天の川銀河の暗黒物質プロファイルに何か怪しいことが起こっている オックスフォード大学
天の川銀河の外側を周回する星々の速度が予想よりも遅いことが判明しました。これは、我々の暗黒物質の銀河地図が間違っている可能性があることを示唆しています。一般的に、暗黒物質は銀河の中心に最も密集しており、その重力によって星が動き続けます。しかし、最近の研究では、天の川の暗黒物質の質量が従来の予測よりも低いことが判明し、銀河の動きに影響を与えている可能性があります。
この新たな研究は、天の川銀河の円速度曲線を解析し、銀河外部での速度の急速な減少を明らかにしました。これにより、暗黒物質の密度プロファイルが以前の予測よりも異なる可能性が浮上しました。具体的には、一般化されたナバーロ・フレンク・ホワイト(NFW)プロファイルではなく、コア付きアイナストプロファイルがより適切であることが示唆されました。この結果、暗黒物質のハローのビリアル質量が従来の予測よりもかなり低くなりました。
さらに、この低質量の暗黒物質ハローは、球状星団、準独立銀河、および流れからの質量測定と矛盾していることが明らかになりました。また、銀河中心からの暗黒物質消滅信号の期待されるフラックスも、NFWプロファイルに比べて1桁以上低下しました。
この研究は、暗黒物質の性質に関する新たな理解を提供する一方で、銀河の動きに関する我々の現行の理解に疑問符を投げかけています。これにより、将来の研究がより正確な銀河の暗黒物質プロファイルを得るための新しい手法を開発し、暗黒物質の性質に関するより深い洞察を得ることが期待されます。
詳細内容は、オックスフォード大学が提供する元記事を参照してください。
【引用元】
【読み上げ】
VOICEVOX 四国めたん/No.7