データを飛ばして直した話

前書き

 PCに少し詳しい人ならBIOSアップデートを行ったことがある方は多いと思うが、今回はその失敗談だ。

 詳細は長くなるので省略するが、先日、BIOSアップデートを行ったところWindowsが起動しなくなった。そして、こちらの過程も省略するが、とうとう復旧できなかった。

ミス

 Windows10の復旧プロセスは初めてで、これがいくつか誤算だった。一番の誤算はなにをするにもMicrosoftアカウントが必要なことで、いつもPinコードで済ませている自分はどうしても思い出せなかった。

 この結果、修復インストールはおろか、コマンドプロンプトにも入ることができなかった。Windows7までは通用した常識を上書きするときが来たのだ。

 様々な要因があったが、この時、自分は復旧に時間をかけている暇がなかった。十分な時間があれば、SSDの中身を別のSSDなりHDDにコピーしてから再インストールする手法を選んだと思う。

 けれど、この時は全データをフォーマットして再インストールを選択した。一番重要なデータは別のHDDに毎日自動でバックアップされるし、最小限の損失でなんとかなるだろうと思ったからだ。

 ちなみに、このPCの復旧方法はD2Dなのだが、再インストールに際してもMicrosoftアカウントが必要だったので、WebからイメージをDLしてUSBから復旧させた。

失われたデータ

 再インストールはとてもスムースで、なんの問題もなかった。バックアップデータにも支障はなく、あとはシステムドライブに入れていたアプリを入れ直せば良かったが、結論から書くと、二つの重要なデータが永遠に失われた。

その1 Firefoxのプロファイルデータ

 ひとつはブラウザのプロファイル(ブックマーク、ログイン、パスワードなどを保存したもの)で、これは自分のミスだった。自分はFirefoxという、今となってはマイナーなブラウザを利用していた。現在のFirefoxにはChromeと同じようなプロファイルの保存方法(=クラウド上に保存するタイプ)があるのだが、ローカルにしか保存していなかった。

 結果、各種のログインIDやパスワードを片っ端から再登録するハメになった。ブックマークもなくなったから、よく閲覧するページを思い出す必要もあった。(これに関しては、惰性で眺めていたページをリセット出来たとプラスに捉えることも出来るかと思う)

 そして、これを機会にブラウザをChromeに一本化することにした。

その2 アプリのアップデータ

 もうひとつは、これは完全に盲点だったのだが、アプリのアップデータだった。

 スマホオンリーの方には分かりづらいかもしれないが、Windowsをそれなりの年数使っていると「このバージョンが使いやすい」というアプリが少なからず存在する。最新版には(自分にとって)余計な変更や追加が加えられていて、どうしても馴染まない、なんてことがままあるのだ。

 自分にもそういうアプリがあったのだが、そのバージョンのアップデータを探しに行ったところ、配布終了になっていた。

 本体はソフトウェアの登録サイトなどを探せば見つかるのだが、アップデータを登録しているところは検索した限りではなかった。おそらく、保存している方を探せば見つかるとは思う(データの蒐集家はかなり多いイメージがある)のだが、可能な限り最新版を使いたいという気分の問題は置いておくとして、本当にそのアップデータが必要かという気はする。(そして、いまのところ、問題には遭遇していない)

Windowsの面倒くささ

 スマホの機種変更による引き継ぎや水没などで突然死した場合のデータ復旧と比べても、Windowsのそれは複雑すぎる上に前時代的に見える。

 その理由はWindowsの環境や利用シーンの幅があまりにも広すぎるからで(そこが強みでもあるのだが)とりあえずGoogleやAppleのIDさえあればいいというスマホに慣れてしまうと、Windowsはなんと不親切なのだろうと思ってしまう。

 例えば、スタートメニューに登録されていたアプリ一覧のリストがあるだけでも、だいぶ再構築が楽になる気がする。Windowsはもう少しだけGoggleやAppleに近寄るべきだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?