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卯月せいらと卯月いずみによる共同読書ブログ。小さな思い出が沢山集まりますように…♡

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最近の記事

いずみ♡辻村深月『かがみの孤城』感想

※ネタバレしかないです。 辻村深月さんの『かがみの孤城』を読みました。 「何を食って生きたらこんな話が思いつくんだ……」 と読了後に真っ先に浮かんだのはHUNTER×HUNTERぶり、人生で2回目。 あーはいはい不登校でうじうじしてる主人公が仲間と出会って学校に行くようになるイイ話ね、ぼーっと読んでたのも束の間、あれ?これ手に汗握る展開だぞ…?エンタメ?ファンタジー?と途中からゾワゾワしながら読み進めた。 『かがみの孤城』は名前が先行し過ぎてもう「大人が子どもに勧める本」の

    • せいら♡ジョー・コットリル『レモンの図書室』 感想

      こんにちは、せいらです。少し前に読了した本なのですが、感想を書きたいと思います。 タイトルは『レモンの図書室』 図書館の児童書コーナーで見つけました。レモンが散りばめられた素敵な装丁に目を惹かれ、手に取りました🍋 はじめは、友達を作るよりも何よりも本が好きな少女カリプソが、同じく本が好きで気の合うメイと出会い、友情を育みながらカリプソの心の変化などを描いていく小説だと思っていました。でも中盤くらいからその予想は覆されました。 以下ネタバレです。 ୨୧┈┈┈┈┈┈

      • せいら♡ 柚木麻子『ねじまき片想い〜おもちゃプランナー・宝子の冒険〜』 感想

        お久しぶりです。せいらです。柚木麻子さんの『ねじまき片想い〜おもちゃプランナー・宝子の冒険〜』を読みました。 主人公の宝子さんを見ていて思うところがたくさんあったため、ブログに書きます。未読の方はぜひ、本書を読んでから、わたしの感想を読んでくださると嬉しいです。 ⚠自分語りが含まれます。ご了承くださいませ。 ⚠ネタバレです。 ୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧ ページを開いてすぐ、描かれた宝子さんの姿を想像し、わたしはドキドキしました。 二十八歳にして、美大時

        • いずみ♡加藤千恵『ハニービターハニー』感想

          加藤千恵さんの『ハニービターハニー』を読みました。 実はこの本は中学生くらいの頃に読んだことがあったのですが、当時の感想は「浅い!つまらない!」というものでした。しかし、およそ8年後に当たる今読み直してみたら、前回とは全く違う感想になりました。浅くてつまらないのは当時の私だったという訳です。 という訳でせっかくなので一編ずつ感想を記していきます。 1. 友達の彼 ふぇぇぇ~~~(T_T)なんでそういうことするの~~~~(T_T)(T_T)  親友のことも大切なのにどうし

        いずみ♡辻村深月『かがみの孤城』感想

          いずみ♡辻村深月『盲目的な恋と友情』感想

          「『好き』って気持ちはそんな、何もかもより一番偉いの? それは、蘭花ちゃん自身の快楽と欲だよ」 (辻村深月『盲目的な恋と友情』新潮社、2017年、P.118, 259) 表紙に一目惚れして辻村深月さんの『盲目的な恋と友情』を読みました。辻村さんの本を読むのは初めてです。 読了自体は昨年の10月で、当時記録していたものを載せます。気づいたらせいらちゃんがいっぱい記事書いてたので負けてられないぞと(?) 以下若干ネタバレあり、どちらかと言うと自分の友情観の話がメインです。

          いずみ♡辻村深月『盲目的な恋と友情』感想

          いずみ♡綿矢りさ『勝手にふるえてろ』感想

          綿矢りささんの『勝手にふるえてろ』を読みました。友達がこれの映画を見て面白かったと言っていたので、積読から引っ張ってきました。買ったのは5年前とか、随分前な気がします。 以下ネタバレ ------------------------------------------------- ???????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????

          いずみ♡綿矢りさ『勝手にふるえてろ』感想

          せいら♡ 東野圭吾『恋のゴンドラ』感想

          東野圭吾さんの『恋のゴンドラ』を読みました。著者の恋愛(に特化した)小説は初めて。どんな感じなんだろうかと読んでみて、ある意味ではなるほどと感じました。面白かったので感想を書きます。 ※ネタバレします! 個人的に“恋愛小説”と言うよりは、“恋愛を通した人間小説”(なにそれ?)みたいな感じかなぁと思いました。わたしが好む恋愛ものは、切なく泣ける系か、ラブコメ系が多いので、新鮮に感じました。ここまで“人間”を素直に書いちゃうんだ!?と驚きもしました。浮気男のことですね。彼

          せいら♡ 東野圭吾『恋のゴンドラ』感想

          せいら♡ 村山早紀『コンビニたそがれ堂 小鳥の手紙』感想

          村山早紀先生の『コンビニたそがれ堂 小鳥の手紙』を読みました。びっくりするくらい彼女の作品にハマっておりますので、同じ作家さんが続くこと、ご了承くださいませ。他の方のもこのあと書く予定です。 ※ネタバレありです こちらはシリーズ7作目。今回の特徴としては“魔法”に焦点を当てていたところだと思います。たそがれ堂の存在も魔法のようなものですが、なんというか、それ以外のところでの“魔法”が感じられたなと思いました。 『雪柳の咲く頃に』 優しい優しい主人公の淳く

          せいら♡ 村山早紀『コンビニたそがれ堂 小鳥の手紙』感想

          せいら♡村山早紀『コンビニたそがれ堂 星に願いを』感想

          『コンビニたそがれ堂 星に願いを』を読んだときの感想がスマホに残っておりましたので、少し前のことになりますがアップさせていただきます。3作目である本作。今回も村山早紀さんの文章が好き……。何度もうるっとしたし、何度も心がほわっとしました。 特にとりあげたいのは3つ目のお話、『本物の変身ベルト』です。主人公である良太さんにちょっと自分と似たところを覚えたので、いろいろ感じたことを書いてみます。 彼はTwitterをしています。私もTwitterをしています。この読書用アカウン

          せいら♡村山早紀『コンビニたそがれ堂 星に願いを』感想

          せいら♡村山早紀『ルリユール』感想

          村山早紀先生の『ルリユール』を読み終わりました。とても温かく、優しく、心に染み渡る一冊。わたしの中で大切な本になりました。 そもそもわたしは“ルリユール”という言葉を知らず、「よくわからないけれど素敵なタイトルだな」と思い、棚に手を伸ばしました。著者のことは半年前くらいに知り、『コンビニたそがれ堂』シリーズを読み進めている途中でしたが、裏表紙のあらすじを読み、どうしても読みたくなってしまったので購入。「本を愛するひとたちの美しく不思議な物語」、これで興味出ない本好きいる

          せいら♡村山早紀『ルリユール』感想

          いずみ♡柚木麻子『BUTTER』感想

          柚木麻子さんの『BUTTER』を読みました。 ※ネタバレしかないです 柚木麻子さんの代表作だと言える、それこそバターのように濃い1冊だった。普段柚木さんの本は2,3時間で読み終わるけど、この本は8時間かかったし書くのめちゃくちゃ大変だっただろうな…。 しかも救いのある終わり方だったから、柚木作品で特にお気に入りの1冊になった。『ナイルパーチの女子会』『伊藤くんA to E』あたりは好きだけど鬱になって終わったので…。篠井さんの娘さんが栄養学を専攻してるところとかめちゃく

          いずみ♡柚木麻子『BUTTER』感想