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レスパイトケアを意識した関わり

共生型デイサービスで、介護職員兼生活相談員として働き始めてもうすぐ1年が経ちます。
ここ1ヶ月ほど、がむしゃらに仕事をしている中で、「レスパイトケア」に興味を持っている自分に気づきました。

レスパイトケア(英: Respite care)は、子どもまたは大人を介護する人に提供される計画的、もしくは緊急の、一時的なケアである。言い換えれば、「ケアする人のケア」である。
Respiteは英語で「小休止」の意味。
Wikipedia

ある日、朝のお迎えでご自宅に伺うと、ご家族から「今日は私の用事で遠くに行くので、何かあったら携帯に連絡を…」と話しがありました。

そこでふと、私の今の仕事は、ご本人のケアをしているように見えて、実は家族の時間確保の助けもしているのではないかと思ったのです。

実際、今の現場ではレスパイト目的での通所開始は少なくない印象で、そういったケースは徐々に通所回数も増えていきます。
「家族の限界が近いから週1回からなんとか通えれば」と言っていた方も、今では週3回、休むことなく通っているようなこともザラです。


誰のためのケアなのか?

仕事をしていると、今のケアは偽善や自己満足のための行為なのではないか?という疑問と、常に向き合っていなくてはいけない気持ちになる時があります。

本人は通所したくない気持ち(1日中家で過ごしたい)だけど、家族が限界だから外に出て欲しいケース。
果たして何がご本人のためのケアなのか、見失いそうになる時もありました。

最近は少し俯瞰的になりつつあります。
共働きに老々介護、ヤングケアラーなど家族が抱える問題も複雑化している中で、私たちのようなプロをフル活用することで
自宅での生活を、1日でも長く続けることができるように
と考えるようになってきています。
それが長期的に見て、ご本人のためになるケースもあるのではないかと思うのです。
(言い聞かせかしら…)


家族との関係づくり

通所介護は、利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、自宅にこもりきりの利用者の孤立感の解消や心身機能の維持、家族の介護の負担軽減などを目的として実施します。
https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/publish/group7.html
厚生労働省ホームページ

家族も支援の対象者だと認識を持つと、より意識した関係作りが必要になると感じます。
場合によっては、1日お話しできるご本人よりも、関わる時間が少ない家族との関係作りの方が苦戦する場合も…
私が現在関係作りのためにやっていることは次の4つ。

•家族構成•関係の把握
→契約時などにできれば対面で会っておく。キーパーソンについては特に詳しく知っておく。(年代、仕事、本人との関わり方など)
それがご本人との会話の引き出しになることもよくあります。

•連絡帳や介護記録によるコミュニケーション
→年代などによってアナログ•デジタルを使い分けして日々のご様子を伝えます。
特にデジタルが使える方にはリアルタイムでの記録や写真や動画を届けます。

•送迎時のコミュニケーション
→ご様子を報告するだけでなく、ご家族を気遣う言葉を発信することを意識しています。

•事故等発生時の素早い報告と対応
→報告と再発防止、アフターケアは必須。事前にリスクをお伝えするのも必要なことだと思っています。

まだまだできることがあるのではないかと模索中。関わる時間が少ないからこそ、より適切な言動をと気を引き締めます。
家でケアをするということの孤独感や疲労感を想像する必要があります。
リスペクトを持って接することを忘れないことが大切ですよね。

家族が朝見送る時に、罪悪感なく送り出せるように。
「今日もデイサービス楽しんできてね」
家族がそう言える環境を作るのが、今の私の仕事なのだと思っています。

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