私的映画ランキングトップ100をレビューする:Extra「キングスマン:ファースト・エージェント」

ついこの間12月24日に公開され、まるでクリスマスプレゼントだとでも言いたげな広告だらけだったことでもお馴染みのイカれたスパイ映画シリーズのさらにさらに前日譚ですね。
初報からかなり時間が経っての公開だったり、トレーラーが最初ぜんっぜん面白くなさそうだったのにどんどん面白そうなのが出てきたり、まあほんと公開まで色々ありましたな作品です。それでは行きましょう。

・始まりも超過激
言うほどか~~~???
戦闘シーンやあれやこれやは後述する通り超過激というか2021年最強のアクションだったりするんですけどね、なんつーかかったるいシーンがそこそこ多い気がするんですよね。
そもそも主人公?のオックスフォード候は元来平和主義者ということで結構長いこと息子との間で「俺は戦争にいくぞ!」「だめだ!」のやり取りが続きます。これがなげーんすわ。
こっちはキングスマン1作目みたいな徹頭徹尾ド派手なアクションを期待して見に行っているわけで、いきなり1917みたいなドキュメントちっくなもん出されても困っちゃうわけですよ、まあ面白いことは面白いんですけどね。

・WW1時代の方々
今作のヴィランは、ラスボスを除くとなんとおおむね実在した人たちという驚きの設定。
ラスプーチンだとか、なんかほらラプンツェルみたいな名前のサラエボ事件の人だとか、マタ・ハリだとか、最後の方はレーニンだとかヒトラーだとかも出てくる大判振る舞い。こういうのを待ってたんだよ!!
ラプンツェルとかマタ・ハリはちょい役というかあんまり活躍していないところはちょっと寂しかったりもしますが(マタ・ハリあんだけトレーラー出てたのにあんだけでしたからね)、ラスプーチンはね、すごかったですね。

・ラスプーチン
目玉ヴィランとして大々的に宣伝されていたこの男、とんでもないです。
まず見た目がすっごいラスプーチン。マジでラスプーチンすぎて何ならラスプーチンを全く知らない人に「この人の名前は?」って聞いたら「う~ん……ラスプーチン?」って答えるんじゃないの?ってくらいにはラスプーチンしてます。でかいし。
その戦い方もまさかのコサックダンスというぶっ飛び具合、さらに怪僧ということで何やら怪しくも神秘的な能力までお持ちと贅沢すぎる設定の盛りっぷり。
物語中盤で退場してしまうのがあまりにも惜しいキャラクターです。
公式が上げていたラ・ラ・ラスプーチンみたいなミュージックビデオが激寒なのはまあそれはそれということ。
彼のアクションシーンは2021年最高のバトルと言っても良いんじゃないですか?ブラックウィドウやエターナルズ、シャンチーを抑えてまさかの受賞ですよ、快挙ですよ。

・終わり方
最初は味方にいたはずのなんとも怪しいモブみたいなのがラスボスでした~という展開と、そのラスボスとの最終決戦のバトルはすごく面白くてよかったですね、ありそうでなかったサーベル目線のアクションとか、あの有名セリフ「Manners Maketh Man」はお前が最初やったんかい!という胸アツなど、まあマシュー・ヴォーンさんがやりたい放題やったところなんだろうなあといった感じですね。
ただね、暗いのよ、画面がね、暗いの。明るいバトルがみたいじゃないの私達はね、ゴールデンサークルの数少ない良いところだった明るい場所でのファイトシーンも減っちゃってますのよ!
あと最後の最後、WW1の終結があっさりすぎて笑っちゃいましたね。大正義アメリカ様が参戦して次のカットで「VICTORY」てあんた、イギリスとしての誇りみたいなのもね、まあ史実なのでしょうがないのかもしれませんけどね。
いうてヒトラーとかレーニンとか出てきた辺りで「もうめちゃくちゃやないか!」と面白くも思えたのでそれはそれということ。

・おわりに

キングスマンシリーズは1作目が面白すぎて後続がいまいちな~~って言うのがずっと続いているんですよね、面白いことは面白いんですけどね。
今作は過去編のオリジン的なお話でもあるので、まあそういう説明に多くを割いているのかな~とも思います。
まあきっと続編で大暴れしてくれるんでしょう!そう信じて本編の続きでもなんでも、続編を心待ちにしたいところですね。

ここまで読んでくれた人、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?