私的映画ランキングトップ100をレビューする 第33位「アイアンマン1~3」

私がアイアンマンだ!!

3000回愛された男でおなじみ、トニー・スタークを主人公とするあれやこれやが描かれた3本をまとめてやっちまいます。こうでもしないとな、100本に収まらんかったんや……。
傲慢で軽口叩きまくる天才キャラが挫折を経てヒーローに…という王道(か?)な流れは「ドクター・ストレンジ」に通ずるものもありますがそれはそれということ。
それではチーズバーガーを食べながら思いつくままに行きましょう。

・トニースタークのお話
金持ち、色男、メンヘラ、天才、
ここまで嫌われそうな属性をそろえているのになぜか魅力的に感じられてしまうのは演じるロバート・ダウニーjrの為せるわざなのかどうかわかりませんが、ほんと上手いことやっとるな~というお話です。
そんなこと言いながらもシリーズを通して、というかMCU全体を通して彼による功罪の数々で色々な人たちが色々な目に遭っているのでまあ、大変じゃなというアレですわ。
でもやっぱり根底にあるのは人助け魂というかヒーロー魂というか、シリーズを通して描かれる「私はアイアンマンだ」という覚悟に至るまでの成長具合はね、感動ですからね、1作目からじゅんぐりにお話しできればなという次第です。

・1作目
ローディ、お前誰だ……?
さておきこの1作目、今となってはな感じはすごいするんですけど、当時の皆さんはこれがここまで大きなお話になるなんて想像もつかなかったんでしょうね~羨ましい。
アイアンマンなんて日本での知名度があるわけでもなく、なんだお前ロックマンの親戚か?なんていうのが関の山じゃないですか?見た目ダサいし
自分がこの映画を見たのは恥ずかしながら「アベンジャーズ」よりも後なのでやっぱ流れに乗るのもちょっと遅れちゃったな~という寂しさもあるんですけども、しかしこれはユニバースというくくりで見なくてもなかなかな傑作。やはりカチャカチャな変身はロマンということですね。

・アイアンマン誕生のアレ
テロリストにさらわれた後のあれやこれや、今思うとあそこで出会ったなんちゃら博士が後々全宇宙の危機を救ったってことなんすね~すごいお話ですわ。
1作目の時点はまあ一応の覚悟こそあれどまだまだ傲慢の塊な部分は否めませんけど、既に彼のスーパーヒーロー能力であるその圧倒的な頭脳は凄まじいもの。今後ファンタスティック・フォーが出てきてリード・リチャーズという新たな天才キャラの登場も避けられないのでそのなんというかほら、不安な部分もあるじゃないですか、なのでね、上手いことお願いしますねケビンファイギさん!

・オバディアさん
アイアンモンガーなるヴィランとしてめでたくMCUヴィラン第一号を担当。
ヒーローのオリジンを描く際のヴィランとして同じような能力を持っていてかつちょっと本人より強めっていうアレはここからなんでしょうかね?レッドスカルとかキルモンガーとかイエロージャケットとかそういう感じでしたね。
倒し方が上空までもっていって落っことしてうぇい!みたいなノリでまるでリザードンのちきゅうなげみたいだ……とか思ったりもしましたがそれはそれということ。ヴェノムでもありましたがヒロインとの共同作業で倒すというのもまた乙なものです。

・私がアイアンマンだ
言っちゃうんかーい!
まあどう考えても言う流れでしたね。
とにかくヒーローであることをひた隠しにするスパイダーマンと良い感じに対比されていて面白いです。まさかこの時からノーウェイホームを想定していた……??

・ローディ……
大人の事情というものは切ない話です。
まあいうて今ではドンチー以外のローディはちょっとね、考えられないですね。

・2作目
MCUでナンバリングタイトルになってるのってアイアンマンだけなんですよね。多分数字をつけちゃうと「なーんだ続編なのか」って1作目見てない人に食いついて貰えないから数字つけなくなったと思うんですけども。
もう今はMCUに乗っかってる人しか見に来ないんだから普通に数字つけちゃっていいんでない?いちいちサブタイトル考えるのめんどくさくない?という思いもあったりなかったり。
さておき「2」と言えばスーツケースでガチャガチャ、チュイーンなあの装着シーン。あれが一番好きって人はいまだに多いんじゃないでしょうかね、ちなみに個人的な一番のお気に入り装着シーンは「アベンジャーズ」のアレです。

・ウィップラッシュ
いや~いいですね~~。
あの上半身丸出しデザインでいかにも蛮族と言った趣なのにも関わらず、科学的な知識や技術で言えばトニーにも劣らないインテリ野郎なのが最高です。
何やら当人のアントン・ヴァンコのお父さんは原作だとクリムゾン・ダイナモの中の人だったご様子。「ブラック・ウィドウ」でちょっとした匂わせもありましたのでドラマでもなんでもいいのでウィンターガード、出たら嬉しいですね。いやしかしなんともこのユニバース感、恐ろしいものです。

