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「”つなげる”サイエンスコミュニケーション」-NPO法人サイエンスリンクインタビュー

今回はNPO法人サイエンスリンクの方々にお話を伺いました。

概要:

NPO法人サイエンスリンク
学生によるサイエンスコミュニケーションの活性化を目指している団体で、3つの「つなげる」を目標に活動している。
活動は基本的に2週に1回で、現在はオンラインで活動している。

インタビューをお受けいただいた方:
冨士田李紗(ふじたりさ)さん
東京工業大学3年、NPO法人サイエンスリンク事務局代表

大野杏佳(おおのきょうか)さん
東京工業大学3年、NPO法人サイエンスリンク事務局員

インタビュアー・編集:
尾本将太(Shakr Inc.)

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本文:

NPO法人サイエンスリンクはサイエンスコミュケーションの活性化を目指し、”人々”と”科学”を「つなげる」、”人々”と”サイエンスコミュニケーションをする学生たち”とを「つなげる」、”サイエンスコミュニケーションをしている学生同士”を「つなげる」という3つの「つなげる」を目標に活動している。

関東近郊の大学や高校を中心に、サイエンスコミュニケーション活動をしている同じような団体と一緒に、年に数回主に子どもたちに科学の楽しさを伝えるイベントを開催している。

その他にも企業や自治体から依頼を受けてサイエンスショーや科学工作教室を行ったり、団体同士の交流会の企画などを行っている。

活動は2週に1回で、現在はオンラインで活動しているが、以前は大学の講義室やコワーキングスペースなどで集まって活動を行っていたそうだ。


ーコロナが広まってから一番変わった部分は?

冨士田さん)
そうですね、スタッフ同士の交流は取りづらいな、というのはちょっと感じているところです。元々わざわざ集まって遊ぶ、みたいな気質の人が多い訳じゃないとはいえ、会議の前後にご飯を食べに行こうとかあったんですが今は無いので、それはちょっと大きい違いかなと思っています。


大野さん)
私が所属している期間はコロナ以後の方が長いので、実験教室の依頼が受けられなくなったとか、そういうところですかね。


ーお二人の団体内での役割は?

冨士田さん)
大きい人数の組織じゃないので、あまりはっきりしたものがある訳ではないんですが、私は事務局のリーダーということで、話し合いの時に司会みたいな役をやったりはしています。

大野さん)
議事録と、あとはイベントごとに班を決めていて、私は今広報班として活動しています。
広報班ではまずチラシを作って、科学館さんに配布をお願いしたりとか、あとはホームページの更新をしています。あとはTwitterとかFacebookとかにちょっと「イベントやるよ」みたいな告知をしたり。


ーメンバー募集はどういう形で行っているんですか?

冨士田さん)
基本的には、先ほど言った団体同士の交流会みたいなのをちょくちょくやっているんですけど、そこでやりませんか、という声かけはしています。

また、ウェブサイトにメンバー募集フォームというのが置いてあるので、最近はちょくちょくそちらから連絡を下さって、ちょっと興味があるから、みたいな感じで覗いていかれる方はいますね。

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ーお二人はどういうつながりでサイエンスリンクに入ったんですか?

冨士田さん)
私は元々大学の方のサークルに入っていて、そこの先輩にサイエンスリンクの人がいて、来ない?という感じで入りました。
夏休み前くらいにプレゼンがあったので、「あ、じゃあ」ってのこのこ行ったらそのまま入るという感じで(笑)

大野さん)
私もその時一緒に見学に行ったんですけど、その時ちょっと忙しかったのでまた後でという事にしました。
また秋くらいに新入生歓迎会があって、そこに参加したのをきっかけに入りました。


◯子供の笑顔に元気をもらえる活動

ー組織運営で大変なことや良かったことは?

冨士田さん)
私大変だったこと全部忘れちゃうたちなので、ちょっと申し訳ないですけど。(笑)
忙しい時期はもちろんあって、いっぱい仕事があってあわあわする事もありますが、まあイベントとかやったり、それこそ子供たちと直接触れ合うみたいな機会が平時だとそこそこあるので、そういう時は楽しくて吹っ飛んじゃいますね。

大野さん)
私は広報担当の他に実験の依頼受付の担当もしていて、メール書く時間が活動の中で一番多いんですけど、メール書くのが大変ですね。多分書くのが上手くなったかな(笑)


ーサイエンスリンクの内側から見た魅力や特徴は?

