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一目御供

一目御供 千葉県君津郡誌

 坂戸神社の祭礼の別名。

 坂戸神社では祭事が行われていた。
 この古の儀式とはこのようなものであったという。まず、人身御供を籤を持って人を選ぶ。この人を俎上に据え、神前に供して後、刀を振り、儀式を演ずるようにする。この時に生贄にされたものは無傷であっても三年にして死ぬ。しかし、この地を領した武将による禁じられた。

 そののち一目御供が行われるようになった。
 古の人質も供えた遺風なのか、午前十時前に選ばれたものに一の笠を授ける。その笠をかぶるときは一つ目を現すのみで顔は悉く隠されている。この姿を一目御供といい、人身御供という意味であるという。そして一目御供は祈祷を行い馬に揺られて、神輿の順路を回る。そして旅所で、笠をとる。そして同じ道を通らないようにして神社に戻る。

 もともとは旧暦の5月27日に行われた、そして7月29日に行われるようになり、現在は行われていない。

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