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キッチンにて

娘が寝たので、自分の朝食の支度をする。
洗わずそのまま食べられるカット野菜をボウルに盛り、お気に入りのドレッシングを冷蔵庫から取り出そうとしたところで、もう残りが少ないことを思い出す。おそらく今日のサラダに対しては足りない。

私はおそらくドレッシングを人の1.5倍くらい、かける。そしてそのことにちょっと罪悪感がある。すぐそこにストックもあるけど、私の罪悪感がそれを開けるのを邪魔する。

ふと、微妙に残っているアヲハタのジャムの存在を思い出す。季節限定の白桃&グァバ。優しいピンク色。冷蔵庫から取り出して蓋を開けると、トースト一枚に塗るにはとても足りないけど捨ててしまうのは勿体なさすぎる量が残っている。

直感的に、野菜にかけたら美味しい気がして、これをかけて、残った分にドレッシングをかけて食べることに決めた。

しかし、ジャムは液体ではないので、サラダにかけたとしても上の方に溜まってしまう。混ぜて絡めると野菜が溢れそうでめんどくさい。

仕方ないので野菜の方をジャムの瓶に突っ込んで、お箸で混ぜて食べることにした。こんなワイルドな料理、かしこまるのも変なのでキッチンにて立ったまま食べる。想像通り、甘すぎず、ほんのり酸味のあるジャムが野菜と合う。食パンにレタスを乗せてこのジャムをかけたサンドウィッチを売れば人気のカフェになるかも…なんて妄想が膨らむ美味しさ。瓶にレタスや大根をぐりぐりと押し付けて、最後の最後までジャムをぬぐいとって食べた。

ところで私のお気に入りのドレッシングというのはキューピーのすりおろしオニオンドレッシングなんだけど、先日ふとパッケージをよく見たら、名前に反してタマネギの写真が使われていないことに気づいた。そこにあるのは、しめじ(と奥にぼやけたレタス的な野菜)だけである。どんなに目を凝らして見てもタマネギは居ない。

唐突なしめじに私は怖くなってしまって、せめて原材料にしめじはおらんかとパッケージの裏側を見たら、"すりおろした玉ねぎと炒めたにんにくで、味わい深く仕上げました。豚肉やきのこのサラダによく合います。"と記載されていた。なんだ、そういうこと…。

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