大野さん)
やっぱり色んな団体さんと繋がれるところじゃないですかね。

冨士田さん)
確かに、それはそう。
色んな人と喋れるというのは魅力のひとつではあると思うし、あとは今の組織は良くも悪くも小規模なので、結構自分のやりたいことがわーっと通せるというのは運営側からしたら良いことなのかなと思っています。

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ー逆に外から見るとどんな部分が魅力?

冨士田さん)
依頼で出向いて教室行った時というのは結構喜んでもらう事が多いです。
やっぱり子供の理科離れとか言いますけど、小学生の子供とかって割と実験とか好きなので、そういうので気軽に見せに行けるというのは結構魅力的な団体ではあるのかなと思います。

大野さん)
依頼も結構たくさん貰っていて、こうやってほしいとかそういう話もあります。
人手が足りていないとか時間が足りないとかでお断りしているところも多いのですが、でもそれだけ喜んで期待してもらえてると思えるのは嬉しいですね。


ー実験教室ではどういう実験をやっているんですか?

冨士田さん)
大規模な会場というか、100人くらいの規模のサイエンスショーとかだと、空気砲を撃ってみたりだとか。後は光の実験が得意なので、例えば白い光を7色に分光するとか、3か原色を合わせて白を作るとかっていうのを使った実験が多いんです。
それに加えて空気砲とか、空気の流れを使った実験というのを大人数の前では見せたりします。
工作教室の時は最近は、偏光板を使ったステンドグラスの工作をやったりしています。
でもやろうと思えばというか、基本的には依頼主さんの希望に合わせる形で思っているし、今言った偏光板のやつも私が去年ちょこちょこって作ったやつなので、やろうと思えば何でもできますね(笑)

ステンドグラスは構造としては偏光板の間に、画用紙に穴を開けて、切り取った部分のところにOPPテープ、セロテープでも良いんですけど、そういうテープをランダムに重ねて貼って、それを偏光板の間に挟むと色が出るという現象があって、それを使ったものですね。



◯団体との関わり方、今とこれから

ーこれから団体でどんなことをやっていきたいですか?

冨士田さん)
今この時期なので、すぐに対面というのは難しいと思うので、でも完全にオンラインというのも大変というか、なかなか子供たちにとっても難しいところが多いと思います。
そこの折り合いというか、上手い地点を見つけられたらなと思っています。

大野さん)
ここ数年の話、夏のイベントはできているんですけど、春にある大学生同士のイベントはコロナの影響で開催できていないんです。
主に学生団体同士の繋がりを強化というか、一緒に実験を見せ合ったりとか、そういうところをもっとオンラインでもできるように工夫したいなと思っています。

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ー卒業後はどんなことをやっていきたいですか?

冨士田さん)
卒業してからはあまりサイエンスコミュニケーションに直接関わることは無くなるとは私は思うので、どうなんでしょうね。
機会があればこういうことを続けていきたいなとか、下の世代に力になれることがあればやっていきたいなとは思います。

例えば今会計とかの事務的な処理を上の世代の方に頼んでいるんですけど、今私たちがそうしてもらっているように、そういう後ろの方でバックアップしていけたらなと思っています。


大野さん)
私も建築系なのでそんなに縁が無くなるかなと思うので。
やっぱり今出来るうちにやっておきたいな、時間のあるうちに。


ーどういう人にサイエンスリンクに来てほしいですか?

冨士田さん)
実務上の話で言ったら、今デザインができる人が少なくて。
結構大野さんとかに投げたりしているので、その辺ができる人がいたらめちゃくちゃ心強いです。
でもまあ普通に、一緒に実験教室とかやっていく上で、明るく楽しくやっていける方が来たら良いなと思っています。

大野さん)
どういう人に来てほしいという話でもないんですけど、理系の団体としては珍しく半数が女性ということで。(笑)

冨士田さん)
そうね、女の子とかも、あんまり偏りすぎるのも良くないので、男女比半々くらいの割合くらいで来てくれたら嬉しいなとは思いますね。


ーこれから来る方に向けてメッセージをお願いします

冨士田さん)
いやもう、あまり難しく考えないで来てもらったら嬉しいなとは思うので。

大野さん)
もう一緒に頑張りましょうとか(笑)

冨士田さん)
そんな感じだよね、もうね(笑)
学生の団体のであまり今現在できる事とか、そんなに高いスキルが求められる訳ではないので、ちょっとでも気になったら。
そんなにがちがちに縛る訳でもないから、話ちょっと聞いて、今無理かもと思ったら全然抜けてもらって平気なので、気軽にちょこっと覗いてみてくれたらなと思っています。


◯リンク

HP: https://sc-link.net/
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