解決屋道中四方山話あとがき

いつの間にやら年が明け、新しい年が始まったと思ったら順調に過ぎて行っております。

さてさて、まぁそんなこんなで、「解決屋道中四方山話」完結しましたー!年を跨ぐ長い間お付き合い頂いて本当にありがとうございましたー!

全作品はここからスレッド等で読めます。(X(旧twitter)とmin.tとあります)
「解決屋道中四方山話」(X(旧twitter)スレッド)

「解決屋道中四方山話」(min.tまとめ)

今回全然タイトルが思い浮かばなくて思い浮かばなくて仮のタイトルすらついてなくて(ファイル名はずーっと「抜け首くん奮闘記」だった。特に奮闘はしていない)最終的に何かごっちゃりしたタイトルになりました。ふわっふわした話なのにタイトルだけ全部漢字で何となく固い。という。

妖怪が好きです。きっかけが何だったのか分からないんですが、美術館で展示があるとか工芸館で展示販売があるとかとかとか聞くと、親に連れて行ってくれと強請る子供でした。あれこれ欲しがってもいたみたいですが、買ってもらえたのはポストカードくらいでした。それはそう。
それが何なのかとかどういったものなのかとかを気にするようになったのは、かなり年齢が上がってからです。展示があれば名前くらいは書いてありますし、ものによっては説明もあったんですが、私が好んでいたのは、この面白い生き物がどんなものなのかを想像することでした。正解が何なのかはあまり気にしていなかったように思います。(ある意味私の創作活動のルーツはここにあるのかもしれない。ないかもしれない。)
長じてから、正解を調べてみたりするようになったのですが、それで分かったのは、案外正解ってないのかもしれない。ということでした。それは調べ方が足りないのよ。と言われてしまえばそうかもしれないですが。
ある程度自由に扱ってもいいのかなぁなんて思って、自由に扱ってしまいました。妖怪さんたちに叱られたらごめんなさいと平謝りしておこうと思います。

(以下ネタバレあります)

今回の物語の主人公は、抜け首の男の子です。抜け首。というと、ろくろ首と同じものであるとかろくろ首が体から離れたものだとか首だけが飛んでるやつだとか色んな種類がいるようです。主に外国産だと、首に内臓が全部くっついてくるとか火を噴いて人を襲うとか人の魂を食べるとかそういうのもいるらしい。他にも多分色々いるんでしょう。そういう色んな種類がいる中で、虎郎くんは、ただ首が取れて飛ぶ。だけ。という種類の抜け首です。首がない間は体は死んでいるようなものなので、長時間は離れていられないという抜け首もおりまして、花子ちゃんが知っていたのはそういう種類でしたが、虎郎くんはそんなこともなく。最初に空腹で力が抜けていた時以降は何ら危機的状況には陥りません。ぽやぽやマイペースに生きている。
なので自分の体を見つけ出したいという意思も若干弱め。まぁいつか見つかったらいいかと思っています。物語の終わりでは新しい体も手に入れることができましたし。何であんなことになったのかは私も分からない。

そしてタイトルの一部になっている「解決屋」ですが、この話には始まりがあります。正人くんのところを何故か訪れてくる妖怪たちの困りごとを、それぞれ解決して、最後にやってきた花子ちゃんにはトイレに住み着かれてしまう。という物語で、タイトルも最初は「解決屋」としていました。が、この話を公開する前に抜け首の話を書くことにしてしまったので「解決屋ことはじめ」とタイトルを変えて公開することになりました。これはどこかでオンラインイベントに出展させて頂こうかなと考えていた時に折本として作っていた話だったのですが、まぁ色々とあって、目をつけていたイベントが中止になったりとか、他のイベントもちょうどよさそうなものが無かったりして、いつまでも寝かせておくのも、と思って本を販売するのと同時に公開させていただいたものです。あらすじは上記の通り。データ自体はBOOTHでダウンロード可能です。が、読まなくても支障はなかったはずです。
この話で正人くんのおうちに花子ちゃんが住むことになって、解決屋を始めた。という流れでした。

と、いうわけで、虎郎くんは解決屋の依頼者として正人くんの家に住むことになります。自分が体と分かたれた時の記憶を(ラストで分かるけれども、襲われた衝撃で)忘れてしまっているのですが、割と常に前向き。
色んな所に行くけど自分の体の気配を感じなくてちょっとがっかりする。んだけど、まいっかですぐ次に行っちゃうような子です。
考えてないようで考えてるし、案外色んなことを見てるんだけど、ふわふわぽやぽやしているせいであんまりそうは見えないタイプっぽいなと書いていて思いました。
花子ちゃんとはまぁまぁいいコンビ。花子ちゃんのことは可愛い女の子だと思ってるので、悪態をつかれると一瞬現実逃避します。
あと私はトイレの花子さんを何か万能のお化けか何かと思っている節がありまして、何でだろうか。無駄に事情通の女の子になってしまいました。
花子さんはルーツを辿ると厠神だとか土の神だとか色々言われていたりもしますが比較的最近(?)のお化けですね。妖怪というよりは、お化け。学校のトイレにいて(3番目とか一番奥とか色々あるけど入ってる個室は大体決まってるっぽい)遊ぼうと声をかけると返事をするとか、ノックを何回しないといけないとか、襲われることがあるので○○とは言ってはいけないとか。今作における花子さんは、学校が閉校になって取り壊されることになるのと同時に旅に出て、最終的に行き着いたのが正人くんの住む個人宅という、それでいいのか?な経歴を辿った女の子です。多分この花子さんのルーツは厠神だと思う。そこがトイレであることに意味があるタイプ。
色々とゲストの妖怪さんも出てきていますが語り始めると文字数が膨大になりそうなのでここまで!
私の最推しはカガミちゃんですということだけ宣言しておきます(?)

主要キャラの一人である正人くんは今作においてほぼ唯一の人間です。もちろん舞台は人が普通に生活している空間なので、ちらほら他の人間の気配もあります。ので、ほぼ。
基本的にマイペースなお人好し。この話ほんとマイペースしかいないな。妖怪さんとの交流があまりにも普通のことになりすぎて色々慣れている。花子ちゃんの色々にも慣れている。虎郎くんが来たことで、保護者役が板についてきた。
正人くんの家は多分妖怪ネットワークで安全の家みたいになっている。いや妖怪ネットワークって何。そして一番始まりは何だったんでしょうかね。分かりません。

さて。
物語は終わりましたが、虎郎くんたちはこれからも解決屋として色んな困りごとを解決していくことになるのだと思います。大体いつも「これからも日常は続く」エンド。体も見つかってないし。
何やら続きを書くこともあるかなと思いますので、その時にはお付き合いいただけますと幸いです。

三つの話を立て続けにつらつら放流してまいりました。途中少し時間も空きましたが、放流を始めてから四ヶ月が経とうとしています。(えっそんなに経ったの???一瞬だったが???)
毎回お付き合い頂き本当にありがとうございました。
何か一つでも、心に響く物語があれば嬉しいです。
これからもマイペースにやっていきますので、どうぞよろしくお願いします。