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社会人3年目で脱サラを決断。TikTokフォロワー約86万人の同級生3人組が語る“夢の叶え方”<Kevin’s English Roomインタビュー>

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突然ですが、まずはこの動画を見てください。

英語の正しい発音から、アメリカ文化までをコメディ混じりに詳しく解説している、いま大人気のTikTokアカウントなのです。

投稿している“中の人”の正体は、コメディ×英会話という新ジャンルを開拓する大学の同級生3人組「Kevin’s English Room」(@kevinthepepperoni) です。

アメリカ育ちのケビンさんの実体験をもとに、日米の英語や文化の違いをコミカルに描いたこの動画。

アカウント開設から1年半で人気を集め、今やTikTokフォロワーは約86万人を数えます。さらにYouTubeのチャンネル登録者も約24万人に上り、3人は現在会社員を辞め、インフルエンサーとして生計を立てています。

さらに、動画制作以外にも、オンラインの英会話教室「ケビンの英会話」や「掛山ケビ志郎」名義での音楽活動、2021年3月には初の著書『その英語、本当にあってる? ネイティブならこう答えます』(KADOKAWA)を上梓するなど、現在ノリにノッている3人組なのです。

かつて、3人は大学時代に「いつかこの3人で仕事して活躍できたらな…」と夕方、湘南の海を見ながら夢を語り合っていたそうです。

それから4年強。

3人はなぜ桁外れのスピードでいくつもの夢を叶えられたのか。

その道のりを聞きました。

社会人3年目、退路を断ってインフルエンサーの道へ

Kevin’s English Roomといえば、これまで知らなかったアメリカ文化やネイティブ英語の発音など、笑いのなかに学びのあるコンテンツづくりが印象的です。

もともと3人は英語関係の仕事をしていたのかと思いきや、実際には3人とも普通の会社員だったとのこと。

ケビンさんは化学品メーカー、かけさんは国内メーカー、やまさんは旅行代理店と三者三様の経歴ですが、そもそも3人はどこで出会ったのでしょうか?

「大学のアカペラサークルで仲良くなりました。当時も『一緒にこういうことやりたいね』と夢を語り合ったりはしていたんですが、結局は3人とも就職して。それでも社会人3年目になったとき、やっぱり自分のやりたいことをやりたいなと思い立ち、仕事を辞めて集まりました」(ケビンさん)

退路を断ってインフルエンサーの道に……。となると、一度は収入も途絶えたのでは?

「会社員ではなくなりましたね。最初は3人で自営業をしながら、TikTokなどのコンテンツクリエーションを始めました。現在は案件などのご縁をいただくこともありますが、基本はインフルエンサー事業一本で活動しています」(ケビンさん)

人生のレールを歩みつつあった社会人3年目で、突然の転身。

まさに人生を賭けた決断ですが、3人は動画投稿後、瞬く間に人気を確立していきました。当初は手探りの部分もあったものの、動画がヒットしたのはフロックではなかったと言います。

「最初からテーマや役割分担を決めていたわけではないんですが、英語のコンテンツに関しては『いけるんじゃないか』と思っていました。というのも、それまでの英語のコンテンツは教育色の強いものが多く、面白系のコンテンツはなかったんです」(かけさん)

発信の場をTikTokに決めた背景にも、実はしっかりとした作戦がありました。

「当時のTikTokはあまり熟成されておらず、そこにチャンスを感じました。どんどんユーザーが増えていて、プラットフォーム内にあるコンテンツの数よりも、それを見たい人の数が上回っている。その状態はYouTubeやInstagramにはない魅力だったので、狙ってみようと思ったんです」(ケビンさん)

斬新なアイデアの源泉は「感覚のズレ」

こうしたブルーオーシャン戦略も功を奏し、Kevin’s English Roomはインフルエンサー街道をすさまじい速度で駆け上がっていきます。

特にウケたのが、日本とアメリカの文化の意外な共通点に注目した動画です。

たとえば、日本人のお母さんは電話をするときに“よそ行き”の裏声になることが多いですが、実はアメリカでもそうだとか。

こちらの動画では、そんな日米の電話事情をコミカルに実演しています。

このような斬新なアイデアはどうやって生まれるのでしょうか? そのヒントは、アメリカ育ちのケビンさんと日本育ちのかけさん、やまさんの対話に潜んでいると言います。

「基本的には、ケビンと話しているときに感覚のズレが見つかって、それを種に膨らませていくことが多いです。ただ、いま挙がったお母さんの電話ネタに関しては逆のパターン。ケビンも『それ、アメリカでもある!』って盛り上がったんですよ。必ずしも感覚のズレが必要なわけじゃなくて、違っていても面白いし同じでも面白いんです」(かけさん)

