テントの中で感じた非日常の世界
2005年、夏真っ盛り。
夕刻、僕は富士山の西側に広がる朝霧高原のキャンプ場にいた。
バイクを区画の中に停めて、これからテントを張り始めようとしていた。
この日はずっと天候がいまいちだった。昼過ぎに東京を出発してずっと走ってきたが、雨は一度も降らなかったので運が良かった。
夏休み真っ只中のオートキャンプ場には、家族連れが圧倒的に多かった。それぞれの区画に設営されているファミリーテントやタープが、僕には豪邸のように見えた。
一人でやって来ているキャンパーは、僕のすぐ隣