私的映画ランキングトップ100をレビューする 第7位「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」

キャップってこんなかっこよかったんか……。

シークレットウォーズ、やっちゃうの?でもおなじみ、マーベルシネマティックユニバースことMCU…逆か?の中でもBIG3の一角になりますキャプテン・アメリカ3部作の2本目。
ヴィランには1作目でどうなっちゃったの~!?な終わり方をしたバッキー改めウィンター・ソルジャーが選ばれていて、全編通してドキドキの止まらないスリラーでサスペンスな作品に仕上がっているのも特徴です。
「ダークナイト」が公開されて以降、重厚なアメコミ映画が続いてそれはそれは楽しそうな時期だったりもしましたが、まあそんなことは置いといて思いつくままに行きましょう。

・キャップ、かっこええ……
いや~~もうマジでごめんなさいって感じですよね。
「アベンジャーズ」まで正直な話「いやw盾が強いだけのおっさんやろw」とか思っててマジで申し訳ないですわ。
今作のキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースさんはもうそれはそれはかっこよくって、これは今作から監督を務めたルッソ兄弟の手腕なのかもしれませんけど兎にも角にも全てがかっこいい。
序盤の人質解放作戦での戦いとか、途中たった一人で戦闘機を落としちゃうところとか、いや、強すぎない??ってくらいのゴリゴリアクションが次々に展開されるのでんも~~ね、手のひらクルックルよこれはもう。
更に今後の作品でも度々目立つようになってくる、キャップがキャップたる所以のスーパーヒーロー能力”鋼どころの騒ぎじゃない硬さのメンタリティ”もことさらに強調されていて、まあそれがシビルウォーに繋がったりやいのやいのすることにはなるんですけどもね、それはそれということ。
あと重要すぎるデータをガム自販機に隠すってのはやめたほうがいいと思う

・緊張感エグいというお話
これは同年だか忘れましたけど近いうちに公開されている「ダークナイト」でも同じで、まあそっちの記事でも同じ事言うんですけども。今作ではそのストーリーの設定上常にどこから敵がやってくるのかわからないし、どこで誰が裏切るのかも予想がつかないということで見ているとずーーーーっとドキドキしっぱなしになるんですよね。
まあさすがにアベンジャーズ主要メンバーのブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフさんは味方なのかしら……?くらいの安寧はありつつも、敵の規模が規模なので2時間そこらの間常に緊張感を持続させてくるという。これってお上手なんですよね~、映画というか映像のテンポとは別に、ストーリーに緊張感があるおかげで間延びしないというか、だれることが無いんですよね。それに拍車をかけるのがドゥンドゥン言ってる重めな曲調のBGMなもんで、今作はほんとどこを切り取っても重厚で緊張感のあるアメコミ映画とは思えない仕上がりというか、この手の路線がもうちょっとあってもいいんでない?って思ったりしないこともないですね。

・ファルコン初登場
ですよね??
映画開始早々にトレーニング中のキャップから再三左から失礼されるというなんとも印象の悪い出会いな一方、あっという間に打ち解けてしまう辺り既に彼の人間性の良さが露になっていて、今思うとこう……泣けるぜ。
ここの「左から失礼」、英語で言うところの”on your left"のセリフはどういうわけかいつの間にやらキャップとファルコンの間でかなり鍵になるセリフになっていて、まあこれはね、後々というかもう言ってしまうと「エンドゲーム」の時にお話ししましょうね。
その他では物語中盤、SHIELDに裏切られ大ピンチなキャップを助けるべく謎のプロジェクト:ファルコンを復活させちゃうぞ的なアレで戦場に復帰。やってることは言ってしまえばアイアンマンの劣化なのにも関わらず、その空中機動のかっこよさと本人の魅力でここまで差別化できているというのもなんともお上手なところです。
あと彼が作中、除隊した元軍人たちのカウンセリングをしているシーンがあったりして、これものちの作品に効いてくるだなんてね~~もうケヴィン・ファイギがやったのか誰がやったのか知らないですけど、マジで恐怖を覚えるレベルですよねこんなもんね。

・ウィンターソルジャー
まず名前がかっこよすぎるやろというところからお話が始まるんですけど。
そのルックスも原作をどの程度再現しているかとかは知ったことじゃないですがまあとにかくかっこいい。戦闘スタイルもドタバタせずしっかりと地に足を付けて技術とパワーで渡り合うところがオシャレで良いですね。
中盤キャップと繰り広げたナイフバトルは筆舌に尽くしがたいMCU名勝負の一つ、このナイフアクションはのちの「ブラック・ウィドウ」でタスクマスターにコピーされていたりするのを見ると、制作側もそこそこ気に入っていたんでしょうかね。
マスクを外されてその正体がバッキーであると明らかになってからはもっぱら悲しい悪役としての立ち回りに代わって、まあこのキャップとの悲痛なやりとりもね~切ないですね~~。
最終決戦では君を殺したくないと盾を捨てたキャップと魂の殴り合い。あそこはどこか「ファルコン&ウィンターソルジャー」のVSカーリ・モーゲンソウにもつながるところを感じさせて、ちょっとちょっとどんだけユニバースしちゃってますのん?といった具合ですわ。

・ブラックウィドウ
今作のロングヘアーなナターシャさんが一番好きかもしれない。
キャップをサポートする謎のエージェント的な雰囲気ではありますが、いかんせん作中信用できるのがフューリー一味とこいつくらいなもんで不思議と癒し要員になっているのもこれまた面白いところでした。
アイアンマン2とかアベンジャーズで見せてくれたようなスタイリッシュ足技バトルは鳴りを潜め、今作ではどちらかというと本業のスパイ的な役割が多かったような気がしますね、特に最後の方の変装のアレ、気づくやつおるか???

・フューリー
お前はもう少し自分が命を狙われまくっていることを自覚した方がいい。
あと今作で語っていた「最後に信用したやつに目をうんぬん」の件、まさかネコちゃんだなんてね、今作で語ってましたっけ?まあいいや。

・インサイト計画
さすがに無理あるんじゃない??
SHIELDがいつの間にやら半分くらいヒドラになってしまっていたという衝撃の設定が明かされて、何なら今作の間でSHIELDが崩壊するんだなんていうだいぶ思い切ったことをするわけなんですけども。
やろうとしていることもだいぶヤバいしそもそもヒドラにそこまで侵されてしまっている組織ってのも大概ヤバいし、そういえば最近の話ですけど「ムーンナイト」のヴィランことアーサー・ハロウさんとアメミットも同じような事言ってましたね。
ヘリキャリア3台を用いた壮大な計画をあれやこれやするお話にはなるんですが、そんなこんなが起こっている間お前トニーとか何してたん??っていうのはね、まあ野暮なので触れないこととしましょう。

・おわりに
MCUの作品の中でも群を抜いて評価が高いイメージのある今作。これまで「アベンジャーズ」が公開されてもなお懐疑的だった人もいらっしゃったようですが、さすがに今作と「ダークナイト」はアメコミ映画と言っても認めざるを得ない…!みたいなのもね、当時のあれこれを見ているとあったようでして。
今日の「マルチバース・オブ・マッドネス」とか「ノー・ウェイ・ホーム」とか、アベンジャーズ的お祭り感こそ感じられないものの、ずっしりと深く味わえる硬派なヒーロー映画としてこういうのも今だってアリなんじゃないかな~って思えるような名作でございました。

次回、6位はLONG LIVE THE KINGなあの映画です。
ここまで読んでくれた人、ありがとうございました。

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