私的映画ランキングトップ100をレビューする 第77位「星の旅人たち」

原題「The way」て、邦題決めた人めちゃくちゃ頑張ったんやなあ。

知ってる人は知っている、スペインとアメリカの共同作成な旅映画です。
大学のスペイン語の授業で見たのが出会いなんですけど、これがね、おもろかったんですわ。

おおざっぱなあらすじを説明すると、放蕩息子が「El Camino」、サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼への道早々に嵐に巻き込まれて死んでしまったという悲しい目に遭ったお父さんの、息子の意志を継いだ旅のお話。
最近の作品で例えるなら「ノマドランド」とかが近い感じになるんですかね。まあしっとりとしたロードムービー的な趣です。
それでは思いつくまま。

・山も谷もございません
上映時間は2時間とちょっとくらいありますが、お話としてはずっと巡礼の道を歩いているだけです。
なので特にこれといった盛り上がるシーンも無ければ盛り下がるシーンもないんですがね、これがいいんですわ、沁みるんですわ。
主人公のおじさんも最初は軽くイライラするくらい頑固というか心閉ざし気味なんですけど、同じ巡礼の道を行く人たちとの触れ合いであれやこれやあって徐々に温かいお話になっていくのでそれも良き。

・巡礼の道での出会いとか
主人公のおじさんと巡礼の途中で出会い、結局は共に旅をすることになる主要なメンバーが3人ほどいます。彼ら彼女らもそれぞれ生まれも違うし仕事も違うし、巡礼をする目的も違うというめちゃくちゃな一行ではあるんですけどね、これが打ち解けていくのもまた良き、まったりとしたヒューマン系コメディ感のある旅路で、言葉よりも行動・絵で語るその描写、いや~~うまいな~~~。

・ヨーロッパの景色
このサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼の路というのはどうやらその巡礼路そのものが世界遺産に登録されているほどのものらしく、実際に映画の中に登場する各所もいちいち絵がキレイなんですよね。
本ランキングでも後程登場する「ノマドランド」ほどその風景の美しさにこだわっている感はありませんが、それでもどこを切り取ってもまるで一枚の絵画のような美しさに思わずうっとりしてしまいますね、大学の授業中に流れていたものなので寝落ちしているやつらもいたのはそれはそれということ。
それなりに厳しい道のりであることも間違いないのでちょっと危なっかしいのがアレではありますが、死ぬまでに行ってみたいなあと思わないこともないですね。

・おわりに
前の記事が短くなっちゃったからもう1本いったろうと思ったのにもっと短くなってしまった!
しかしこれがもう本当に山も谷も無い映画なのでしょうがないんですよね、悪く言っているわけではないんです、本当にいい映画なんです。
のんびりとしたときにしんみりとした気持ちになりたいときにお勧めの映画なので、スペインとかフランスとか、ヨーロッパのあれこれに興味があれば見て損はしないと思います。うまくまとまったな!

ありがとうございました。ここまで読んでくれた人、
映画です。特徴の仕掛けが驚きの76位は次回、

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