・ローディ……
まるで何事もなかったかのように中の人が替わっていてなんというか「え、これ触れちゃダメなやつ??」って感じがして逆に面白いまでありますね。
まあこのくらいこうスゥーっと替えとくのが大人の事情の扱い方としては一番なのかもしれない。
さておき序盤のスーツを装着した壮大な小競り合いからのラスト、ウィップラッシュとの最終決戦をあのアレで伏線回収しちゃうだなんてにくいことするな~!
さておきウォーマシンかっこいいですよね、戦い方だけで言えばアイアンマンより好きかもしれないのでドラマ「アーマーウォーズ」、楽しみにしております。

・その他
最終決戦の舞台が謎に日本庭園なのがなんか面白かったり、そんな一方でBGMが消えてスーツから放たれる武器のかっこいいSEだけが響く戦闘シーンがこれまたアツくて良かったりと細かいところでこうね、心をくすぐってくれるのがたまりません。
あと思い出したんですけどブラック・ウィドウが初お披露目だったんですねこれ、ナタリー・ラッシュマンみたいなふざけた偽名で登場してそこそこ活躍していて、いや~このころから美人さんやでしかし。
さらに思い出したのが作中でトニーが助けたアイアンマンのマスク被ってるおこちゃま、彼が後のピーター・パーカーだったらアツいよねみたいなお話もありました。アツすぎるだろ……。

・3作目
「アベンジャーズ」を経て、「アイアンマン」としての最終回を迎えた3作目。精神的にヤバいことになってしまったスタークさんが本当の意味で鋼鉄の男として成長するお話はとてもエモーショナルズでございました。
巻き込まれ系ヒロインMCU代表のペッパー・ポッツも大活躍するのもまた嬉しいところです。

・スーツ依存症
これ結構ヘビーなことやってますよね。
アベンジャーズの経験から宇宙規模の脅威に怯えているうちに上手いことスーツを装着することもできないという有様。
そこにテン・リングス(今になってみると笑ってしまう)なるテロ組織がかかわってきたことでさあ大変。お家もボロボロ心もボロボロ、スーツもなにもかもすべてを失って…これどこかで見たような気がするな?
あのおバカなロボットアームがあぶねえ!ってシーンは思わずね、ウルっと来ちゃいましたね、ただのロボットアームなのに感情移入しちゃうだなんてすごい映画ですよほんとに。
そんでもってなんやかんやあって今作のラスト、最終決戦ではそれまで描かれたスーツ依存症からの脱却を示唆するがごとくこれまで作ったスーツを着てはぶっ壊し着てはぶっ壊し。ラスボスのエクストリミス(中の人メメントに出てましたね)の倒し方もスーツを装着させてドカーン!という徹底ぶり。
これはどこかで誰かが言ってましたけどスーツが次々破壊されていくのは爽快感がありながらもどこか切ない、アイアンマンの卒業式としてあまりにも完璧すぎるのでね、もう情緒が……。

・「私はアイアンマンだ」
これ英語だとどういう感じなんですかね?
日本語だと最初は「私が」アイアンマンで、今回は「私は」アイアンマンだっていう感じでちょこっと意味の違う受け取り方ができるようになっていて、いや~日本語ってすげえなっていうところでもあります。
どこだか忘れちゃったけどあのね、ぼろっちい家で少年と交わした言葉たち、「お前は作る人だろ?」というアレがね、トニーをスーパーヒーローたらしめているのがもうまたこれ泣いちゃうということです。
や~まあこれキャップのそれもそうなんですけど、ヒーローのヒーローな力はそのパワーとかじゃなくてそのなんていうんです?精神とか頭脳だとか、そういうの弱いんだ…泣いちゃうんだ……。
あとこれは余談ですけどあの時の少年、エンドゲームに出てたあの人らしいですね。これまた恐ろしいことをしてくれるわいというのもある一方、もしかしてアイアンハートとかに出演したりするんかな??

・マンダリン
原作だとバットマンで言うところのジョーカー、キャップでいうところのレッドスカルのような大物ヴィランらしいですが、MCUでのそれも今となっては(何回今となってはって言うんだ?)良い感じの立ち位置に落ち着きましたね。
公開当時は扱いがアレなもんで色々と言われていたご様子、いやはや「シャン・チー」様様ですね。

・おわりに
全てはここから始まって、ここで一度終わったんだな…と思うととても感慨深い作品でございます。
なんか今の今まで忘れてましたけど名脇役ハッピーとか、名執事ジャーヴィスとか、ユニバースの最初も最初でこんだけ面白いものを出せたってのがとても大きいんだな~と感心するばかりです。
あと記事ではカチャカチャがロマンだなんだって言ってましたけど、やっぱりとにかく戦って強いアイアンマンが好きなので一番お気に入りなアイアンマンはナノマシンのアレなんですよね、ブリーディングエッジアーマーね。

次回、32位はEven Dead I'm The Heroなあの映画です。おのれミステリオ許すまじ。
ここまで読んでくれた人、ありがとうございました。



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