未来への名言125「足るを知る者は富む。」(老子)②
老子の言葉「知足」は18番目の名言で紹介しているのですが
再度取り上げました。
老子は、私が大変お世話になったセコムの元会長木村昌平さんから
その考えの大切さを教えていただき感銘を受けました。
『足るを知る者は富み、強めて行う者は志有り』
(満足することを知っている者は富者であり、努力している者は志ある者である)
という箇所が有名ですが、先日読んだ伊藤忠商事元会長の
丹羽宇一郎さんの著書「人間の本性」を読み、自分の解釈の浅さを知りました。
そもそも『足るを知る者は富み、強めて行う者は志有り』の
前段が大切だということなのです。
人を知る者は智なり、自らを知る者は明なり。
人に勝つ者は力有り、自ら勝つ者は強し。
足るを知る者は富む、強めて行う者は志有り。
「人を知る者は知恵があるが、自分を知る者はもっと聡明である。
人に勝つ者は力があるが、自分に勝つ者は真に強い。」
その上で、『足るを知る者は富み、強めて行う者は志有り』
があるということです。
『足るを知り、志を持った良き生を歩むには、
己をよく知り、己に勝たなくてはいけない』
というのが正しい解釈のようです。
丹羽さんは
自分のことを知らず、己に勝つ強さもない人に、
「分相応に生きろ」と言ったところでそれは不可能である。
自分は何を望み、何を求めているか、
どういう状態であれば心は本当に満たされるのか。
自分をよく知らなくては「足るを知る」ことなどできないわけです。
とおっしゃっています。
ゆっくり自分と向き合って、自分の欲求について考える時間を
持ってみましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?