私的映画ランキングトップ100をレビューする 第70位「グレートウォール」

クソ映画じゃない!クソ映画じゃないぞ!!!

いたるところに取り残されることでもおなじみなマット・デイモン主演、アメリカと中国の合同で制作されたこれは…なんというジャンルになるのだ……まあエンタメ映画でええか!

実在する世界遺産「万里の長城」には数多くの虚実入り混じった伝説があり、このお話はそんな伝説の中の一つ…ということで、まあトンデモ設定ではありますが万里の長城をメインの舞台にまあまあデカめのアクションが楽しめます。
世間ではクソ映画だの失敗作だのボロクソ言われていたりするらしいですが、そんなことはねえ!と語れればいいですね。

・「長城」かっこよくない?
英語の「The Great Wall」もかっこよくない?いやもうグレートウォールって響きがもうかっこよくない?
これは進撃の巨人とかの影響なんですかね??まあアレあんまり知らないんで影響とかなさそうでした。
さておきタイトルの響きがめちゃくちゃかっこいいという時点でこの映画はクソ映画にはなりえないんですよね。もうパンドラの箱は開けられちゃったんだよね。

・あまりにもわかりやすい構成
お話はすごくシンプル!
マットデイモン一行が「黒色火薬が欲しい!」と中国に赴くところ、山賊のような連中に追われて逃げ込んだ先はなんとあの「長城」。
さらにその長城には古くから受け継がれているヒミツがあり、長城は遥か昔からトウテツ(漢字がめんどくさい)という宇宙から来たバケモノを退ける為の”グレートウォール”だったのだ!!なんて真実が明かされます。
その後も第一次攻撃、第二次攻撃、そして最終戦と言った具合に非常にわかりやすいラウンド制バトル、こまけえこたあ気にするな!ということです。

・「禁軍」
まず名前かっこいいよね?グレートウォールで戦い続ける軍隊の名前が「禁軍」、いや~~かっこいい!
そんで部隊が役割によって色分けされてるってのもバカバカしい外連味があっていいですよね、戦隊ヒーローとか好きな日本人にはウケるんじゃないの??
あと戦闘準備の時に太鼓をドンドコ鳴らしているのもいいですよね、みんなマッドマックス好きならこれも好きですよね??
個人的には今作のヒロイン、ジン・ティエン演じるリン部隊長が率いていたあの青いやつらがお気に入りです。どう見ても非効率的な戦い方なところとかね、もうたまらんのよ。
他だと長城の中にエレベーターとか投石器とかなんかもうロマンしかないギミックを詰め込んでいるのも面白いところ、魂に眠る5歳児が騒ぎ始めるぜ……!
しかし赤の弓部隊はまあまだ分かるとして黒の歩兵部隊と紫の重装歩兵?みたいな部隊はどう見ても役立たずが過ぎませんか??60年前のトウテツたちはあんなもんでも返り討ちにできたんですかね。

・音楽!!
この映画のいっちばんステキなポイントはその音楽です!!
特にトウテツたちと最初に戦うことになる場面、つまり「禁軍」お披露目の舞台でもあるんでんすが、先述の太鼓ドコドコに合わせて音楽もだんだんと盛り上がっていき、戦闘が始まると一気に曲調が変化するというまるでゲームみたいな仕掛けがあります。
このメインテーマ「The Great Wall」がとにかくかっこよくて、戦闘準備な太鼓ドコドコ、長城の荘厳さと戦闘の緊張感を上手いことあらわしたサビ、さらにそのサビからもう一発コーラスを入れて盛り上がる3段構えの構成はお見事と言わざるを得ません。いや~~かっこいいな~~~!!!
ちなみに作曲をしているのは偉大な名作「パシフィック・リム」や最近だとあの「エターナルズ」でも音楽を手掛けたラミン・ジャヴァディさんです。どうやらハンス・ジマーさんのお気に入りらしい。

・ホワイトウォッシュ問題
別にええやろ!!!!!!!!!!!!!!
確かにマットデイモン御一行が訪れなかったらこれ中国終わってたんじゃないの?とか、そもそもマットデイモンじゃなくてよくない?とか、トニーレオンとか出しといたらよかったんじゃないの?とか思うかもしれませんけど!!!別にええやろ!!!!!!!!!

・短い
これ上映時間90分そこらでしたっけ?まあ短いんですよね。
物語自体言ってしまえばモンスターパニック系というか別に珍しいもんでもないので限界かなってところはあるんですけどね。
短いってのは悪く言えば薄っぺらいとか色々ありますけどよく言えばお手軽エンタメとして出来上がっているというわけで、そういう見方もございますよっていうのをね、頑張ってアピールしていきたいところですね。

・ジン・ティエン
かわいい~~~!
今作がハリウッドデビューということでおめでたい話でもあります。
先程ちょこっと触れたお気に入りの青い軍隊の部隊長で、ヒロインなのもあって生存フラグの塊みたいなやつなんですが、まあかわいいは正義なのでね。
吹き替えも伊藤静御前ということで雰囲気〇、強いお姉さんというのはいつでもどこでも素晴らしいものです。
ちなみにジン・ティエンさんはこの後「キングコング 髑髏島の巨人」に出たり「パシフィック・リム:アップライジング」に出たりしています。アップライジング…?うっ、頭が……。

・おわりに

いやまあね、薄っぺらいのは認めましょう、百歩譲ってね。
でも面白いからよくないか?長城の上をカラフルな部隊がザッザッって移動して布陣を敷いて軍団バトルしてるの、アツくないか??書いててちょっと笑っちゃったのはそれはそれということでね??
時間もそんなに長くないし、お手軽にジン・ティエンとマットデイモンもかっこいいアクションが見れるとポジティブに考えたらどうですか?
ちなみにマットデイモンも相棒的なポジションで出てるペドロ・パスカルさんもこの作品の後色々出てましたね、おおむねろくな奴じゃないのが面白いところ。

次回、69位は偉大なる黒澤監督のあの映画です、アベンジャーズみたいだ。
ここまで読んでくれた人、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?