私的映画ランキングトップ100をレビューする 第58位「フリー・ガイ」

良い一日じゃなくて、素晴らしい一日を!

突っ立っているだけで面白い、ハリウッド俳優界の出川哲朗でもおなじみライアン・レイノルズ主演のコメディアクション映画です。
キービジュアルみたいなやつがまさに↑の通りで、ハチャメチャな背景にライアン・レイノルズがコーヒーか何かを持って立っているだけなのにもう面白いっていうのがね、ずるいですね。
時期としてはジェームズ・ガン監督の「ザ・スーサイド・スクワッド」と同じ時期に公開されていたということもあってまとめて鑑賞しました。
それでは思いつくままにやっていきましょう。

・ライアン・レイノルズパワー
この俳優さんすごいですね~。
「デッドプール」や「名探偵ピカチュウ」を経てすっかりオモシロ系俳優として定着、「グリーンランタン」なんて無かったんだぜ。
今作は主人公ということでず~~~っと画面に出ているんですけど一挙手一投足がどこかシュールでついフフッwと笑ってしまうような面白さを漂わせています。
物語終盤の怒涛のパロディラッシュも彼のコメディパワーあってこその面白さかもしれない、はやくMCUでデッドプールやってくれや~~~。

・強烈なゲーム愛
今回のお話はライアン・レイノルズ演じる「ガイ」が生きるゲームの中の世界と、その開発を巡ってすったもんだする人間たちの世界でそれぞれ進んでいくことになります。
そんな中でゲームの内側だろうが外側だろうが、とにかくゲームに対する愛情がこめられまくったネタばかりなのがとにかく楽しい。街中で壁に激突し続けてケツワープみたいなことになってるやつだとか、「Fortnite」みたいに足場を作りながら駆け上がっていくアクションだとか、その他だとロックバスターとかポータルガンなんかも出てましたね。有名どころと知る人ぞ知るなところでしっかり新参古参オタクたちのツボを押さえにかかっている、憎いぜ。

・主人公になりてえなあ
今作は見れば誰でも分かるような「誰だって主人公になれるんだぞ!」という強烈なメッセージが込められていて、見た目が割とふざけ倒しているので騙されやすいかもしれませんがゴリッゴリの王道ディズニー映画的展開をしています。
何物でもないモブキャラがひょんなことから「主人公」として目覚め、外の世界の存在に気付くといったお話はどこか「トゥルーマン・ショー」めいた雰囲気があったりあのあれ、クリプラが声やってるレゴの映画とかあれみたいな感じもしますね。ライアン・レイノルズは令和のジム・キャリーにでもなろうというのか??
「GTA」などなどのオープンワールド無法地帯ゲームをモチーフにしているであろうフリーシティにおいて、ひたすら善行を積むことで強くなっていくガイの成長はそもそものテンポが良いということと、動機がヒロインへ一目ぼれしたことによる一途な感情というのもあり非常にこれまた気持ちがいい。そんな彼がゲーム内外で有名になるにつれて一つのムーブメントが生まれるのもどこか現代っぽくて面白いですね。

・あんな人、出てます。
ストリーマーで有名なNinjaとか誰やこれやが出ていてビックリしましたね。
ただゲームの世界だけを描くのではなく、実在するストリーマーたちを絡めることでその手の知識がある人達にとっては強烈に没入感を深めてくれる要員になるのがお上手なところ。
他だと主要人物のなかでは一応のヴィラン役を務めているアントワンさん。
中身は「マイティ・ソー/ラグナロク」とか「ジョジョ・ラビット」とかでもおなじみタイカ・ワイティティさんですね、ケンタッキーフライドチキンがどうのこうの。
これまた強烈なキャラクターで否が応でも印象に残ってしまうのが面白い、この人本当に本職は監督なんですかね??
これは余談なんですけど、この映画をみた3時間後くらいに「ザ・スーサイド・スクワッド」を見まして、それにも出てたんですけどねワイティティさんね、まっっっっったく気づきませんでしたね。
あとこれも余談なんですけどアントワンって名前、どうしてもアントマンを連想してしまいますよね、わかるよな???
あとはちょい役でヒュー・ジャックマンとかの有名どころが出ていたりもしたらしいですけど気づくのムズイよ~って話です。ディズニープラスで見直すしかないな!

・FOXとディズニーのあれやこれや
この映画、制作は20世紀FOX、もとい20世紀スタジオなんですね。
元々は20世紀FOXというところだったのを天下のディズニー様が買収し傘下に…という流れで名前も変わってしまいました。パンパパパーンのアレも変わってましたね。
ということで作っているのはFOX側なのに映画としてはディズニーというちょっと面白い立場の作品になっていて、作中でもその所為なのかどうかはさておきずいぶんとやりたい放題やっています。
サノスの指パッチンの話が出てきたり、登場人物の部屋にはデッドプールのポスターが貼ってあったりなど、細かいところで笑いを誘ってくるポイントがあるのがまずはひとつ。
そして何より大爆笑なのがお話の終盤、「Dude」なるラスボス(こいつも見た目と設定が面白すぎる)との決戦で襲い掛かるパロディの数々ですね。
戦闘能力高めなDudeに追い込まれる一方のガイ、そんな彼が窮地で取り出したのはまさかまさかのキャプテン・アメリカのあの盾!アベンジャーズのテーマまで流す贅沢演出+クリス・エヴァンスのカメオ出演で驚きと笑いが留まるところを知りません。
さらにさらに腕の一部をハルクの腕に変化させるという2撃目も搭載、なんならもうアイアンマンのスーツ着ちゃうとかやってくれてもよかったのにな~と今になっては考えてしまいますね。
さらにさらにさらに2撃目、今度はどこか見覚えのある棒を取り出すとそこからピシューンと伸びてくるライトセーバー!そしてスターウォーズのあの曲まで流れてもうめちゃくちゃや!!と映画館で手をたたきそうになってしまいましたね。
そのあとのチャンバラもビックリするほどスターウォーズのそれ、これ撮ってるとき楽しかっただろうな~~~。

・おわりに
ヒロインが強くてかっこいいお姉さんでとても良いな~とか、ゲーム内でも現実でも最後はしっかり救われて終わってくれるのでよかったな~とか、おちゃらけた映画なのに随所に心に沁みてくるような名台詞があったりだとか、公開時期が夏休み真っ盛りということもあってうまいこと出してきたな~って印象ですね。
やはりディズニーはこの手のエンタメを作らせたら最強というか、万人にお勧めできるライアン・レイノルズ入門編としてバチっと決まった映画なのではないでしょうか。
続編のお話もあるとかないとかなので、デッドプールと同じくらい期待していましょう。

次回、57位は虫一匹草一本残らないあのドラ映画です。
ここまで読んでくれた人、ありがとうございました。

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