私的映画ランキングトップ100をレビューする 第72位「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」

I can do this all day.

MCUの作品をやるのは久々な気がします。
世界を救ったアベンジャーたちの中でもその一番最初に生まれた「キャプテン・アメリカ」のオリジンを描いたお話ですね。
今となってはかっこいいヒーローですが当時は「なんや盾が強いだけのおっさんやろがい」などととても失礼なことを思っていたものです。すまんな。
それでは早速思いつくままに書いていきましょう。

・「キャプテン・アメリカ」というヒーロー
最近はエターナルズだのなんだのが出てきてインフレにも慣れてしまい、見ている人たちの感覚も随分とマヒしてきているような気がしますが、キャップも十分超人ヒーローなんですよね、まああくまで人としてたどり着ける限界といった趣らしいですが、それにしてもめちゃくちゃ強いです。
ただし肉体の強さだけではヒーローになるのは難しいというもの、彼の本当の「スーパーヒーロー能力」はその精神にこそあります。
そもそも今作でキャプテンアメリカが登場するきっかけとなった「スーパーソルジャー計画」の適合者に選ばれたのももっぱらその精神を買われてのもの、もともとはヒョロガリでもとにかく自己犠牲と愛国心がぶれることのないメンタリティはずーーーっと昔から人を超えていたということですね。
その描写は序盤から終盤、なんなら別映画まで使われる名台詞にもなった「I can do this all day」にも表れています。決して諦めないその心こそがヒーローをヒーローたらしめているのだ。
※ところで余談なんですけどドラマ「ホークアイ」でやたら上記のセリフを使ったミュージカルが作られてましたが、あのセリフを聴いたことがあるのってMCUの世界だとバッキーとトニーくらいじゃないですか?あとは序盤でスティーブをボコっていたチンピラとか??どうやってあのセリフは有名になったんでしょうね。

・ヒョロガリからのムキムキアクション
先述の通りキャプテンアメリカの中の人ことスティーブ・ロジャースはもともとは愛国心が強いだけのヒョロガリ、時代設定が第二次世界大戦中ということもあって軍隊に志願するもあらゆるところで落とされてしまうという悲しい男でございました。
そんな彼が色々あってムキムキマッチョなキャプテンアメリカとなり、見ている人たちも「さあ思う存分戦うんだ!」というところでそううまくいかないのがこの映画の面白いところ。
なんやかんやあってナメられがちなキャップはもっぱら広告塔としての役割を任せられ、何なら「国債売るマン」などという不名誉なあだ名までつけられる始末。
そんなこんなで全然戦わせてもらえないもやもや→バッキー救出作戦以降のアクション大爆発はとても気持ちが良いですね。
とはいえ全体を通してみればやはり暴れたりない物足りないのも事実、それが解消されるには次回作の「ウィンターソルジャー」まで待つことになります、まあこれがめっちゃおもろいんでね、それはそれということ。

・MCUで深まる面白さ
元々公開された時期はあの「アベンジャーズ」公開より前で、MCUとしてもそんなに世界観が広がっているわけではありませんでした。
しかしこの作品はMCUの作品群が増えていけばいくほどその存在感が強くなり、「シビル・ウォー」や「エンドゲーム」を見た後にもう一度ここ、キャップの物語の始まりまで戻ってくるととても感慨深いものがあります。
バッキーとの友情やペギー・カーターとの恋愛、レッドスカルとの因縁などなど、現在のMCUに至るまで重要なお話がめちゃくちゃ詰め込まれている作品だということに気づかされますね。

・レッドスカル
コミックだとバットマンに対するジョーカー級にユニバースを代表するヴィランらしいレッドスカルさん。今作ではヒーロー映画あるある「同じ能力を持ったヴィラン」としてキャップと対決することになります。
まあ見た目が男梅というところに目をつぶったとしても、いまいちカリスマでも強さでも突き抜けるものがないのが寂しいところですね。
ヒーロー映画のヴィランを描くというのがいかに難しいかというのは今昔に至って語られている話ではありますが、最近で言うとカーネイジとかもそうだったんですけど1作だけの登場は仕方ない部分もあるとはいえちょっとね、物足りないというか、もっとみたいな~~って思っちゃいますね。
(インフィニティウォーとエンドゲームで出てくるんですけどね、レッドスカルさん)

・おわりに

いかんな~~思ったより何も思い浮かばんかったな~~~。
まあキャプテンアメリカ3部作は2作目の「ウィンターソルジャー」がすごすぎてね、こっちがちょっと影薄くなっちゃう部分はありますよね。
「アベンジャーズ」とか「エイジオブウルトロン」の時点ではMCUに入る上でまあ必修とまでは言い切れないかな……?くらいな作品だったと(個人的に)思っていたんですが、「シビル・ウォー」以降はもう圧倒的な必修科目ですね。I can do this all day.

次回、71位は実話をもとにしたらしい時間のトリックが特徴の戦争映画です。
ここまで読んでくれた人、ありがとうございました。

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