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ライブまであと

推しのライブの日が来るのが怖い。
何も私が出演する訳でもなく、ただ観に行くだけのこと。
ただ、最近つづく体調の悪さが、その日の参戦を駄目にしてしまうのではないかということだけが怖い。
もし観にいけなかったら、きっと私は自分を呪うだろう。

その日は今週の金曜日。今日が日曜日だから、5日後に迫ってしまった。
ずっと体調を整えたいと、体を動かしたり薬を変えてもらったり試行錯誤してきたけれど、なかなかライブが観られるくらいにまで整わない。
今日やっとこのnoteを書けるようになったくらいで、明日はまた沈むかもしれない。

それというのも最近、訪問リハビリの日に先生がマインドツリーをつけるように言ってくるのが辛いのだ。
自分を見つめすぎるから、そういった類のことはやめなさいと主治医に言われているのに、何か突破口になるのならと促されるままに書き始めてしまった。
リハビリの先生が「この項目からどんなやりたいことが思いつきますか?」とか、「ここから繋げてどうしたいですか?」とか言うたびに、それはだんだん嘘のポジティブさで繋がって、醜悪な嘘の「やりたいこと」の木になっていった。

特に違和感があるのが「長生きしたい」という記述だった。
私は本当に長生きしたいのか?いや、実際もうすぐにでも死んでしまいたいと思っているのが本音なんじゃないだろうか。
死ぬのは怖いけれど、病気と障害を抱えて長生きする方がもっと怖いと思う気持ちもある。
それなのに私の手は勝手に「長生きしたい」と書いて、次に「どうせ長生きするなら楽しく生きたい」と書いていた。それにもう叶わない「健康になりたい」とも。

私は私の本当の本音に向き合わなければならない。私は「健康で楽しく長生きしたい」という、叶わない願いを抱いているらしい。
では、どうすればそれに近くなれるのか。
そんなことを考えていたら、絶望が押し寄せてきてこう囁く。
「お前にはもう無理だ」

ライブに行きたい。あの大音量の推しの出す音を全身で浴びて細胞から組み立て直されるような感覚を味わいたい。推しに会いたい。
なんとしてでもライブ当日に朝から元気でいたい。
リハビリ、休んでしまおうか。

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