私的映画ランキングトップ100をレビューする 第96位「マイティ・ソー:ダークワールド」

結局ダークエルフって何だったんだ……。

早くも本ランキングでのMCU作品第2弾、MCU作品での評価が世間では(おそらく)一番低いと思われる作品ですね。かなしいなあ。

まあそれには割と同意というかまあまあね、置いときましょう。
あれやこれや言われていますがすべてはエンドゲームで許されたのです。

作品のあらすじとしてはアベンジャーズ事件の後、ロキをアスガルドに持って帰った雷様ことソーさんだったんですが、恋人のジェーンフォスターがひょんなことからエーテルというトンデモ物質を見つけてしまった上にそれを体内に取り込んでしまったとかで大騒ぎに。
挙句そのエーテルを狙うダークエルフたちから狙われる羽目になっちゃって、これから私、どうなっちゃうのー!?みたいなアレです。

前回、「マイティ・ソー」1作目では割と地球でのシーンが多めな感じでしたが、今回はがっつりアスガルドの世界観の描写があります。2作目なのでね。
さらっと書きましたが1作目で死んだはずのロキはびっくり生きていました、これはアベンジャーズのほうで語られるのでここではそんなに詳しく書きません、とにかくこいつはしょっちゅう死んだと見せかけて生きているやつをやるのだ。

エーテルというトンデモ物質、もうめんどくさいので正体を言っちゃうと、この宇宙のすべてを司る6つの石、「インフィニティストーン」の1つなんですね。この石は1個でもあればそれはそれは強力なパワーが手に入り、星一つ滅ぼすなんてザラみたいな勢いです。

そんなものが一般人代表のジェーンフォスターの中にあるというのだから大変で、彼氏ことソーはアスガルドでなんとかできないかとあれやこれや、そしてそんなものであるがゆえに力を悪用しようとする勢力がでてきてそれともあれやこれや。
今回のヴィランでございますマレキスを筆頭にしたダークエルフたちとの闘いが描かれますね。

たぶんですけど今作が文句言われがちなのはこのダークエルフどもがいまいちパッとしないからじゃないんですかね。スヴァルトアールブヘイム?といところに住んでいて、世界を闇で覆いつくすのが目的で、何年かに1回起こる惑星直列(グランドクロス!)に乗じてエーテルの力を開放するぞ~~みたいなことを企んでいるのですが、なんというか宇宙規模の蛮族って感じで小物感がすごいんですよね、やってることは大きいはずなんですけどね。

ソーとまともに殴り合うようなシーンもあんまり多くなかった気がするし、終わり方もなんやかんやあって自分が乗ってた宇宙船の下敷きになっておしまいという、なんともなんともな結末を迎えます。

一方で一作目であんまり広げられなかったアスガルド方面の描写は中々面白かったと思います。ありえないほどの見栄っ張りなロキや、大聖母フリッガ、良い感じに老害感を出してきているオーディンと、悪友として立派にキャラ立ちしてきているウォリアーズスリーなどなど、こいつらだけで別シリーズ1本いけまっせ!というくらいにはにぎやかしてくれています。

地球サイドも別におろそかというわけではなく、前回に引き続きジェーンのマブタチことダーシーにもスポットが当たり、なんか勝手についてきている感のある彼氏候補くんも頑張っていましたね(ワンダビで出てこなかったけど何してたんでしょうね)。
1作目の記事で紹介し忘れていた(と思う)セルヴィグ博士はアベンジャーズ事件のせいかちょっとおかしい人になってはいますが頼れるおじいちゃんです。
あと個人的にはソーがわざわざ地下鉄のって移動してるシーンがめちゃ好きです。

MCUお得意の他作品とのつながりでニチャアさせてくるシーンもどんどん増えていて、今回はロキが担当でしたね。
そのロキと言えば前回とアベンジャーズに引き続いてとにかく引っ掻き回さずにはいられない、持ち前のトリックスターぶり(悪く言えば足引っ張り野郎)ぶりを存分に発揮しています。そして今回も死にます。そして今回も生きてます。

問題点のお話ですが、せっかくMCU上の超重要アイテムとして登場したインフィニティストーンについて、いまいち「これ使ったらどうなってしまうん?」が示されていないんじゃないかと思います。

リアリティストーンは存在を司り、こいつがあると現実は私の意のままに!という具合なんでしょうが、これをめちゃくちゃ欲しがっていて何なら途中手にしちゃうマレキスがどうみても使いこなせていないんですよね。

他のストーンが出てくる映画ではそれなりに使いこなしていたり、石による影響がしっかりと描かれていたり、「こいつはやべえぞ……」と思わされるつくりをしているんですが当の本人がアレな上、結末もネタバレにはなりますがジェーンにやられちゃうんですよね、まあ半分くらいですけど。

次々にネタバレをしますが聖母フリッガさんが殺されてしまったり、明確にインフィニティストーンを狙うやつらが現れたり、MCUの大きな本筋を補強する1本であることは間違いないはずなんですが、やっぱりエーテルをうまく扱えていないのが色々言われがちな一番の原因じゃないですかね。

・おわりに

あれやこれや言われてる他記事内でもそこそこに言ってはいますが、前も言ったようにMCUの映画ってのは基本全部めちゃくちゃおもしろいです。
そのなかでも……ちょっとね、という具合なのでポカーンと見ている分には一級のエンタメ映画だと思います。
ラグナロクがとても面白いのも、エンドゲームであれだけ感動できたのも、この映画の存在あってこそなのは間違いありません。
不遇ではありつつ、ユニバースにおいては確かに欠かせない一本なのでうまくまとまったな!!!

次回、95位は2:37な激シリアス映画です、書くのもつらそうだ。
ここまで読んでくれた人、ありがとうございました。

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