また、ネイティブ英語の発音や使い方について解説した動画も、Kevin’s English Roomの主力コンテンツのひとつ。その際にネタ出しのキーマンになっているのが、かけさんです。

「ケビンとやまちゃんは2人とも英語を話せるので、僕は“日本で普通の教育を受けた目線”でネタを考えています。たとえば『Can I〜』と『May I〜』のネイティブ的な感覚の違いとか。日本人なら1回くらい『どう違うんだろう?』と思ったことはあるけど、明確な答えはあまり知られていませんよね」(かけさん)

英語を話せないからこその勘違いや疑問点が、アイデアの源泉になっているようです。

では、ここだけの話、反応の良い動画の共通点とは?

「バズった動画を見比べても、想定とは違う理由でバズっていることはよくあります。これ絶対バズるなと思って投稿したらバズらなかったり、逆に自信のない動画に反響があったり。ぼんやりと感じる共通点としては、『確かに日本人はこうだよね』と頷ける要素が入っていることでしょうか」(かけさん)

まさにその要素を押さえているのが、こちらの動画。

プレゼン中のPCの画面に彼女からメッセージが届いたとき、日本人とアメリカ人はそれぞれどんな反応をするのか……という内容ですが、両極端で面白い!

「この動画はかなりバズったんですが、日本人の反応には『わかるわかる!』、アメリカ人の反応には『そうなの!?』という反響があって。あるいは『そんなのあり得ない!』とか、感情と結びつくと反響はよいかもしれません」(かけさん)

大学時代に話した約束が実現。インフルエンサーになる魅力とは?

こうしてトライ&エラーを繰り返しながら、活動をマルチに広げていったKevin’s English Room。

オンライン英会話や音楽活動、ついには書籍の出版も果たしましたが、これに関しては3人とも「まったく予想していなかった」と笑います。

想像以上に活動が大きくなった今、インフルエンサーという働き方にどんな魅力を感じているのでしょうか?

「注目度があるのは大きいです。すでに見てくださる方がいるおかげで、マーケティングなどの費用もかからず、自分たちのやりたいことに挑戦できる。やりたいことをできる働き方を追いかけてきたので、ようやくそれが形になってきたと思います」(ケビンさん)

「僕は企画や動画編集を担当することが多いんですが、“直接手に届く感覚”はありますね。自分の作ったものがダイレクトに投稿されて、それに対するダイレクトな反応を受け取れる。個人的には仕事でアウトプットしたものが身近な感じがして、今の働き方が好きです」(かけさん)

「僕はシンプルに、たくさんの方が応援してくださるのは嬉しいなと思います。今は発信が自由にできる時代。TikTokは特にそうですが、最初は有名じゃなくても面白かったらみんなに見てもらえるのは、すごく魅力的だと思います」(やまさん)

大学時代に語り合っていた夢が、卒業から3年後に3人の運命を結びつけ、まるで答え合わせのように実現する。

それこそアメリカの青春映画を思わせるストーリーですが、実際に映画のプロローグのような会話をしていたことも明かしてくれました。

「湘南T-SITEのおしゃれなカフェのテラス席で、かっこいいやつをやったのを覚えています(笑)。めちゃくちゃ夕暮れ時で、『俺らのストーリーが映画化する』なんて語ったりして。ハリウッド化されないといけないので、僕らの夢はこれからですね(笑)」(ケビンさん)

終わらない友情を武器に、理想の働き方を手にしたKevin’s English Room。これからもアカペラサークルの同期たちは、いくつもの夢を語り合っては叶えていくことになりそうです。

クリエイタープロフィール

Kevin’s English Room

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アメリカ生まれ、高校1年生から日本に住む「ケビン」、企画ネタ担当の「かけ」、英語のほかフランス語も話せるトリリンガル「やま」の3人組ユニット。英語・音楽・日常をテーマにアップすると、これが大ヒット。瞬く間にTikTokフォロワー数80万人を獲得し、YouTubeでもチャンネル登録数20万人に超すなど、大人気ユニットへと急成長する。

禁無断転載

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