374. Cigánytáncok ジプシーの踊り
ジプシーの踊り3種類
ハンガリアン・ジプシーを取り上げてきましたが、今回は比較をする意味でルーマニアのジプシーの踊りも皆さんにご紹介したいと思います。どのジプシーの踊りも男女ペアで踊りますが、基本的に個別に踊ります。離れていてもアイコンタクトをしながら、男性を中心にして踊るので、決して自分勝手に一人で踊っている感はありません。
Szászcsavás サースチャヴァーシュと Örkő ウルクー
現在、ルーマニアで確認できるジプシーの踊りは2つあります。ひとつは Szászcsavás サースチャヴァーシュ、もうひとつは Örkő ウルクーです。どちらもエルデーイの東寄りに位置していて、サースチャヴァーシュはマロシュヴァーシャールヘイ(ルーマニア語:トゥルグ・ムレシュ)の近く、ウルクーはブラッショー(同:ブラショヴ)の近くに位置します。
From Wikimedia Commons, the free media repository(記号と文字を入れました)
サースチャヴァーシュの踊りは男性がリードして女性を回転させる部分があるなど、他のエルデーイの踊りと共通するモチーフが見られます。その点では後者のウルクーはとてもシンプルで男女が手をつなぐ割合はグッと低くなります。こちらはゆっくりとしたテンポの踊りもあるのですが、残念ながらその動画は見つかりませんでした。
また踊りの最中、女性がスカートをつまむ行為がよく見られますが、ハンガリーの女性はスカートは決して持ちません。おもしろいですね。
まずは、下記の太字タイトルをそれぞれコピーしてYouTubeサイトで検索し、このふたつの踊りをご覧ください。
サースチャヴァーシュの踊り
Szászcsávási táncok - Horti, Cimbi és a Szászcsávási zenekar
ウルクーの踊り
Örkőiek és az Üsztürü: Örkői
ハンガリアン・ジプシーの踊り
一方、ハンガリアン・ジプシーの踊りとしては、サボルチやサトマール地方の辺り、特に Nagyecsed ナジエチェドが代表的です。こちらの踊りはルーマニアの踊りに比べテンポはややゆっくりで、動きも控えめですが、その控えめなところが逆に秘めた情熱のようにインパクトを感じられるのは私だけでしょうか。
どのジプシーの踊りにも共通するのが、男女とも指のスナップをきかせながら踊ることです。指のスナップは、ハンガリーやエルデーイの男性の踊りのときに入れることもありますが、だいたい最初や途中の休みのステップのときだけですし、女性はどこの地方でも入れません。
では、これも下記のタイトルをコピーし、YouTubeサイトで貼り付け検索してお楽しみください。
ハンガリアン・ジプシーの棒の踊り
Cigány botoló Richárd Orosz
ハンガリアン・ジプシーの踊り
Gypsy dancer family from Nagyecsed, Hungary
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