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幸福の科学の「福音書のヨハネの霊言」について色々と気になること

※この記事は11月9日に更新しました。マガジンとしては「10月分の記事」のところ、更新が遅れてしまっており、大変申し訳ございません。
※宗教関係で読みづらい長文になってしまって、大変申し訳ありません。次は、もっと読みやすくて楽しい更新にしたいです。

「幸福の科学」のキリスト教批判

キリスト教では、イエスは磔になって3日後に復活したとされます。

しかし、「幸福の科学」では、その肉体の復活を否定。

『幸福の科学』1994年12月号

会員の子供にも、こんな風に教えられました。

『ヘルメス・エンゼルズ』No.86(2003年5月1日発行)

「肉体ではなく、魂としてのよみがえりでした」
主エル・カンターレの力による大いなる奇跡でした」

と、少なくとも 2003年の『黄金の法』の映画までは、そう教えていました。

 

教義変更

しかし、2010年4月。
「幸福の科学」の教義に、「イエスを生き返らせた宇宙人」が登場。

大川隆法『宇宙からのメッセージ』

以後は、イエスはベガ星人が治療したとされます。

『マンガ本当にあった宇宙人のヒミツ』(2011年4月発行)

と、「主エル・カンターレの力による大いなる奇跡」だったのが、「ベガ星人の治療光線」に変わったのでした。

この変更、いまいち理由がよく分からないのですが……。
大川総裁は「2004年の心臓の発作で死んだけど生きていた」というのを、自分の「新復活」とアピールするようになったので、その辺でイエスの復活への扱いも変わったのかも知れません(?)

 

「ヨハネ」の霊言

さて、今日の本題。
2014年の「福音書のヨハネ」の霊言です。

冒頭からこんな感じで、

当たり前のように、『ヨハネによる福音書』の著者 = 使徒ヨハネということで話が進みます。

 

※著者と使徒について

宗教上はともかく、歴史的には『ヨハネによる福音書』を書いたのは、使徒ヨハネではないと思われます。

聖書は「世界で一番売れた本」で、めちゃくちゃ研究されているので、そういう先人たちの研究結果の受け売りになってしまうのですが……。

(読み飛ばし推奨)
・元々はイエスの死から60~65年後くらいに匿名で書かれたもので、著者がヨハネだと言われるようになったのは、さらに100年後くらい。当時の人たちには、そうして権威付けをしたい動機があった。
・使徒ヨハネは「無学」(使徒行伝4-13)で、出自からしてもギリシャ語の文章など書けなかった可能性が高い。
・内容的にも、イエスが最初から神だったとするような後年の思想が入っていたりで、直弟子が書いたような感じでもない。

……などなど、この世の常識的には、「『ヨハネによる福音書』の著者 = 使徒ヨハネ」説を支持するのは難しいです。

しかし、大川隆法総裁としては、「『ヨハネによる福音書』の著者 = 使徒ヨハネ」は当たり前のようです。
呼び出された「福音書のヨハネ」は、当然のように使徒ヨハネとして喋り出し、そのことに何の説明もありませんでした。

※この件については、こういったユーザーレビューもありました。

 

余談

大川隆法総裁は、この霊言本の「まえがき」に、こんなことも書いています。

「『トマスによる福音書』というものもあります。この方も十二弟子の一人ですが、なぜか、『トマスによる福音書は正式な福音書としては認められておらず、外典として出てきています」

大川隆法『福音書のヨハネ イエスを語る』

と、大川隆法総裁は、『トマスによる福音書』も使徒トマスが書いたと信じているみたいです。

しかし、内容・時期的にトマスが書いたとは考え難いですし、正統派からすれば異端的な文書なので、「十二弟子が書いたのに、なぜか認められていない」という疑問を抱くところでもないと思います。

……そんな感じで、わりと「まえがき」だけで不安になれる本でした。

以下、その「ヨハネ」の霊言の内容を見ていきます。

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