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経済条件や契約はなぜ簡単・簡潔がいいのかの備忘録

昔から思うことなので簡単に備忘録的にまとめておく。

複雑にするとどんなことが起きる?

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1.複雑になると単純に管理が難しくなります。
「あの会社とこの会社の契約ってなにが違うんだっけ?」みたいなことが起きるのを多く見てきました。

2.そして、ビジネスサイドで契約の内容が増えれば増えるほどオペレーション業務も同様に複雑化します。

ビジネス側は「経済条件のパターンが一つ増えただけだ!」と思うような局面でも、よくよくオペレーションに落としていくと今まで使ってなかったフラグを計算に含める必要があり、計算がどんどん複雑化していくことがままあります。

そして、どんどん経済条件を足せば足すほどカオスになるので一部の変更が全体に及ぼす影響が大きくなります。

最後に起きるのはオペレーションの破綻です。

ここまでくるとかなりしんどい戦いになるので、なるべくシンプルにしたいところです。

最近具体的にあったこと

最近具体的にあったことでいうと、気づいたら営業サイドで契約の内容をガラッと変えていて、月初の支払いの計算に大きな影響を与えることがありました。

それまで使ってなかった条件が契約内容に含まれており、また支払いパターンも混在している状況でした。

契約書の修正自体は経済条件の項目を書き換えるだけなので、簡単だったと思うのですが実際に支払いのロジックをSpreadsheetに落として、検算まで含めると見積もり10時間くらいはかかりそうだなという事態に。

そもそもどうしてこうした複雑性は生まれてしまうのでしょうか?

どんなときに複雑化するのか?

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1. 事業を進める上で営業が御用聞きをしている場合には経済条件が複雑化していく可能性が高いです。

自分たちで事業の成功像を描けていないので、営業相手から言われたままに交渉が進んでしまい、案件ごとに契約の内容が異なってきます。

B2Bで営業をしているならば御用聞きだと全社的に苦しい状況が続くので、こちらが主導権を握った交渉をすることが重要です。

もし、自分たちが望む条件で契約ができないのであれば、案件化しないのも重要な判断です。KPIマネジメントだけしていて、こうした案件化しないという判断ができないのもよくある話ですね。

2.それにともなって必要になるのは事業への解像度です。
「あ、ここをミスると後々しんどいな」というのが見えてるか見えてないかがかなり重要です。

特にスタートアップ初期に特別な条件で契約をすることはよくあるかと思いますが、先々それがどのような影響を与えるのかは慎重に判断したいです。

描く未来に対して最適な条件を考えた上で、進めたいところです。

また、事業への解像度として営業活動から支払いまでのオペレーションがどう動いているかの解像度が低い場合もこうした複雑性が生まれやすいです。

部分の変更が全体に及ぼす影響がイメージできないため、こうした問題が起きます。

どうやって防ぐ?

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1.単純明快な契約しかしない、というの非常に重要で、そもそも契約に際していくつもパターンを作らないことが一番大切です。

営業で使用できる契約内容を事前に絞ることでそもそも複雑性が発生することを防ぐことができます。

「え?そんなので事業回るのかよ??」って思う人もいるかもしれませんが、美しく回ってる事業ほど契約の内容は単純明快であることが多いです。

また、複数パターン持つということ自体が解像度が低い状況とも言えます。

過去にライブ配信プラットフォームで働いていたときの初期にはこれでもか!というほど経済条件があり、パターン分けして使おうとしていましたが、蓋を開けてみたら2つくらいの条件で全体の8割程度をカバーしており、残りの経済条件はほんとうに一部の人にしか適応されていないということがありました。

その一部のために本当にオペレーションを重くする必要があるのか?ということは問いとして持っておきたいですね。

また、経済条件や契約内容が増えれば増えるほど新入社員のオンボーディングが難しくなります。

覚えることが多い割に成果が出ない状況になるので、そうした状況は避けたいですね。

2.また、もし変更や追加をしたい場合にはオペレーションを担う人たちと相談をしましょう。これも当たり前の話なのですが、営業サイドで勝手に決めてあとからオペレーションに投げることが散見されます。

事前に影響範囲を確認した上で進めることで不要なハレーションを避けることができるので、事前の相談を心がけましょう。

相談しない人たちは「オペレーションの人たちは基本的に新しいことを避けたがる」と言うかもしれませんが、そんなことはありません。

むしろ勝手に進められることで思ってもみなかった影響が出る方を嫌がるので、事前の相談は本当に重要です。

加えて、定期的に新しくつくった条件を見直すクセをつけるといいですね。

「本当に新しい条件はワークしているのか?」、「オペレーションを増やすに足る施策だったのか?」を振り返りながら精度を上げましょう。

どんなときに複雑化させてもいいのか?

基本的には複雑化させないほうがいいですが、それでも複雑化させていいのは本当に事業上のインパクトが見込めるときです。

多少複雑化はするが、それを上回るリターンが見込まれるときには新しいオペレーションをつくりましょう。

最後に

とはいえ、私自身まだベストプラクティスを見つけていないのでちゃんと掘っていきたい所存。



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