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撫でるということ


 もう今はなくなってしまった下郷村という村の民俗誌を読んでいましたら、これはどれも同じ考えが根底にあると思ったことがあります。
 それはなでること。

疳呪い 下郷村史
幼児の体内にある疳の虫は、成長によくない影響があるということから除くための祈祷をいう。 疳にあたるところ(手や腹や背骨など)から、墨をつけ、そこに札を動かすことで、平癒に導く。

虫送り 下郷村史
早朝、害虫(テントウムシ等)を添えて野菜の葉に包んで体をさする。これは体の悪い虫を除く意味がある。村中のそれを虫籠に納め、最後は弓で射てから川に流す。無病息災を祈ると共に、虫が発生しない事を祈っているという。

シンメサマ 下郷村史 屋敷神の一つで、神明様で、イザナギ・イザナミ・アマテラスを祀るものである。オシラサマと勘違いされるような二つの人形の姿である事が多い。祭祀しているものがこの人形を持って病にかかった人の患部でアソバセルとその霊力により快癒するという。

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