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13年前に作ったCDを聴いてた子とバッタリ会った【M3】

●僕がやってきた同人音楽

今年のゴールデンウィークが、始まったばかりの4月29日。
同人音楽のイベント「M3」にサークル参加した。

(同人音楽というのは、アマチュアの音楽家が自作のオリジナル曲や、既存曲のアレンジを作って公開する文化。
それを収録したCD、データカードなどをイベント販売できる場として、同人音楽に特化したイベントがこの「M3」です。平たく言うと同人誌いや、コミックマーケットの音楽版と言う感じです)

僕は大学3年生の頃から「瀬戸八十八夜」というサークルを作っていた。
同じサークルで仲がよく、音楽に興味ある友人たちと、「とりあえずやってみようや」でスタートしたサークルでした。
そんな始まりではあったものの、ボーカルを務めている歌い手のariが、ニコニコ動画で人気があり、そのファンの方々にかなりCDを手に取ってもらったんですよ。
ほんと作曲を始めたばっかりの素人努力ではあったけど、ジャンルと歌い手人気で思いのほか聴いていただきまして、ありがたい限りで。

で、プレスで2枚のアルバム、手焼きでいくつかCDを作ったりしながら、ゆるゆると2年くらい活動した。
その後、それぞれが社会人になったり就職したりして環境が変わって、途中で長く活動が止まった時期があり、4年くらい前にまた再開。
こんな感じでゆるゆると「瀬戸八十八夜」というサークルを運営してます。

●今回のM3での人はまばらだったものの……

そんな感じでゆるっとやってたサークルだったので、今はもう「やる気があるメンバーが頑張る」っていう状態で。
今回のM3も申し込みをした1月くらいのときは、僕もやる気が結構あったんですよ。
ここ数年ポエトリーのラップに死ぬほどハマっていたので、ビートを買ってでもちょっと自分でやってみるかー!っていう状態だったんだけど、3月とか近付くにつれて、本業がもうずっと忙しくなってしまって。

「うわー、もう仕事ずっと燃えてるし、こんな状態で曲とか作ってる暇ないわ……いや、でも4月とかになったら多少楽になって、ギリギリ時間できるんちゃうかな」

と思いつつ、4月になったけど、案の定全然時間が空かず。
それでも、最近作詞家&ボカロPとして死ぬほど頑張ってるariさんが3曲準備していて、それをサポートする形で無事参加できました。

しかも、今回いつも地方にいるariさんがイベント参加したりっていう感じで、結構特殊な環境で。
結構ワクワクしながら参加したんですよ。

ただ、うちのサークル「瀬戸八十八夜」の状況でいうと、昔ほど引きが強い要素もないし、今回はオリジナルだったこともあって、見てくれる人もそこそこって感じで。
やっぱりコロナ禍を経て、人は戻ってきたものの前ほど人が溢れてるって感じもなかったし、「まあ今日はのんびりやねー」とか話しつつ、ariさんと2人でスペースに座ってたんだけど。

●曰く「高校生だったころ、聴いてました」

20代くらいの男性が、ふらっとやってきてスペースの前でCDを手にとってくれまして。
そのCD、13年前になけなしのお金でプレス制作したアルバムだったんです。

「東方責任転嫁」クロスフェード


かなり昔に作ったCDだけど、在庫はそこそこあったし、多少プレスの作品も持っていったほうがスペースの賑やかしになるだろう……程度だったんですけどね。

で、せっかくなので手にとってくれたCDの説明しようと話しかけたんですよ。そしたらなんと…

「いや、このCD。僕持ってるんです。昔、ずっと聴いてて懐かしくなって」と話して頂いて。
僕もariもまさかの返答で驚いてしまって。

「高校生くらいの時かなー。テスト前とかによく聴きましたよ。イベントで買ったんです。Twitterで今日出てるって知ったので、持ってないCDが出てないかなって思って」

と言ってくれて。
しかも、その「持ってないCD」っていうのも、超初期にコミケのイベント限定で配布した当日限定CDみたいなやつで、想像以上に聴いてくれることに驚き。

「これからも応援してます。頑張ってください」

新譜を買ってくれて、そう言ってくれたことが、どれだけ嬉しかったか。
感慨深くなってしまいました。

●気付き:長く続けてれば、いいことはある。

今回は本当にこれにつきますね。

いろいろあってサークルを止めて、また動かして、でも忙しくて理由つけてなかなか動けてないなかではあるけど。
こんなゆるっとやってるなかでも、ちゃんと見てくれてる人がいて、「懐かしい」とか、「また聴きたい」って思ってくれるんだなーって思いました。

昔もいまも、正直うまくない素人が頑張って作ったものなんですよ。
ネットでも商業でもあふれる音楽のクオリティに全然達してないけど、それでも聴いた人に「よかった」と思ってもらえたんだな……と。

この下手な文章を書いてることもそうだけど、もしかしたらでも、少なくても、届く人がきっといる。
それは創作することの救いだなーと思いました。

そんな2023年GW序盤のM3。

大変かもしれないけど、音楽も創作も、できるかぎり続けていきたいですね。

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