衝撃の「ぐおにィ!!」　加地君也先生の打ち切り漫画『闇神コウ』と『マイスター』

大変申し訳ございません。
今月、更新ペースを保てなかったので、過去に雑誌に書いた記事の再掲載をさせていただきます。

以下は、2009年3月の『ネットランナー』に書いた記事の再掲載となります。
（いちおう、元の3倍に加筆しているので、単なる再掲載って感じでもないのですけど……）

ノォオオウォオオオ!!!

かつて、『週刊少年ジャンプ』で、加地君也（かじきみや）先生という方が連載していました。
巻末の著者近況で、「ども！　地震・雷・加地君也です」という自己紹介をしたことで有名です。

その初連載『闇神コウ～暗闇にドッキリ！～』は、17週で終わった打ち切り漫画。
内容は、『GS美神』の劣化版と認識している方が多いと思います。

正直、本編よりも作者の発言の方が面白いタイプの漫画でした。

たとえば、いじめで自殺した女子高生が鬼と化して、「ノォオオ　ウォオオオ!!!」と叫ぶシーンがあるのですが……。

このコマについて、加地先生が語ったところでは……。

「鬼が『ノォオオウォオオ』と叫んでますが　実は『NO WAR』という英語とかけたのです。はっきり言って誰も気付きませんでした。でも、それでいいんです。これは僕の魂の叫びなので…」

まさか、この「ノォオオウォオオオ!!!」に、平和への願いが込められていたとは……。
そんなこと、読者の視点から気付けるはずがないということに、加地先生に気付いてほしかったです。

気付いてましたか？

そして、この漫画の連載が終了してから、加地先生は、こう言い出します。

「鬼が倒された時の断末魔の叫びが全部同じであることに気付いてましたか？」

なんでも、鬼だから「ぐおにィ」と叫ばせていたそうです。

連載中はまったく気付きませんでしたが、読み返してみると確かに……。

「ぐおにィィ!!?」

「ぐおにィィ!!」

「ぐおにィ!!!」

「ぐおにィ!!!」

……言ってました！　メチャクチャ「ぐおにィ」って言っています！

あの織田信長でさえも、疑問形で「ぐぉ…　にィ…!?」ですよ！

これは、一体……

何？

加地先生によると、「ぐおにィ」については、周囲の人間からも止められたのですが、「僕も意地で使い続けました」という狂気のコメントでした。

鬼だから「ぐおにィ」という以外の何かは、特にないようです。