「おかあさんと、」あとがき

10月が終わるという事実に恐怖しかない。

ということで(?)「おかあさんと、」完結しました。お付き合いいただき本当にありがとうございました。
企画で走っているわけでもない思い付きの一ヶ月にお付き合いいただいた皆様には本当に感謝しかありません。

全作品はここからスレッドで読めます。(X(旧twitter)のページに飛びます)
「おかあさんと、」

4月にちょっと連作した話を含むシリーズはこちら(min.tのページに飛びます。
「思い出旅行シリーズ」

ということで改めてお付き合いいただきありがとうございましたー!9月の終わりまで、ずーっと書いていました(基本的に完結しないと提供できないタイプの文字書きです)。途中で自分は何と戦っているんだろうかと思いながら、10月1日開始にしようと決めていた通りに始められて良かったです。
とここまで9月最終週に書いて自分を追い込んでいます。本当に何と戦っているんでしょうね。でも自分偉すぎたので存分に褒めておこうと思います(笑)

AIで亡くなった人を作り出して、仮想現実の世界で交流する。という話は、前述のとおり4月にちょこっと連作をしました。SFとファンタジーの間みたいな話でした。サイエンスフィクションと少し不思議の間みたいな話と言ってもいいです。
同じ設定で、なんとなく思いついたのが今回の物語です。おかあさんとの一ヶ月。一ヶ月と言いながら、一年を廻ったような感じになりました。素直に一年にしなかったのは、なんとなく技術的に、一年間を一年間として廻るのは難しいんじゃないかなぁと思ったからです。前回の話は一年間でしたが、かなり途切れ途切れの一年というつもりで書いていたので。

まぁあまり深く掘り下げてもぼろしか出ない甘すぎる設定は置いておいて。(置いておくな)
娘とおかあさんの一ヶ月でした。例によって取り立てて山のない日常話(in仮想現実)です。今回は男女の話ではないですが、自分の好みに忠実すぎてすいません。
見た目年齢のほとんど変わらない母娘なので、もうちょっと困惑したりするのかなと思っていたんですが、案外適応は早かったですね。二人きりの世界だからかな。

このシリーズ、前提として存在しているのが「人の記憶を読み取る」という謎技術なんですが、果たしてヒトの脳から忘れているものも含めた情報を取り出すみたいなことが現実で可能になることはあるんでしょうかね。分かりませんね。色んな研究が進んでいるようではありますが、今の所結構なファンタジーかもしれません。
ただその後にAIが人の人格を一人分作り上げることは、案外実現可能性は高いのかもしれません。なんてことを思ったりします。仕組みとかはぶっちゃけ全然分かりません。

主人公が最も欲しいと思っていたのはおかあさんの味だったわけですが、自分がほとんど覚えていない母親に、色んな事を教えてもらいたい。というのも目的のひとつだったので、結果的には大成功で、満足して旅を終えたのだろうなと思います。多分二度目はないでしょうが。

交流するのは亡くなった人を再現した存在で、作り物であることは確実で、本人に会うことは絶対にできないわけで。そういう事実が根底に存在しているので、今回の物語は、寂しさのようなものをほんのり感じる物語だったような気がしています。
おかあさんが明るめのキャラクターで結構色んなことを楽しむ人だったので救われた面はあります。というかえらい明るい人が現れたので私は結構びっくりしました(おい作者)

ノリと勢いの真骨頂みたいな感じで、何となく一ヶ月連作しようかなと思って31話作って、毎日ほいほい投げ続けていましたが、お付き合いくださった方には感謝しかありません。反応を下さった方だけでも毎日目を通してくださった方や、まとめて何話も読んで下さった方など色んな方がいらっしゃいまして、つくづく私は恵まれているなぁと思いました。本当に最後までお付き合いいただきありがとうございました。




明日(11月1日)からは首の話を一ヶ月やります。こっちは企画ものなので他の方々の作品も楽しみにしつつぽいぽい放り投げていきたいと思います。しょっぱなセンシティブ(暴力)で始まりますがいつものふわふわした話です。またお付き合い頂ければ幸いです。