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ジョージ秋山先生の『スターダスト』の単行本未収録回

この記事を含めて、今月中にあと3回更新を目指しております。

前置き

ジョージ秋山先生の作品については、これまでに何度か取り上げました。

過去の記事では、『食べ物がなくなる』『サド伯爵』など、ネットにほとんど情報がない作品を紹介したりしていました。

それに比べると、今回は、若干ネットに情報がある話題となります。

とはいえ、1975年のもの。
基本的には知らん漫画の話だろうと思います。

 

『週刊少年キング』のこと

かつて、『週刊少年キング』という雑誌がありました。

こんな感じ

70年代には、この『少年キング』が、ジャンプ・サンデー・マガジン・チャンピオンと並び立っていました。

1959年に『週刊少年マガジン』と『週刊少年サンデー』が創刊。
1963年に『週刊少年キング』が創刊。
1968年に『週刊少年ジャンプ』が創刊。(当初は月2回刊)
1969年に『週刊少年チャンピオン』が創刊。(当初は月2回刊)

あと、1969年11月に『ぼくら』が『週刊ぼくらマガジン』になるのですが、それは1年半で休刊してしまいます。
その期間に、6つの週刊少年漫画誌に同時に連載という異常なことを達成していたのが、ジョージ秋山先生でした。

たとえば、『銭ゲバ』(サンデー)、『アシュラ』(マガジン)、『デロリンマン』(ジャンプ)、『ざんこくベビー』(チャンピオン)、『ズッコケ仁義』(キング)、『ギョロメンハカセ』(ぼくらマガジン)が同時に連載していた時期があります。

『ぼくらマガジン』の終了後は、80年代まで「五大週刊少年漫画誌」の時代となります。
しかし、1982年に『週刊少年キング』が休刊。

『ゴッドサイダー』の巻来功士先生が少年キング作家だった頃の回想(『連載終了!!』より)

1982年以降は、現在の「四大週刊少年漫画誌」の時代になります。

1986年に『週刊少年宝島』が創刊されるも、11冊で休刊。
その後は30年以上新規参入もなく、「四大誌」の時代が続いております。

(※少年チャンピオンを無視して「三大誌」だと思っている人もいるかも知れません)

 

『スターダスト』

その『週刊少年キング』という雑誌で、1974年からジョージ秋山先生が連載した漫画が『スターダスト』です。

ジョージ秋山先生の連載で、たぶん唯一の芸能界もの。

読んでみると、開始1ページ目から「この物語には友情や人情は存在しない!! 芸能界が舞台だからである!!」と宣言されます。

序盤は、『銭ゲバ』の芸能界バージョンかな? みたいな印象です。

たとえば、主人公が有名作詞家に弟子入りするためにとった方法は……。

……と、知らない子供を事故らせて、それをネタに脅迫するという方法でした。
芸能界が舞台だから情は存在しないのです。

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