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224. A kövesdi híres varró (Matyó lassú csárdás)

Matyó マチョー

以前取り上げたカロチャと肩を並べる刺繍の有名な地方が今回取り上げる Matyó マチョーです。マチョーは、「牡牛の血」と呼ばれる赤ワインで有名な Eger エゲルから20㎞、Miskolc ミシュコルツから50㎞の位置にある、ハンガリー北部の地方です。名前は、マーチャーシュ王からとったと言われているのですが、この王様はとても人気があったので他の町や村にも「マーチャーシュ○○○」という名前が使われたため、それらの町や村と一線を画す目的で Matyó マチョー になったとのことです。Mezőkövesd メズークヴェジュドゥは、そのマチョーの首都の役割をしていて、現在その民俗の伝統を承継しています。

マチョーの刺繍

現在では色鮮やかな多色のマチョー刺繍ですが、はじめのころはシーツやブラウス、エプロンなどの裾を飾るシンプルなもので、これは1850年ころから始まったとされています。色も青と赤のみ、白い生地に縫いこんでいました。それがだんだんと色が増えていき、1920年には現在のような多色遣いになったと言われています。このころには、刺繍をする人口も増え、冬に刺繍をして夏に売って生活費の足しにしていたそうです。その中でも有名なのは Kis Jankó Bori キシュ・ヤンコー・ボリという女性で、彼女はこのマチョー刺繍に欠かせない薔薇をデザインした作家で、ゆうに100種類の薔薇をソラで描き分けたと言われています。マチョーの刺繍において、ほとんどの花のデザインを考案したのは彼女であり、特に薔薇は「マチョーの薔薇」と呼ばれています。カロチャの薔薇と違って、クジャクの羽の目に少し似ているのが特徴です。そしてマチョー刺繍は、2012年12月にユネスコの無形文化遺産リストに追加されました。

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From Wikimedia Commons, the free media repository
Magyar: Gyapjúhímzéses falvédő – Kisjankó Bori munkája (Deim Péter felvétele) MM 58.4.46 (キシュ・ヤンコー・ボリの作品)

A kövesdi híres varró

A kövesdi híres varró varrta meg a kötőmet.
Azzal csalogatom a régi szeretőmet.
Arra megyek, amerre a fényes nap lejár.
Amerre a víg kövesdi rezesbanda muzsikál.
クヴェジュドゥの名高いお針子さんが私のエプロンを縫った
それで昔の恋人を誘惑した
輝く太陽が沈む方へ行くの
クヴェジュドゥのブラスバンドが演奏しているところへ

発音動画。パスワードは abc です。
https://vimeo.com/472086256
演奏です。パスワードは同じく abc。
https://vimeo.com/472086450
演奏:Dobroda zenekar - "Matyóföld legszebb dalai" より


#音楽 #ハンガリー民謡 #ハンガリー民俗舞踊 #フォークダンス


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