見出し画像

ぎっくり腰でもこんなのが家にいたら嫌だと思った自分の行動

この週末、たぶん人生で一番ひどいぎっくり腰になってしまった。
朝起きぬけに、猫のトイレを掃除するために腰を曲げしゃがもうとしたら、
「ごりっっっっっ!!」
という大きな音が自分の中から聞こえて、そのまま
「ひゃぁぁぁぁぁぁ」といいながら崩れ落ちた私。

痛みを10で表すとどれくらいですか。と聞かれたら20と答えたいくらい痛すぎて何もできなかった。歩くことも座ることも起き上がるのも寝ていて態勢を変えるのも痛い。
病院に行こう、車で送るから。と大事な用事があるのにも関わらず夫が言ってくれたのだが、行くことすらしんどくてその申し出を断った。

こんなに痛いのに、私のおなかは空腹を訴えていて、食べたいけど痛くて動くこともできない。
元々その日は朝早くから一緒に出かける予定にしていて、簡単にさくっと食べられるパンを買っておいたのだけど。
夫は、痛がる私を心配そうな目で見ながら「ごめんけど先に食べるね。」というので、
「いや、腰は痛いけど私もおなかはすいてるのよ。なんで自分の分だけ用意して先に食べるのよ」となじった。
こういう時、夫はどうしたらよいのかわからなくなってしまう。どの選択肢が正解なのか、わからない感じ。
少し考えた後、リビングのソファで横になっている私の前に、小さな折り畳みのテーブルを出してくれて、そこに皿に乗ったパンが出てきた。
でも、パンが冷たい。
私:「え、あっためようよ(怒)」(だってチーズスティックだし、こういうパンの時、私そのまま冷たいパン出さないでしょ)
夫:「そ、そうだね」

パンを夫に渡して、折り畳みのテーブルを蹴ってどける嫁。
痛くてしゃがんで片づけられなかったからなのだけど。足でちょんちょんして移動させたのではなくて、ほんとにイラっとして蹴りつけてしまった。

チン!

私:「ほんとにあっためてどーすんのよ。パンなんだから少しトーストしてあっためようよ、っていう意味だよ」
夫:「あ、ああ、、、そうだね、、、」

ダイニングテーブルに頑張って移動して、いい感じにトーストされたパンを食べようとした。
でも、痛い。とにかくものすごく痛い。普通に座っていられないし、噛むだけで腰に響く。
結局、トーストしてくれたパンもちょっとしか食べれず「やっぱりもう食べれない」とかいって食事を終了する嫁。
やばい奴だ。

しばらく横になる、といって寝室に戻って布団を頭までかぶってふて寝した。
夫は一通りの家事をやってくれ、着替えて出かける用意をしている。
「じゃあいってくるね、無理しないように。帰ってきて行けたら一緒に病院行こう」
と言ってくれたが、布団から顔も出さずに返事もしない嫁。
やばすぎる奴だ。

だって、だって。
その日はずっと待っていた新車の納車の日だったのだ。
一緒にディーラーまで車を迎えに行って、夫の実家へ寄って車を自慢しつつ、ご両親とおいしいごはんを食べて、帰りはちょっとドライブして帰ってくるつもりだったのだ。
しかも、ご両親とのご飯は一度私の体調不良でドタキャンしてしまったものだから、今回は絶対に行かなくてはならないものだった。

何で、そんな日の朝に私はぎっくり腰になってしまったのか。
あまりにもショックすぎて、反抗期の子供よりもやばい手が付けられん奴になってしまったのだった。あんなのが家にいたら、帰りたくなくなるわ、と自分でも思った。

夫はディーラー帰りに両親と3人で美味しいものを食べて帰ってくるんだろうな、と思ったら、それもすごく悲しかった。もしかしたらもう帰ってこないかもしれない。

夕方ごろ、夫が帰ってきたころには落ち着きを取り戻していた私だけど、「ごはんおいしかった?」とうらやましそうな目で聞いたら、
「ぎっくり腰になった嫁をほっておいて自分だけおいしいもの食べに行けるわけないじゃん」とかいって、ごちそうを自粛してくれていた。

無事納車されたぴかぴかの車で最初に連れて行ってもらったのが、歩ける距離の近所の鍼灸院だった。もう笑うしかない。
疲れているだろうに私の治療が終わるまで1時間くらい車で待っていてくれて、さらに隣のスーパーで明日の朝ごはんまで自腹で買ってくれていた。
あとから気づいたのだけど、私の好きなハイボール缶まで買っていてくれた。痛み止めを飲んでいたからお酒はまだ飲めなかったけど、
「元気になったら飲んでね」といってくれた。
ありがとう、ほんとこんな嫁でごめんね、と心底思った週末だった。
そのハイボールを飲みながら、今、noteを書いている。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?