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「新田瀕死」という名前の漫画家さんについて(※既知の情報のみ)

12/22~12/30まで毎日更新の予定です。

「ハンター×ハンターの代原」とは

『ハンター×ハンター』の連載は、『週刊少年ジャンプ』の1998年14号で始まりました。
いまとなっては信じがたいことですが、連載当初は、ジャンプに毎週『ハンター×ハンター』が載っていました。

ハンター休載の歴史については、自分で調べずに「ハンター 休載」で検索すると出てくるようなサイトの受け売りで恐れ入るのですが……。

・1999年~2003年ごろは、休載率20~40%くらい
・2004年に休載率50%を超えて、2006年に休載率90%を超える
・2007年からは「描きためて10週ずつ載せる形式」になる
・2014年までは、少なくとも年に一度は載っていた
・2018年11月を最後に、休載が3年以上続いている

という感じだそうです。
それで、1998年~2005年ごろのジャンプでは、「ハンターが間に合わなかったときに載せるための19ページの原稿」が常に用意されていたようです。

具体的には、『伊藤戦隊イトウレンジャー』とか『ポテポテポテト☆男爵一家』とか『しゅるるるシュールマン』といった読切が、ハンターの代わりに掲載されました。


たとえばこんな感じ

のちに『コミックバンチ』で『熱血!! 男盛り』を連載した南寛樹先生も、ハンターの代原で読切が載ったひとりでした。

有名どころでは『マテリアル・パズル』を始める前の土塚理弘先生もハンターの代原でジャンプに載っています。
(その時点で、すでに『ガンガン』で『1/Nのゆらぎ』『清村くんと杉小路くんと』が人気になっていたので、「清杉のひとがジャンプに載っている」のが不思議な感覚でした)

 

『憂鬱サッカーダンス』

と、ハンタークソ代原シリーズについては、いずれ詳しくご紹介したいところですが……。

本日の話題は、『週刊少年ジャンプ』1999年1号で休載した『ハンター×ハンター』の代わりに載った、新田瀕死先生の読切です。

タイトルは、『憂鬱サッカーダンス』。

この扉絵を見て、ジャンプ読者の何割が読み、何割が飛ばしたのか、私には分かりません。
(たぶん、当時ジャンプを読んでいたとしても、ほとんどの人は忘れてしまったと思います)

しかし、ごく個人的な趣味で申し上げると、50作以上あるハンターの代原のなかで、私はこれが一番好きです。

 

あらすじ紹介

たぶん、今後の人生で『週刊少年ジャンプ』1999年1号を手に取る可能性は低そうな気がするので、詳しめに内容をネタバレさせていただきます。

物語の主人公は、スクールカーストが低いことを気にしている男子です。

初っ端から「思うと思う」で入るのも「それっぽさ」が出ていますが、とにかく、サッカー部やバスケ部に劣等感がある主人公。

ある日、人数が足りなくて困っていると、サッカーの試合に誘われます。

ぼんやり「サッカーやると あかぬけるかなぁ」などと考える主人公ですが……。

そこで行われていたのは、タンスサッカーでした。

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