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人に期待するなというけれど

人にはそれぞれの自由があるよね。
人に期待していると、他人の自由を許せなくなるところはある。
なんであんなことを言うんだろう、とか、嫌われたかもしれない、とか、こうしてくれないなんて、とか。
それが苦しいから、そして果ては苦しみのあまり他人の自由を侵害し始めてしまうから、人に期待はするな、という。距離を保てという。
今そういう考え方を広めている人は多い。

昔からこういう考え方があったのかは知らないけど、私はこの考え方に半分賛成で半分反対だ。

賛成なのは、この考え方で他人を傷つけることも自分が傷つくことも少なくなるだろうから。
反対なのは、人と人との距離が離れてしまいすぎる可能性があるから。

他人に期待しなくなると、だんだん人間関係が単調なものになって、インスタントな人間関係ばかりになる気がする。
インスタントな関係性、それも生きていくには賢い選択だと思う。でも、深い優しさや友情、愛情、気遣いや信じると言うことが損なわれていくように思う。私はそれが嫌だ。

人には期待していたい。エゴかもしれないけれど、だって人のいいところをできるだけたくさん見てみたい。悪いところもたくさん見てみたい。それでも仲良くいられるかどうか、それはほぼ賭けだ。
でも私は人間関係にそんな賭けを持ち込みたい。
ちゃんと優しくしあって、ちゃんといたわりあって、正面からぶつかって粉々になりたい。

逆に期待されない関係って悲しくないか。期待されてそれに応える度に、「あの人ならわかってくれる」とか「あの人のアドバイスはためになる」とか、だんだん信頼が生まれてくる。

期待が信頼を、信頼が絆を作ると信じている。

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