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推しの話をしましょう。【前半】

前回、いわきFCにハマったきっかけを書きました。
そこでは、1ミリも最推し選手に触れなかったので、今回は最推し選手=私のヒーローについて書いてみようと思います。

「最高にかっこいい」

「埼玉から来ました!試合行けてなかったので選手が動いてるところ初めて見ました!楽しかったです!来シーズンは試合見に行きまーす!」
note(私がいわきFCにハマったきっかけ。)

2017年シーズン終わりに行われたファン感謝祭時点で、現地観戦は0試合だった私。
そんな私にも、2017年シーズン中から推してる選手がいます。

「小野瀬恵亮選手」です。
※期待している方も多いと思いますが、小野瀬選手と下腿三頭筋&腹筋でお馴染みのあの選手は別です。

当時、県リーグ所属だったいわきFC。
今はコロナ禍も相まって、JFL以下のリーグでもYouTube中継などを使って、リモート観戦が出来る機会が増えましたが、5.6年前は現地観戦しているサポーターさんやチームのツイートが1番の情報源でした。

そんな状態で、私はどうやって推しを見つけたのかと言うと…

ホームページの選手紹介ページを見て、顔で選びました。
大真面目に。顔で。
だって、それ以上の情報が手元にないんですもん。

「最高にかっこいい選手がいる!私はこの選手を推す!」

こうして、私に推し選手が出来ました。笑

ちなみに、初めて声をかけてお話したのはファン感の時です。(何を話したかは緊張で覚えてません。笑)

「ゲーフラってよくわかんないけど作ってみよう。」

年が明けて、国家試験が終わり無事に大学を卒業。
なんとか社会人になりました。
休み≒バイトだった学生の時と違い、仕事の休み≒休日。学生の時よりも、趣味に費やせる時間が増えました。

待ちに待った、2018年シーズンが始まります。
ただ、いわきに帰らずに就職をした私にとって、ホーム戦は片道3時間。そして、アウェイ戦は基本的に全てホーム戦よりもさらに遠くで行われる東北リーグ。
一般的には、片道3時間は遠いと言われる移動距離なんだろうなと思います。

ここで活きるのが、中学時代の部活経験。
部活で毎週のように遠征をしていたこともあり、移動距離に1ミリも動じることはありませんでした。
ありがとう、部活しかしてなかった中学生の私。

こうして、「どうせ国内、東北なら全部陸で繋がってるし。」のテンションで、いわきFC初観戦をアウェイ戦にて迎えました。

それから少し経ち、天皇杯の県予選。
リーグ戦とは違う盛り上がり。
テレビ中継も入り、雨でも関係なく盛り上がる会場の雰囲気に、惹き込まれていく自分がいました。
そんな中、初めて現地で見る小野瀬選手が試合をしている姿。そして、試合開始して数分で点を決める姿。
競技をする側の楽しさしか知らなかった私にとって、見る側の楽しさを実感した瞬間でした。

この気持ちを何か形に残しておきたい。

試合終わりにそう思った私は、試合会場で両手持ちの旗を持ってる人がいたことを思い出しました。
「あれはなんて言うんだろう。調べてみるか。ゲーフラって言うんだ。布があれば作れるんだ。」
よし、ゲーフラって何だかよくわかんないけど、作ってみよう。
我ながら謎の行動力。笑
見様見真似で作り始めたゲーフラは、わずか4日後に完成しました。

絵の具を使う発想がなく、全部ペンで塗った。

結局、どのタイミングで出すとか何もわからずに作ったゲーフラは、完成したことで大満足。何試合持っていったんだろう…。まともに掲げた記憶はありません。笑

「大丈夫っすよ。」

周りのサポーターさんとも
選手の皆さんとも
いい距離感で、現地で試合を見る楽しさにどんどんハマっていく私。

そんな時に突然訪れたのが、
小野瀬選手の怪我。
翌日のホーム戦に行くため、仕事終わりに高速バスへ乗った直後、ご本人のツイートで知りました。
書いてあったのは、大きい怪我であること、長期離脱になること。

すごい複雑な気持ちのまま、迎えた翌日のホーム戦。
会場には松葉杖をついてる小野瀬選手もいました。
試合が終わった後、サポーターさん達とご本人の元へ行きましたが、一言も話せず黙り込んでしまった私。
今後の手術、リハビリの大変さを考えたら、
頑張ってください。も
待ってます。も
早く戻ってきてくださいね。も
自分の中でしっくり来ない。
何と言っていいのか分かない。
顔も見れずにいました。

「大丈夫っすよ。待っててください。」
その言葉に顔を上げると松葉杖をついてる小野瀬選手が笑顔でいました。
その言葉に泣きました。

なんて強い人なんだろう。
なんて素敵な選手なんだろう。

あの時、自分から何も言えなかったことを今でも悔いることがありますが、そんなあの日から小野瀬選手は私にとってのヒーローになりました。

そんなヒーローとの約束。

いつまでも待てます。
「待っててください。」
その言葉を信じて。

続く

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