私的映画ランキングトップ100をレビューする 第29位「アベンジャーズ」

この後に来るやつが嫌いでね。

「日本よ、これが映画だ」のキャッチコピーでもおなじみ、MCU最初の大型クロスオーバー作品にてアベンジャーズ誕生のお話です。
いうほどこれが映画か??
今作以前から公開されていた「アイアンマン」「キャプテン・アメリカ」「マイティ・ソー」「インクレディブル・ハルク」からそれぞれのヒーローが一堂に会するということで、界隈のオタクたちからすればもうそれはそれはたまらないことなんでしょうけども日本ではちょっとね…知名度がね……。
まあそんなことはさておいて早速思いつくままに行きましょう。

・ロキ
いや生きとったんか~~~い!
死んだ死んだ詐欺でおなじみないたずら王子様、なんと今作ではメインヴィランとしての登場になります。
ところでこいつ、先述の大言壮語なキャッチコピーにつられてやってきた一見さんからしてみれば「誰だ……」ってなりますよね、かわいそうにね。
正直シリーズ見ている人でも何なら「なんでお前なんだ……」ってなりそうなもんでこれまたかわいそうにね。
まあ実際のところサノス軍団との間で中間管理職的な立場なもんでもともとそういう扱いをされるために登場しているみたいな節もありました。
そういう扱いってのはどういうことかと言うとまずはVSブラック・ウィドウでは嘘泣き演技にまんまと騙され、ホークアイにはドヤ顔弓矢キャッチから爆破で叩き落され、アイアンマンにはセプターの洗脳が通用せず、ソーにはいつもどおりボコボコにされ、キャップには…なんかありましたっけ、まま、ええわ。
そんな中でも特にVSハルクでのビッタンビッタンは必見、数年後の笑いへとつながる名(迷)シーンでしたね。

・デコボコアベンジャーズ
今となってはすっかり仲良し(言うほどか?)なアベンジャーズですけども、今作では結成直後も直後ということでもうそれはそれは衝突の繰り返し。
というか映画の前半くらいはほとんど仲間割れでしたね、ソーVSハルクという誰もが気になる最強アベンジャー決定戦なども行われました。
この辺のドッタンバッタンというか、癖の強めなヒーローたちがあれやこれやあって衝突→団結の流れは今思うと「おぉ、七人の侍だ…!」と黒澤映画の息吹を感じずには居られませんね、どうやら制作側も影響を受けていたと明かしていたご様子。
ここいらでなにげに嬉しいのはアイアンマンが並み居る強豪たちとも結構やりあえていたり、地球人代表が宇宙規模のソーとも対等な感じが出ているのがね、なんというか意地を感じてすこれますね。

・アイアンマン
ご存知ありえないほど…なんでしたっけあのキャッチコピーシリーズのあれ、もうまさとししか覚えてないや。
今作ではアイアンマン3以降のあれやこれやも無い時点なのでイキリ散らかし状態。すーぐ人を煽るようなことばっかり言うので困ったお話です。
しかしその責任感の強さもさるもの、クライマックスのNY決戦ではチタウリのでかい魚みたいなやつを一人で倒したりNYを核爆弾から救ったりとかなりの大立ち回りでございました。
そんで特筆すべきはその装着シーン、アベンジャーズタワーから落っこちながらギリギリの変身はしびれましたね~!あれが歴代の装着の中で一番好きなんだなあ。

・キャップ
ご存知盾おじさん。
今作くらいまでは世間での知名度が低く、何なら自分も「いや盾がすごいだけのおっさんっしょ(笑)」みたいなこと考えてましたね、ウィンターソルジャーを見た後全力で土下座しました。すみませんでした。
衝突だらけのアベンジャーズの中でもチームを纏めようと頑張る一方、現代に適応することにも中々慣れないご様子で心労が耐えなさそうです。
トニーがデジタル全開な方法でSHIELDの暗い過去を暴いたりする中ゴリゴリのアナログで同じく真実にたどり着いたり、専門用語でまくしたてるトニーに対して「英語で喋ってくれんか??」などと、彼らの対比も中々乙なものでしたね。
NY決戦ではベテランの兵士らしくチームの戦闘を巧みに指揮するカリスマ性を発揮、ハルクへの「SMASH」はしびれましたね!
一方ホークアイは高いところから敵の位置を知らせるだけという

