私的映画ランキングトップ100をレビューする 第86位「ドラえもん のび太と銀河超特急」

「ぎんがエクスプレス」と読みます。

コミックスの短編が原作で、ちょうど公開された年が宮沢賢治の何かしらのアニバーサリーということもあったらしく、ゴリッゴリに「銀河鉄道の夜」をオマージュした作品になっています。

あとこれはF先生公認らしいんですが、以前の作品(創成日記とか)がちょい難しめだったというのもあって、今作はかなり易しく明るめな作品を目指して作られていたそうです。確かにめちゃくちゃ楽しい感じに出来上がっているのでさすがといったところですね。
まあうだうだ言っててもあれなので早速思いつくまま書いていきます。

・とにかく!楽しい!!
これに尽きます。今作はとにかくバラエティにあふれるオモシロポイントだらけになっていて、銀河超特急のなんちゃらツアー的なアトラクションを中心としたスターウォーズ的宇宙旅行パートはもう夢が詰まりまくりで楽しすぎますね。
そもそも銀河超特急自体がもう夢しかないような作りをしていて、見た目は8両なのに中はすっごい広いとか、展望車両みたいなとこでNHK教育みたいな映像が流れているとか、車掌さんがめちゃくちゃかわいいとか、もう色々ありすぎて困ってしまいます。
主な舞台になるドリーマーズランド?だったか忘れましたがそこもそれはそれは多種多様、忍者の星とか西部劇の星とか恐竜の星とか、ゲームで言うならスーパーマリオギャラクシー的な何でもあり具合があるにも関わらず、それぞれの星で起こったイベントが本編にしっかり絡んでくるので流石だなあと言わざるを得ません。忍法壁抜け~~~!!!

・のび太大活躍
のび太と言えば何やってもダメ、人間界のコイキングでおなじみなわけなんですけど、こいつは睡眠・射撃・あやとりに関してだけはポケモンで言うところのハピナスのH種族値くらいはイカれたスペックをしています。
今作はそんななかでも射撃の才能をいかんなく発揮しまくっており、先述の銀河超特急での宇宙海賊襲撃アトラクション(的なやつ)、西部劇の星での無双っぷり、クライマックスでは悪役になるヤドリ軍団に対して二丁拳銃トゥーハンドでの大暴れかーらーのヤドリ大帝との一騎打ちまでもうやりたい放題。ここまで射撃で活躍するのはギラーミンとのタイマン以来ですね。
あとスネ夫によるドラえもん史に残るメタ発言も炸裂しましたね。
「のび太は映画になると急にかっこよくなるんだからな~~~」

・ドラえもん空気
のび太が大活躍するドラ映画というのは往々にして青タヌキが空気になりがち、今作は最初っから最後まであまり活躍もせずポンコツなイメージがあるのがとても悲しいところです。
序盤はチケットを買いに並んでいたとかいう理由で3日も未来にお出かけしていてのび太に迷惑をかける(3日後じゃなくて買いに行った当日に戻ればいい問題)、西部劇の星ではネズミにビビッて肝心な時に役に立たない(のび太が強すぎるのでどうにかなりました)、銀河超特急がやってくるのを待っているときにのび太が「ドキドキするなぁ」というと「ワクワクするね」と何故か微妙に外して乗っかってくるなど、あまりいい描かれ方をしていませんでした。

・おわりに
ああ!短い!!!
ドラえもん作品の中でも結構思い入れがあったはずなのにもう書くことがなくなってしまった!!
あとなんか思いつくことと言えばドリーマーズランドの道、あれベアリングロードって言ってちっこいボールが沢山敷き詰められていて、念じる方向に移動できる~みたいな設定だったと思うんですけど、あれって今思うと慣性やらなにやらでえらいことになりそうだなってくらいしか出てこない!大人になるって、悲しいことなの……。
まあさておき、とにかく明るく楽しく、あの頃の夢を思い出させてくれる良作であるということだけは伝えておきたい次第でございました。うまくまとまったな!

次回、85位はいらっしゃいませぇ!!!な韓国映画です。
ここまで読んでくれた人、ありがとうございました。

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