のワールドカップ出場を決めました。(1998年のフランス大会への出場)
その決定の瞬間には、コナンも「岡野最高!」「中田天才!」と部屋中を走りまわったそうです。
という感じで、1998年1月1日の「天皇杯決勝」の観戦に、国立競技場に来ていたコナンですが……。
そこで偶然にも、サッカーボールが銃で撃たれるのを目撃します。
こうして拳銃の所持をチラつかせた犯人が、5万6000人の観客を人質に、5000万円を要求してくる……という事件でした。
さすがコナン、正月にサッカーを見に来ただけで、けっこう凶悪な犯罪に巻き込まれております。
ただ、コナンが殺されそうになったりはするのですが(殺人未遂)、この事件で死者は出ませんでした。
なお、「天皇杯決勝」の試合は、ラムスの活躍で「ビッグ大阪」が勝ちました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?