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ホルモン療法と不安定

患者会でホルモン療法が始まると、急に涙が出てきたりすることがある、って聞いていた。

私は1ヶ月前からホルモン療法が始まっていて、
タモキシフェンというのを毎日一錠飲んでいる。

関節が痛くなることもあるよ、と聞いていたけれど、今のところそれはない。

ただ、疲れが取れなかったり、目の周りが腫れてカサカサになったり、気になることは増えていた。

2023.4.27に、ハーセプチン+パージェタ(抗HER2乳がん分子標的薬)の投与(術後3回目)が予定されていて、病院に出かけた。

もう病院に数時間の点滴をしに行くのは10回を超えていて、新鮮味はないし、今は術後で「ダメ押し」の意味合いも強い治療(再発防止)だから「腫瘍が小さくなった!」みたいな手応えがない。

ただただ、憂鬱な気持ちが自分を覆っていて、病院の玄関の自動ドアをくぐる前に泣けてきた。

今までだって、投薬は気持ちのいいものではないし、できればやりたくない。でも、癌の治療のために必要だし、私の健康と命のために、日本の国では救う手立てを用意してくれている。そのことで「嫌だ」という気持ちを抑えていたところがあったけれど、なんだか今日は「嫌だ」という気持ちが露呈した。

世の中ではすぐに泣く人のことを「不安定」と言う。

淡々とした人と接していると、周囲は乱されないから「楽(らく)」ではあると思う。

ハプニングや波風が起こっても、建設的に対処を考えたり、陽に振って凌いできた自分としては、「嫌だ」が露呈して泣けたことは新鮮だった。

ホルモン治療でもしないと、私はここには至れなかったのかも、とさえ思う。

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淡々と日記を綴ります。2022.5月に胸にしこりが見つかり、乳がんの疑いが発生しました。その時にチカラになったのは、「私も経験者だよ」という身近な人の言葉と普段と変わらず淡々と接してくれる人の姿勢でした。怖いことより、日常やチャレンジしたいと思っていることをお話ししていきたいです。ずっと日記は書いてきましたが、ガンというトピックが入ってきたことでより鮮明に人生を描いて行けたらと思うようになったので、そこを書いて行けたらと思っています。

淡々と日記を綴ります。私の日記のトピックが、人生の楽しみやよりよく生きるヒントに繋がれば幸いです。 シングルマザー | 第二の人生 | 乳…

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