私的映画ランキングトップ100をレビューする 第90位「シンドラーのリスト」

面白い面白くないとか、そういう次元を超えています。

第二次世界大戦中、ナチスドイツが行った虐殺で有名な「ホロコースト」から、多くのユダヤ人たちを救った一人の男「オスカー・シンドラー」を主人公にした実話系映画ですね。アカデミー賞も受賞したらしい。

後悔されたのは90年代前半とかそこらなんですが、あえての白黒で制作されていて(一部だけカラーの演出もあります、それもまた良い)、知らない人が見たら当時の映像をそのまま使ってるんじゃないかと錯覚してもおかしくないほどのリアリティです。

正直面白いとかそういう話じゃなく、あらゆる意味でこの映画は歴史に残らないといけないんだろうなという、そんな価値のある映画ですので早速思いつくまま、行きましょう。
※ごっつく語るには評論家じみた話をすることになりそうなので短めに行こうと思います。すまんぼう。

・シンドラー、似てる~~~
リーアム・ニーソンが主演でシンドラー役を演じているんですけど、ご本人様の写真調べてびっくりしちゃいました。似てますね。俳優さんは他だとバトルシップだとかバットマン・ビギンズだとかで見たことあったんですけどそんなことを思い出す余裕すらないくらい作品の世界に入って見ていました。
あとシンドラーの付き人みたいな立ち位置の人、あれ今気づいたんですけどアイアンマン3のマンダリンやってた人なんですね、いやはや。

・描写があまりにもあまりにも生々しい
これ映画なの???と何度も疑わずにはいられないほど、アウシュビッツだとかそこらで行われていた拷問・虐殺の描写はえげつないです。ようこんなもん撮ったなという驚きがある一方、スピルバーグ監督の覚悟のようなものもどこかに感じられますね(出てる人たちもよくこんな仕事請けたなあと思うくらいには凄惨な描写が多いです)。
個人的にはゲート(だったかそんな名前)というナチスの偉い人が遊び感覚でユダヤ人を撃ち殺しているあれ、あれがめちゃくちゃ怖かったです。

・赤の演出
全編通して白黒な一方、赤い服を着た女の子の”赤”が極めて強調されています。これはもう猿でもわかるくらい「この映画でこの赤が重要なんだな」という意識を見ている人に持たせてくれる粋な演出ですね。
後半になってこれが回収されるシーンがあるんですけどこれもまた残酷すぎるもので……。
いやまあ事実は恐らくこれより遥かにひどいものだったんでしょうけどね、戦争はやめましょうね。

・ラストシーン
最後、タイトル通り「シンドラーのリスト」によって救われた人たちがシンドラーにお礼を言ったりあれやこれやというシーンで、ここまでず~~っとお上品で威厳のある振る舞いをしていたシンドラーさんがめちゃくちゃ感情を露わにするんですね。「この指輪(だったと思う)を売ればあとn人救えた!この車もだ!」みたいなことを言うんですけど、ここはもう切なすぎて辛すぎて苦しくなってしまいますが、それだけ心を揺さぶられる名場面ということですね。へたなヒーロー映画よりよっぽどのヒーローなんですけどね、シンドラーさん。

・長い
いやなげーっすわスピルバーグさん、これはね、興味ない人は寝ますわ。
とんでもない名作であることは間違いないんですけどね、3時間超えると人は寝るんすわ。エンドゲームの長さでギリっすよ。まあ七人の侍とかもそうなんですけどね。昔の映画は長いのが多い気がしますね。

・おわりに

アカデミー賞獲ったり、どこそこで評価されるのも納得と言うか、この作品は歴史に残らなければいけないという気持ちにさせてくれる映画ですね。
監督も何やら報酬は受け取らずに寄付しただとかで、まあね、見ればわかりますね。
もっと歴史学的な深いお話ができればよかったんですが、浅学な自分にはこのくらいちょけたことを言うのが限界でした。悲しいなあ。

次回、89位はパ・ド・ドゥなあの映画です。
ここまで読んでくれた人、ありがとうございました。


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