私的ゲームランキングトップ100をレビューする 第68位「428 ~封鎖された渋谷で~」

KEEP OUT !!!

「街」なる名作サウンドノベルゲームでおなじみのスパイクチュンソフトから出ているこれまたサウンドノベルゲーム、世界観こそ共有してはいないもののいわゆる精神的な続編ってところなんでしょうか。

あまりサウンドノベルは遊んだことが無くて(かまいたちの夜を遊んで彼女にストックで殺されたことがあるくらい)、発売当初は特に目を向けていたわけでもなかったんですが方々での評価がやたらと高く、ふと中古1000円くらいで売っていたのを見つけて遊んでみたらびっくりという具合でした。まああれこれ言ってるのもアレなんで早速思いつくままやりましょ。

・シナリオに関して
始める前はね、まずもうノベルゲーってだけでちょっと「ふむ?」と斜めからかかってしまうような感じなんですけど、それに加えて今作は背景がバリバリの実写なんですよね。しかもタイトルが「428」ときたらこんなんどうしたって某伝説のクソゲーを思い浮かべるわけじゃないですか。
しかも主演っぽい人はどことなくオンドゥル語でしゃべりそうだし、5人いる主人公のうち1人は着ぐるみだし、そんなこんなで胡散臭すぎるイメージからのアレですからね、プレイ開始から20分くらいたった頃にはもう既に徹夜コースというか、もう話が面白くて続きが気になって気になって仕方なくなっちゃうんです。
しかもこれ物語の中では1日で起こったことらしく(10時間そこら)、この辺もなんというか話にスピード感が出ていてテンポよく進められるんですよね、ただ文字を読むだけなのになんでこんなに焦燥感があるというか緊張感があるんだろうと不思議で仕方がない。噂によるとドラマの「24」を意識しているとかいないとか、まあそれっぽさは確かに感じますね。ドラマの方見たことないんですけどね、ピドゥン!ピドゥン!

・クリア後のお楽しみ
なんと本編をクリアするとメイキング映像が流れるんですね。
これが個人的にちょーーーツボなところで、この手のやつめっちゃ好きなんですよね。NGシーンとか舞台裏的なやつ。
映画とかドラマだとそういうのは特典映像だったり年末のスペシャル番組だったりで公開されて楽しいものですが、ことゲームになるとそういうのって難しいんですよね、舞台裏つっても演者さんが実際に動いているとかじゃないのであんま見ごたえ無かったりするんでしょうかね。
特になじみがあるキャストだとかそういうわけではないんですけど見ていてほほえましい上に激動の本編が終わった後なので感動も一入というもの。

・世界はそれでも変わりはしない
テーマ曲的な?ポジションなんですかねこれは。
チャプターごとの予告で流れるサスペンス的なかっこいいBGMもあってそれはとってもかっこよくて緊張感もあって良いんですけど、表題の歌詞でおなじみな歌の方はちょっとかわいそうな役回りではあります。
というのも物語の最後の最後、渋谷のど真ん中に仕掛けられた爆弾がやいのやいのというくだりでこの曲がめっちゃ流れるんですね、しかも流れたらバッドエンド確定というか爆弾が爆発してしまうって感じの。
しかも結構このバッドエンド回避がめんどくさく、世界はそれでも変わりはしない歌を何度も何度も聴くことになるのでだんだんイライラしてきます。曲に罪はないんですけどね、仕方ないですね。

・おまけシナリオ的な奴
あのアニメのやつです、あれがびっくりするほど面白くない。
クリア後要素なので別に見なくてもいいってのはあるんですけど本当に面白くないんですよね、実際途中で見るのやめちゃったし。
本編がバカ面白いだけになんというか文字通りの蛇足って感じがしてもったいないな~ってところですね。
某スタジオが制作しているとのことですが、う~んオタクの悪いところ出ちゃってるな~~と思わざるを得ない、ナムナム。

・おわりに
ノベルゲーって短くなっちゃうね、しょうがないね。
劇中での経過時間が10時間という割には登場人物たちの絡みなどもあってボリューム自体は結構な量だったと思います。まあ一晩で終わるか終わらないかってくらい。
言ってしまえば文字を読むだけ、ボタンを押すだけのゲームなので文字を読むことが苦手な人以外は誰でも楽しめるというのもグッドなポイントでございました。

次回、67位は絶望をくべるあのゲームです。
ここまで読んでくれた人、ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?