・ソー
ご存知サーファーくん。
メインヴィランたるロキのお兄ちゃんということで人一倍責任を感じている様子でもありました。
おそらくハルクとタメを張れるほどに強力なヒーローということでNY決戦でも一人だけ規格外の戦闘シーンをみせてくれましたね。
ここで思い出したんですけどNYを飛び回るアイアンマンかワンカットでアベンジャーズ全員の戦いを見せるシーンあるじゃないですか(見ればわかります)、あそこもう最高ですよね?後述する「いつも怒ってる」もそりゃいいんですけど個人的にはあっちだな~。

・ハルク
ご存知いつも怒ってる人。
めちゃくちゃ強力である一方めちゃくちゃ扱いづらいということで何かと腫れ物みたいな扱いをされるのが可哀想ですね、しかもこの扱いはAoUまで続くもんで。
一方一度味方につけてしまえばこれ以上頼れるものもそうそう居ないというのもまた事実、チタウリのでっかいお魚さんをワンパンするシーンはMCUのテンションぶち上げシーンの中でも屈指なのではないでしょうか。
インフィニティ・ウォーとかエンドゲームとかでも今作くらいの暴れまわりっぷりが見たかったな~と思ってしまうのが心残り、今のスマートハルクも嫌いじゃないんですけどね、「シーハルク」を楽しみにしたいところです。

・ブラック・ウィドウ
ご存知…なんも出てこねえや。
今作では暴れん坊な男の子たちをなんとか落ち着かせようとする母のようなポジションに、随分と物騒な母も居たものだ。
しかし船内でハルクに襲われたり、NY決戦ではキャップの指示の下最前線で戦うことになったり、本人の強さに対して行っているミッションが重すぎませんか?
彼女のアベンジャーズへの思いも「ブラック・ウィドウ」が公開された今となってはね、もうなんというか、涙が、で、出ますよ……。

・ホークアイ
ご存知ありえないほどまさとし(俊敏)。
↑のキャッチコピーの無理やりひねり出した感があまりにも哀愁を誘います。
作中ではセプターに洗脳されたせいで途中まではアベンジャーズの敵として暗躍、すったもんだを終えた以降は凄腕の弓使いとして結構活躍の場は多かったイメージですね、まあ弱いんですけどね。
しかしこちらも「ホークアイ」を終えた今となってはこのNY決戦が一人の、いや二人のヒーローの運命を決定づけたんだなあとしみじみしてしまうのでやはりMCUってのは恐ろしいコンテンツですわな。
これは余談なんですけどアイアンマンがホークアイを連れて行くとき英語で「レゴラスがなんだかんだ」って言ってましたね、向こうの世界にもロード・オブ・ザ・リングあるんやな~。

・フューリー
アベンジャーズというかSHIELDの長官としてこちらも活躍したり暗躍したり。
あまりにも秘密が多すぎるのでそれがいい方向に転んだり悪い方向に転んだりもして大変なお方です。
もう少し素直に行動してくれればね~って思うこともないですが、まあ彼のアベンジャーズへの思いを知った上で見るとね、感動もまた一入ですね。
さておきこいつがもっと頻繁にポケベル鳴らしとけばもっと楽に済んだみたいな事件多すぎない??まあ後付なのでしょうがないっちゃしょうがないんですけど。

・おわりに
MCU初のアッセンブル映画ということで日本でもそこそこ売れたご様子。
以前の作品を見ていなくてもヒーローアクションもの映画として十分に楽しめるっていうところはまさに「これが映画だ」ってところもあるんでしょうかね。
というか過去作を見ていなくてもついていけるギリギリのボーダーがここだなっていう具合なので、今からMCUに入る人はせめてここからね、いやもうあの作品のせいでマジで1作目から全部見たほうがいいんですけどね、流石にしんどいでしょうということでここは一つ。

次回、28位は太陽目指し飛んでいくあの映画です。
ここまで読んでくれた人、ありがとうございました。

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