脱糞しているところをゼロ距離で同級生に見てもらった話

どうも俺です。


突然だが、人間なので怖いものの一つや二つあると思うけれど、俺は幽霊が怖い


特に学校のトイレが酷く苦手だった


小学生の頃はやんちゃで足の速い子がモテたりするもんだが、腕力も運動神経も悪かった俺はキャラ付けをすることにより、ほかの同級生と差別化を図っていた


キャラは「野生児」

具体的には「怒ると机やイスを投げ飛ばす」

「木に登り、木の上で遠くを見ながらパセリなどを食べる」

「人間の言葉は半分程度しか理解できないふりをする」


ギリギリ許されたけれど、特別支援学級に送られていても不思議じゃなかった

テストは普通に受けていたのが良かったんだと思う


野生児は脱糞も豪快だ

家から学校はそこまで遠くなかったが、週に3回は校門近くの茂みで野グソをキメていた

無論通学路なので、かなりの児童に見られていたが、野生児なので気にしてなかった

大きめのおしりに優しい葉っぱを選別するのが得意になった


学校の中で催した場合、これは悩ましかった

学校でうんこをしようものなら「ウンコマン」と虐められてしまうからだ

「女子って個室だからうんこかどうかバレなくて楽だよなあ」とその当時は本気で思っていたし、今でも思っている


野生児なのでウンコマン扱いは心外だ

かといって漏らすと確実に落伍者の扱いを受ける


もうひとつの理由は「トイレの花子さん」が怖かったためだ

なにをされるのか明言されていない怪異は想像力をくすぐり、とてもこわい

殺されることよりもっと怖いことになる可能性がある


俺は天才的な閃をした


友達に同じ個室に入って出るとこ見てもらえれば、怖くない


さすがは野生児

野生児は常人には思いつかない天才的な発想をするので、野生児なのだ


一緒に入ってもらう友達のチョイスは少し考えたが、少し話を盛る癖があるお調子者を便所に招き入れた


「俺がうんこ出すとこ見たくない?」


人がうんこを出すところを間近で見れるなんて、そうそうないだろう

さらに好奇心旺盛でお子様の小学生である


すぐさま乗ってきたので、同じ個室に入り俺はズボンを下ろした


この頃はかなり栄養が整ったご飯を食べていたので太めの大きな1本がひねり出された

頭を出してその巨大さが徐々に顕になる

それを見ながら歓声を上げる友達

大興奮である

見にくいだろうから少しケツを浮かせてあげた


この頃から人のことを考えられる優しい人間であったと思う


トイレが終わると、教室ですぐさま報告する友達

困惑するクラスメイト

マジだと顔を赤らめて話す友達

俺に話を降ってきた


俺はしらを切ることにした

「人前でうんこなんて見せるわけないだろ」

話に整合性があるのはどっちだろうか

オオカミ少年とまでは言わないが、話を盛る癖があるお調子者

人のことを考えられる優しい野生児……

2人の話をどちらが信じられるだろう

 

半々くらいで意見が割れていた

うんこを見せた友達は泣いていた

俺は野生児なので、飽きたふりをしつつ木の上にエスケープしにいった



今現在、俺は人にうんこを見せて悦ぶという性癖は発露してなく、単純にどっちのリスクを取るのかという話だったのだろう

怖いのを我慢して1人でうんこをする、もしくは広められる可能性があるが、友達に見てもらい怖くないうんこをするか


俺は選んだ

そして誤魔化した

結局は俺と友達の2人しか分からない話なので、撮影とかしていない限り、水掛け論になる

さらに嘘を突き通せばなんとかなることも当時の俺は分かっていた


人生はダイスである

どんな目が出るのかは分からないが、自分で自分を投げ込むことだけは出来る

サルトルだっけ?


当時の俺は投げ込み、勝った


昔のように大きく自分を投げ込み、どんな出目があるのか分からないが、後悔せず生きていきたい


今のくたびれた三十路ロン毛を、あの頃の野生児がじぃと見ているのだ






無理かな?

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