228. Villás farkú fecske (Matyó friss csárdás)
メズークヴェジュドひとり旅
今の今まですっかり忘れてたんですけど、私、ハンガリーにいる間にメズークヴェジュドゥに行ってました(笑)。父の影響で写真好きな私は、撮った写真をアルバムに収めてその時の様子やコメントなどを書いてまとめていて、その時の写真のページが出てきたのです。見ているうちに次々とその時のことを思い出してきました。
Matyó múzeum マチョー博物館
やはり、行ったからにはマチョー博物館は外せません。ここにはマチョー刺繍の過去の名品が所蔵されています。どれもこれも素晴らしい刺繍で、それぞれじっくり見ていたら、部屋の隅に座っていた博物館のおばさんが嬉しそうに話しかけてきました。「興味のある人はすぐわかるわ。一つ一つ丁寧に時間をかけて見るから。ハンガリーの学生はサササ~って見て行っちゃう子が多いのに、あなた、外国から来たのによく見てくれてるわね」と言って、そのあといろいろと説明をしてくれました。19世紀、マチョーの村人たちは季節労働者として出稼ぎに行かなければならないほど貧しかったが、古い伝統を守り独特の民芸に執着したこととか、そのうちの刺繍は特に有名となり、1911年のブダペシュトのオペラ座で開かれた舞踏会では、すべての出席者がメズークヴェジュドゥの刺繍の衣装を身に着けていたほどだった、とか。そんな話を聞いていたら一枚の写真が目にとまりました。貨車に乗せられて出稼ぎに行くマチョーの人々が靴もなく裸足なのに、衣装だけは着飾っているという写真でした。自分たちの民芸にこだわり、出稼ぎに行かざるを得ないほど貧しかった、ってこういうことだったんですね。
村のたたずまい。中央は昔ながらの井戸。
Villás farkú fecske
Villás farkú fecske,
Kövesdi menyecske.
Hogy tudtál eljönni ide,
Sej, erre az idegen földre?
尾っぽが割れているツバメ
クヴェジュドゥの花嫁
ここまでどうやって来たんだい?
この見知らぬ土地へ
発音動画。パスワードは abc です。
https://vimeo.com/473361656
演奏です。パスワードは同じく abc。
https://vimeo.com/473362056
演奏:Dobroda zenekar - "Matyóföld legszebb dalai" より