私的ゲームランキングトップ100をレビューする 第51位「ワンダと巨像」

アーグロー!
最近カードゲームとかで「速攻」みたいな意味で使われてるの違和感ありますね。こっちを先に知ったばっかりにね。

PS2も末期の頃に販売された「ICO」とか「人食いの大鷲 トリコ」なんかでもまあまあ有名な……どこでしたっけね、まあそこが出しているアクションゲームです。
やってることはデカいのに登ってやいのやいのしているだけというシンプルな作りながら、特有の世界観と演出によるストロングスタイルで高評価を得ている作品だという印象があります。
PS2で出ている一方リマスターだのリメイクだので散々擦られているのもまた一興、思いつくままに書いていきましょう。

・オープンワールド?
今作はマップ間の読み込みがなく(巨像と戦うときにムービーが入るくらい?)、最初っからマップのいたるところに遊びに行けるようになっています。
「ICO」とかやってれば一撃で分かるとおもうんですがこのマップデザインがとにかく雰囲気が良くて、最近だとゼルダとかニーアとかでもなんというかポストアポカリプスじゃないですけどね、シーンとした感じのシーンが良いわけですね。
主人公のワンダくんもトカゲを撃つだかなんだかして握力を鍛えることでとにかくいろんなところに登れるので遊びというか観光も広がります、アンチャに先駆けた登るとこ探しゲーとも言えますね。

・巨像との闘い
まあ言ってしまえばこのゲームは巨像を探して戦っておしまいなわけなんですけど、その戦闘がいちいち凝りに凝っているのがここまで高評価な理由でしょう。
それぞれの巨像にはしっかり事前と事後のムービーがあり、似たような見た目の奴こそいますがその倒し方はどれもパズルめいていて飽きさせないように作られています。
個人的なお気に入りは間欠泉でひっくり返す第9の巨像とその一個前?のなんかほら、ヒードランみたいな巨像ですかね、BGMの演出と併せて脳汁ドッバドバですわ。

・演出のお話
ついさっき触れたようにBGMの演出がバツグンに優れています。
巨像との戦闘に入った直後はBGMはあるんだか無いんだかよくわからんくらいのもんで、そもそもそれが良いポイントではあるんですけどね。
さらに基本的には巨像と言ってる以上どいつもこいつもバカでかく、他のゲームで例えるなら「巨影都市」とかのカメラが近いでしょうか、まるで怪獣映画のような迫力満点のカメラアングルで戦闘を進めていくことになります。
そんなこんなして巨像を登っていくための糸口を見つけ、暴れまわる巨像の攻撃を捌いたりギミックを発動させたり、さあ反撃だ!というとこで流れるのがあの「甦る力 ~巨像との戦い~」、テレビ番組で使われていることもあったりするほどアツい曲でもう涙がね、出ますよ。
まあこの曲かかってからグダついたりするとちょっと冷めてしまうのはそれはそれということ、プレイヤーが悪いですからねそんなん。

・アグロ
今作唯一のプレイヤー以外のキャラというかまあドルミンとかいうやつが居たりヨルダっていうヒロインが居たりもするんですけどね、相棒キャラとして共に旅をすることになる馬です、馬。
PS2で発売されたゲームとは思えないほどかしこい+グラフィックや挙動も上々ということで、こいつを使って移動する上で一切ストレスを感じさせないつくりができています。
巨像はおおむねデカいがゆえに本人はゆっくり動いているつもりでもワンダ視点からすりゃ相当に速いわけで、巨像に追いつくために一緒に駆け回るなんてこともしばしば、この大きさでも3時間あれば首都圏を縦断する!
このゲームを遊んだことがある人は後発のゲームとかで馬に名前をつけられるとなるとどうしても影響されちゃったりするんじゃないですかね?エポナとか黒王号とかと同じ奴ですね。

・思うところもある
最初の方でちょこっと触れましたがオープンワールド的なつくりをしている一方で巨像を倒す順番は決まっていて、本来であれば後に倒す予定の巨像が出現するところに先回りしてもなにも居ません。
それに探索要素ががっつりしているかというとそういうことでもなく、体力や握力を強化してくれるご褒美がちょこっとあるだけです。
まあ時代が時代というのもあって限界があったとは思いますが、せっかくこれだけ魅力的で広大な世界観とマップをしているんだからもう少し色々遊べたらな~って思うこともあります。
あと全体的にお話が暗いんですわな、そもそもヒロインが生きてるのか死んでるのかわからんというか寝たきりになってしまって、それを助けるために巨像を倒しているというあらすじなんですけども、結局最後に主人公が報われるのかというとそれはまた別のお話、まさに「最後の一撃は、せつない」な終わりをむかえるのでまあ好きっちゃ好きな終わりなんですけどね。
その他だとカメラがちょっと厳しいとか操作性がちょっとアレとか、まあ細かいことはどうでもよくなるくらいには雰囲気が良いエモーショナルズ系えいがなのでここはひとつ。

・おわりに
頭の方でも書いたように、名作であるがゆえにPS3版だとかPS4番だとかで再三リメイクだのリマスターだので擦られている過労死気味なタイトルでもあります。
これと大神はびっくりするくらいいろんなところで遊べるので大変ですね。
確か一時期PS+のフリープレイにも入っていたような気がするので、お手軽に触ってみることができるという点では嬉しいというもの。

次回、50位はハードに恵まれない不運な3Dマリオ作品です。折り返しなのに短くなる気がするぜ。
ここまで読んでくれた人、ありがとうございました。

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