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沙謌沙羅

沙謌沙羅  走湯山縁起
 静岡県熱海市伊豆山神社に伝わる。
 
 応神二年、神鏡が相模国唐浜に流れ着いた。これは日輪のように輝き、音曲を奏でたという。
 ひとりの仙童が現れ、社殿を作り祀った。そうしたところ、鏡は自分は違う地の神人である沙謌沙羅という湯の神と名乗った。
 二年後、神鏡は日金山に祀られた。その後、神鏡は温泉を湧出して衆生を救うため現れたと託宣し、これが走湯権現といわれるようになった。

 権現の本体は伊豆山の地下にいるという赤白和合の姿をした二龍であるとされる。その尾は箱根の芦ノ湖に漬かり、その頭は伊豆山の地底にあり、温泉の湧く所はこの龍の両方の眼と、二つの耳、そして鼻の穴と口という。


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