ちょっとそこまで。オランダ滞在編。

(今回、長すぎて途中で力尽きました…)

フランスのついでにオランダに行こうと決めたのは、友人に会いに行こうと思い立ったからだ。そしてもう一つ、大好きな絵画であるフェルメールの「View of Delft」と実物の景色を見に行こうと思い立ったからだ。
この絵は調べたところによると、オランダの国宝級絵画ゆえに1990年代を最後に一度も国外に出ておらず、会いに行かないことにはお目にかかることが難しい絵画の一つである。収蔵場所はハーグにあるマウリッツハイス美術館。

ありがたいことに友人の計らいで2泊3日を余すことなく楽しむことができた。
一緒に過ごしてくれた友人にはとても感謝しています。

オランダの話の前にパリからの道のりを記しておこう。
まず、何はともあれThalys(タリス)の予約。早割があるので予約は早ければ早いほど良いのはわかっていたのだが、日程を決めるところからだいぶ四苦八苦した。1番問題だったのは日本のクレジットカードが通らなかったこと。カードがとめられているわけでもなく、限度額に達しているわけでもなく、番号が間違っているわけでもなくなぜかサイト上では使えなかった。(サイト上、使えることになっているVISA、MasterCardともにNG)
結果的にはPayPalで決済できたのでよかった。
eチケットが発行できてiPhoneのwalletも使えるので便利でした。

出発当日は朝イチの便だったので暗いうちに出発。安全のためタクシーに乗って。
フランスはG7タクシーというのがアプリで呼び出しもできて便利です。

オランダまでの車窓の景色はベルギーを超えたあたりから近代的な風車がたくさん。
農地の長閑な景色も続く。時々街。

アムステルダム着。駅にて友人と5年ぶりの再会。変わらない笑顔に嬉しくなる。

アムステルダムセントラル駅を降りて、アムステルダム国立美術館への道すがら、街を見学。オランダ名物の傾いた家々がたくさん。見つけるたびにワクワクしてしまう。
家の上部の正面には滑車用の金具がついていて荷物を運び入れるときに使うそうで。
傾いた家の中がどうなってるのか気になる。
道は自転車が多い。歩行者はあまり優先されていないようで、気をつけないとひかれる。自転車専用道路がある。

アムステルダム国立美術館着。
(世界一美しい図書館に選ばれたカイパース図書館はこの中にあります。)
オランダの至宝、レンブラントの夜警を見に行く。
中世から近代まで上手な絵がたくさん。オランダと交易のあった出島の展示もあり。
一通り流し見て、いざレンブラントルームへ。
レンブラントの夜警についてはもういろんな方が解説していると思うので省いて、
実際見た感想を書こうと思う。
サイズについては想像以上に大きくてびっくりした。
展示は額装はされておらず、コンピュータでテンションを制御している枠に紐で固定されている。構図の左端が切れている説については、すぐ横に展示されていた同じ構図の絵には左端にまだ絵の続きがあったので見比べることができて、実際見てみたところ、絵そのものが切り取られたわけではなさそうだった。その他のレンブラント作品もフェルメールもじーっくり見て、撮影可能なので記録にも残した。

途中、カイパース図書館も見学。こちらは思ったより小さかった。
実際に使っている人もいて、生きた空間なのがよかった。
見ている人がたくさんいてちょっと居心地悪そうだったけど。

美術館を出て、お昼はトラディショナルダッチ料理をいただく。
感想は美味しかった。味は濃いめかも。
豆のスープとベーコンとライ麦パン。
3種類のマッシュポテトとソーセージ。
ヨーグルトとカスタードクリームを混ぜて食べるデザート。
シンプルで美味しかった。

食後にゴッホ美術館へ。予約しておいてくれた友人に感謝。
世界中に散らばっているゴッホの作品。
その作品が生み出される元のパレットに釘付けになった。
パレットに残る絵の具の跡には力強い轍ができていた。絵のタッチと一緒だった。
有名なアーモンドの花の絵。木は白い部分に塗っていないところがあって水色は後から塗ったのだと良くわかった。やはり絵画は本物を見るべき。
見たいものを見て大満足だった1日目の終わりには滞在先のユトレヒトへ。


二日目はユトレヒト〜デルフト〜ハーグの大移動。
ここの街はすべて街並みがとにかくメルヘンでかわいい。
パリに来た時より観光に来た気分に。
街のリサイクルショップで素敵なデザインのガラス瓶をゲット。
素敵なインテリアやデザイン事務所なども多く、オランダはデザインの国だと実感した。
歩きながら目に止まるものがすべて素敵に見える。
オランダの道路はヘリンボーンが可愛い。
砂利の代わりに貝がらを敷き詰めてあったり
街の至る所に合理化された仕組みが見え隠れ。

さて、いよいよ旅の目的のひとつ、デルフト。
飛行機を取った時に絶対に行こうと思い立ったフェルメールのデルフトの眺望。
デルフトの駅から少し歩いたところにある。
絵画とは様子がちょっと違ったけど、天気も良くて来れたことに満足した。

現地を見てからマウリッツハイスへ。ついに本物を拝む。
ずっと見たかったデルフトは、ずっと見ていたくなる絵だった。
もう少し小さいかと思っていたし、絵をよーくみると点で描かれている箇所や絵の具の凹凸で陰影を出しているところがあったりと、やはり本物を見ないとわからないことがたくさんあるなと思った。
一生のうち絶対に生で見たいと思っていた絵画だったのでとても満足。
現在の風景は様子が変わってしまっていましたが、本物の景色と本物の絵を見比べられてとってもよかった。(フェルメールが実際の配置からずらした説もあるそう。)

同じ部屋の対角に真珠の首飾りの少女もいました。こちらはとっても人気で撮影している人も多かった。

三日目、ユトレヒト〜ロッテルダム〜パリ帰宅。

朝からユトレヒトの運河沿いを散策してセントラルミュージアムへ。
古典からインスパイアされた現代の作家の作品との展示がとてもよかった。
マウリッツハイスにも似たようなコンセプトの展示が実はあって興味深かった。

ミッフィーの作者ディックさんの仕事場の展示も良かった。
あの独特な線の謎、アートワークの過程が映像で見れて長年の謎も解決してよかった。
とても丁寧に線を引いて色を選んでいたことに感動。
街の中にいる隠れミッフィーも見に行った。

ユトレヒトにある古くからあるシアターには上映前にあらすじを説明してくれる前座的なものがあるらしい。

オランダといえばのスパイシーな魚の唐揚げ(キベリング)もヘリングもすごく美味しくて心ゆくまで味わった。
西洋ウナギの燻製も油が乗っていて美味しかった。
友人の計らいでムール貝のおいしさを知り、ワッフルがどんなもんかを知り、オランダってこうなんだ!を色々と知ることができて、とても楽しい散歩になりました。

どの店の店員さんも優しくて、現地の人の空気はとても穏やかだった。
だだし穏やかじゃないのは自転車のスピード。
自転車がとても多くて道路を渡るのは気をつけないと轢かれそうになる。(大きな前籠のついた自転車をよく見た)


三日間の滞在でオランダが好きになった。(Mちゃんありがとう!大感謝!)
特にデルフトとユトレヒトはすごく素敵な街だった。また行きたい。
当然住むとなると様々なハードルが出てくるだろうけど…
住むと見えるオランダ事情もいろいろ聞いた感じは
合理的でいいなと思うことが多かった。

それではパリに戻ります。
次回、ゴッホに会いに行く。Auvers sur Oise散歩編

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