もう二度と会えなくなってしまったあの店に〈04〉
馴染みの店がなくなってしまうというのは、大袈裟に言うと親しい友人がいなくなってしまう感覚と似ている。辛い時にいてくれたあの夜。心躍った夏の思い出。共に過ごした時間や空気感は、その場からなくなってしまうともう二度と会えない。悲しくて寂しくて、でも自分一人にはどうすることができない歯痒さが残る感覚が。
今回の新型コロナ関連の倒産が12日、244件になった。中でも一番多い割合を占めているのが飲食店だ。いくらテイクアウトや配達を勧めても、利幅の大きい夜の営業ができないことや人件費と