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231. Ez a búza ki se hányta a fejét (Matyó friss csárdás)

前回の続きです。

民芸の家の管理人さん

タルド村の民芸の家はその名の通り一軒家をそのまま展示用にしたもので、昔の生活用品や家具などが生活していたころそのままに配置してあります。管理人のおばさんは、それらを一つ一つ丁寧に説明してくださいました。

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タルド村の民族衣装

話の流れで、私がハンガリーの民俗ダンスを習っていることを知ると「この村の民族衣装を見せてあげる」と言ってこのおばさんは衣装を保管している家へ案内してくれました。なんでもこのおばさんのお姉さんがこの村の人たちの民族衣装をよく作っている人らしく、ここで私、勇気を振り絞り「着せてくれないかしら?」とお願いする(出た、怖いもの知らず)と快く承諾してくれて衣装を着せてくれました。

驚くことに、この村は同じマチョー地方なのにもかかわらず、メズークヴェジュドゥからほんの7kmしか離れていないのに、衣装が全く違うのです(メズークヴェジュドゥの衣装は227回参照)。

着せてもらえて本当にうれしくてニコニコしていたら、「写真撮ってあげるわ」と私のカメラで撮ってくれるサービスまで(写真右下。お恥ずかしいですが)。ここで、もう一歩踏みこんでドキドキしながら、えーい、ダメもとで!と「衣装を売ってもらえるなんてことは…?」とおずおず聞くと(また出た、怖いもの知らず)、お姉さんのところへ連れていってくれて、交渉、なんと商談成立してしまい、一式買えることになりました。自分でもびっくりしちゃって、飛び上がるくらいうれしかったです。

帰るとき、お姉さん作の花嫁衣装も見せてもらえました。さすがにこれは譲ってもらえなかったけれど、代わりにこの村の結婚式のときの写真を「こんなに私たちの伝統を愛してくれるなら」と持たせてくれました(写真上3枚と左下)。

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エプロンはクロスステッチで、メズークヴェジュドゥの花柄とは全く違った柄。女性が頭にかぶっているのは、既婚のしるしです。左上の少女たちはかぶってないですね。あ、私だけはご厚意でかぶらせてもらいました。当時未婚どころか彼氏さえいなかったけど(笑)。

Ez a búza se hányta a fejét

Ez a búza ki se hányta a fejét,
Páros galamb mind elhordta a szemét.
Megállj galamb, páros galamb, majd lelőlek a nyáron
Summás vlotam a szentandrási határon.
この麦はこうべを戻すことなく
つがいのハトが粒を全部たいらげてしまった
待って、鳩よ、つがいの鳩よ、そのうち夏になったら仕留めるよ
セントアンドラーシュの外れで出稼ぎをしてたんだ

発音動画。パスワードは abc です。
https://vimeo.com/474531275
演奏です。パスワードは同じく abc。
https://vimeo.com/474531569
演奏:Dobroda zenekar - "Matyóföld legszebb dalai" より


#音楽 #ハンガリー民謡 #ハンガリー民俗舞踊 #フォークダンス

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