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先日亡くなった五島勉さんの霊を、大川隆法さんがイタコる【幸福の科学】

1973年、五島勉さんが書いた『ノストラダムスの予言』という本が、大ベストセラーになりました。

一九九九の年、七の月
空から恐怖の大王が降ってくるだろう
アンゴルモアの大王を復活させるために
その前後の期間、マルスは幸福の名のもとに支配するだろう。

これが人類滅亡の予言だと、日本中に巨大な影響が広がったのです。


『ノストラダムス・愛伝説』

たとえば、あの小池一夫先生も、1983年から『ノストラダムス・愛伝説』という作品を連載しました。

その終盤では、漫画の中に小池一夫先生ご本人が登場。
教え子たちから、「ノストラダムスっていうネタ自体が古い」「どうして売れないものを手がけるンですか」と問われます。

のす1

しかし、小池一夫先生は「カッ」という効果音とともに、ノストラダムスの予言がいかに当たっているかを熱弁。

のす2

そう、小池一夫先生は、大マジでノストラダムスを信じていたのです。
そして、「若いコミック世代に警告を与える」ことが「神がボクに課した使命」だと、真剣に考えているのでした。

せっk

それから、
「人類滅亡の跫死音《あしおと》はすぐそこまで来ている!」
「その跫死音が聞こえる者は何人いる…!?」
人類の危機を真剣に考えている人間が何人いる…!?

あいあ

……という読者への説教で、物語は終わるのでした。

このとき、小池一夫先生は49歳くらいでした。


まる子 ノストラダムスの予言を気にする

有名どころでは、『ちびまる子ちゃん』(1974年ごろが舞台)でも、当時の空気を感じさせるエピソードがあります。

まる1

昔は、テレビでこういう特番がありました。

まる2

子供は本当に泣いていましたね。

まる3

1999年に自分が何歳か計算するのも、あるあるです。
(さくらももこ先生は1965年生まれで、1999年に34歳。亡くなったとき、まだ53歳だったのですよね……)


まる子たちが見ているのは、1974年7月25日の夜8時からフジテレビで実際に放送された、『木曜大特集 ノストラダムスの大予言・公開記念スペシャル番組』という、映画の宣伝を兼ねた番組だと思われます。
(山本リンダさんへの言及など、さくらももこ先生はちょうど『ちびまる子ちゃん』の年齢で、実際にこの番組を見ています

当時小6だった岸野雄一さんは、この特番を見た感想を、「『お前は36才で死ぬのだ』と言われているような気がしてどんよりとした気分になった」「こまっしゃくれた子供にとっても重大な『死の宣告』だった」などと述べています。(『タイマン! 男魂マンガ高校』より)


五島勉さん

そんな感じで、ノストラダムスが作った終末ブームが、70年代~90年代のオカルト業界を混沌に導きます。

ただ、すべての元凶となった、『ノストラダムスの大予言』という本についてですが……。
そこに載っているエピソードの多くは五島勉さんが考えた創作で、ノストラダムスの予言集に存在しない五島勉さんが捏造した予言詩も混ざっていたことが、判明しています。

そうして話を盛ったり、70年代当時の流行と結びつけて興味を引く話を仕立て上げてみせたり……。
日本ではマイナーだったノストラダムスを社会現象まで持っていったのは、五島勉さんの巧みな筆力によるところが大きかったです。

日本でウケたのは、五島勉さんが大幅に脚色や創作を加えた、五島プロデュースのノストラダムス像。
実は、ノストラダムスがスゴイというより、五島勉さんがスゴイのです。


2014年の五島勉「恐怖の大王の正体は9・11」

もちろん、実際の1999年には、何も起こりませんでした。

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予言の日に何も起こらなくて困惑する人たち


そして、2014年。
『ノストラダムスの大予言』の電子書籍版の加筆で、五島勉さんは、次のように述べました。

実際の1999年7の月には、人類破滅とか世界の終わりとかを引き起こす出来事は何もなかった
(中略)
その意味で私の1999年人類破滅解釈は間違っていた
(中略)
私の解釈は間違っていたかもしれないが、この詩の内容は正しい。
たとえ内容は年数に多少のズレがあったとしても、それは想定できる誤差の範囲内で、その場合、予言されたような事実は必ず起こると。
そしてそう思って生きているうち、あの運命の日がとうとう来たのだった。
1999年の指定期限から2年後、2001年9月11日

そう、恐怖=Terror=テロル=テロ。
恐怖の大王とは「テロリストの大王」だったのです。

空から降って来るテロの大王、すなわち、飛行機による自爆テロ!
ノストラダムスは、それを予言していたのでした。


なお、「1999年」については、「ノストラダムスは世紀末のぶきみさを強調するために1999という年数を選んだ」などと、すごくテキトーな話を書いておられます。

※この2014年の文章に限らず、9・11が起こったあと、五島勉さんは一貫して、恐怖の大王は同時多発テロの予言だったという説を採っています


アンゴルモアの大王について

また、2014年の五島勉さんは、「アンゴルモア=モンゴル民族」を採用。
「アンゴルモアの大王が復活」というのは、「現代兵器や現代外交を駆使して、中国が世界を征服する」という予言だとしています。

東京・パリ・ニューヨークの巨大ビルの3割ぐらいが、すでに実質的に中国人の所有だという情報を聞いたことがある
(中略)
「ノス予言がまた当たった」状態なのだ

な‥‥なんだってー!

そして、その前後の期間を支配する「マルス」とは、「中国がこれから起こす戦争」のこと。

「やがて日本本土への軍事衛星や無人機や汚染気流、浮遊毒物による侵攻があるだろう」
「気象大災害、米中大戦、宇宙から深海までのむざんな激戦で、人類そのものも下手すると滅亡以上のさんたんたる有様になる」
戦争と災害に飢えや病気まで合わさったニュータイプの破滅のようなことが来る」
「これが『マルスは幸福の名のもとに支配する』から読みとれる、ノストラダムスの今後のメッセージである

ノストラダムス

これが、2014年9月の五島勉さん(84歳)の主張でした。

そして、2020年6月、五島勉さんは90歳で亡くなります。
その死は、7月21日に報道されて……。

7月24日、「幸福の科学」の特別説法堂にて、大川隆法総裁が、五島勉さんを招霊しました。


蛇足:9・11は私も予言しました

これは自慢ですけど、9・11の事件については、私も予言しました。

というのも、2001年2月に「ちゆ12歳」というホームページを作ったとき、次のようなコンテンツがやりたかったのでした。

あらかじめ「紛争っぽいポエム」「災害っぽいポエム」「政変っぽいポエム」「疫病っぽいポエム」などを公開しておいて、何か事件が起こったらテキトーな解釈をこじつける大予言パロディネタ

それで、このURLに、クソポエムを書き殴っておきました。

予言番号0006(公開日:平成13年2月14日)

二本の角をもった獅子が月を見る
凍りつかせるような足音が響き、彼らは怯える
血煙、咆哮、そして暗闇
一時は歓喜の歌声が響くが、剣の持ち主がそれを止める

その結果が、これです。

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『週刊女性』で「NY壊滅を予知した『日本人少女』」と認定していただきました。(そこまで求めてないです…)

書き出しの「二本の角」がポイント高かったですね。

9・11の予言としては、「一九九九の年、七の月 空から恐怖の大王が降ってくる」よりは、私が2001年2月に公開した「二本の角をもった獅子が月を見る」「血煙、咆哮、そして暗闇」の方が、それっぽいと思います。(謎アピール)

よげん

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