見出し画像

【インタビュー|キャプテンHAKU】TikTokを“本業”に活かす方法とは?1年以上書籍が売れ続ける人気ビジネスTikTokクリエイター


TikTokの人気クリエイターに、自身のストーリーや動画投稿のコツ、フォロワーの増やし方、ヒットするコンテンツの秘訣などを聞く「TikTokクリエイターインタビュー」。

今回取り上げるクリエイターは、「ビジネスTikTokクリエイター」です。

キャプテンHAKU(@haku0830)さんは、個人のクリエイター向けのWEBマーケティングスクールを開講しているのに加え、『夢を叶える自己発見ノート』(学研)というビジネス書を刊行しているビジネス書作家でもあります。

「TikTokを始める前も、自分のビジネスは順調でした。でも、TikTokを始めたことでさらに本業の成長が加速しました」と語るHAKUさん。

その真意はどこにあるのでしょうか?

話を聞くと、どんな職業の方も参考になる「本業にTikTokを活かす方法」についてのインタビューとなりました。

YouTubeは“テレビ的”、TikTokは“映画的”

キャプテンHAKUさんがTikTokアカウントを開設したのは、書籍を刊行したあとの2019年7月のこと。

それから約1年が経ち、現在のキャプテンHAKUさんのアカウントは8万人以上のフォロワーを抱えるまでになりました。

「今思えば、TikTokを開設したのがブレイクスルーできたきっかけだと思っていて。ここまでアカウントが人気になった理由は2つあると思います。一つは比較的早めのタイミングでアカウントを作れたことです。たとえば、他の動画プラットフォームだとすでに超人気クリエイターがいて、今から何百人もチャンネル登録者を増やすのはかなり大変じゃないですか。一方で。その時点でTikTokにはまだ大きなコンテンツホルダーがいなかったことが大きいと思います。二つ目は、 TikTokがすごいから(笑)。どういうことかと言うと、TikTokはアプリを開いたら表示されるおすすめフィードにピックアップしてくれることがあるので、フォロワーが少なくてもバズりやすいんです。加えて、TikTokユーザーえは僕の言葉で言えば、“ピュア”。なので、動画がいいなと思ったらすぐにフォローしてくれるんですよね」

それを裏付けるように、キャプテンHAKUさんの場合、自身のYouTubeチャンネルに比べ、TikTokのフォロワー数のほうが圧倒的に多いのだそう。

「いま、私のYouTubeのチャンネル登録者は約6,600人(インタビュー時)。アップしている内容はほとんど同じですが、TikTokの方がフォローしてくれるんですよね。たぶん両者でユーザーがアプリを開く動機が違うのだと思います」

キャプテンHAKUさんの分析によれば、YouTubeは“テレビ的”なのに対し、TikTokは“映画的”だと言います。

どういうことでしょうか。

「YouTubeって、最近だと『ながら視聴』する人もけっこう多いんですよ。音声だけ流したり。逆に音なしで見る人もいます。その意味でテレビ的なんですよね。対して、TikTokは音と映像がセットのコンテンツです。つまり、TikTokのほうが画面に没入してコンテンツ消費をするプラットフォームなんです。アプリを立ち上げた瞬間に、音が出ることをわかっていてユーザーはTikTokアプリを開いているので、『TikTokを見よう』という強い動機でアプリを開いている。その意味では、映画館に足を運んで映画を見る人のように、とても能動的な消費体験だと思います」

ビジネス系TikTokクリエイターというだけあり、動画プラットフォームの消費体験についてかなり細かい分析を加えているキャプテンHAKUさん。

「実は、YouTubeとTikTokはライバルではなく、コンテンツの消費体験が違うため、共存していくと思うんですよね」

キャプテンHAKUさんによると、TikTokで興味を持った人がYouTubeを見てくれることもあれば、逆もあると言います。

「アプリを開くシチュエーションが両者で異なるので、僕のコンテンツに触れてくれる機会が増えるという意味では、どちらもやる意味が大きいんです」


キャプテンHAKUさんは、なぜTikTokで人気なのか?

では、そんな消費体験の違いが明確になったところで、キャプテンHAKUさんのTikTokがとりわけ人気を集めた理由はどこにあるのでしょうか。

「それは…厳密に検証できないので、“わからない”んですよね(笑)。それでも自分なりに分析すると、誰に向けてどんな内容を発信するか、という定義がちゃんとしているからでは、と思っています」

キャプテンHAKUさんによると、「今日は○○について語ってみた」「今日は音楽に合わせて踊ってみた」「今日はレストランで食べた赤身肉をあげてみた」といったように、日常生活や流行り物に乗った動画を雑多にアップするよりは、一つのテーマに絞って動画をあげたほうが、ユーザーがフォローする動機が生まれやすいのだそう。

「僕の場合、自己啓発のテーマの動画だけをアップしています。私生活は一切あげないし、今後もドルチェ&ガッバーナって歌うこともない(笑)。特に、TikTokは投稿できる動画の上限が1分までという縛りがあるので、その中で出せるコンテンツは絞ったほうがいいんですよ。それに、何本か動画を出すと、同じテーマのサムネイルで並んでいるほうが見栄えがよいことに気づくと思います」

これまでアップした動画の中で、特にフォロワーが増えるきっかけとなった動画は「アルバイトをやめたいキミへ」 というもの。

この動画は200万再生を突破し、数千人フォロワーが増えたといいます。

なぜこの動画が人気を集めたのでしょうか?

「自己啓発って、基本的にポジティブなものが多いですよね?でも、例えば考えてみてください。好きな女の子にフラれたときに、女の子なんて星の数ほどいるよ!とポジティブに声をかけられてすぐに立ち直れますかね?僕はへこみたいときはとことんへこんだほうがいいって思うし、そういう無理矢理がんばらなくていいよ、というメッセージを発信しています。そういうスタンスが支持されているんじゃないかなと思います」

キャプテンHAKUさんが現在の考えに至るようになったのは、自身の経験も大きく関係しているといいます。

「僕は20歳で脱サラしたものの、22歳のある日倒れて救急車に運ばれ、そこからプツリと糸が切れ、8ヶ月間ニートをしていました。そこから立ち直って、WEBライティングやマーケティングを学んで、いまはそれを教えるスクールを運営しています。そういうネガティブな過去があったことが今動画をアップする原動力になっています。例えば、イラストレーターさんは一枚一枚の単価だと稼げないですが、アニメーションにすれば稼げるようになる。そんなふうに自分で稼げる方法を主に個人事業主の方に教えているのですが、その集客もTikTok経由でできるようになっています」

TikTokを入り口に“本業”の集客につなげるコツ

実はキャプテンHAKUさん、TikTokをきっかけに書籍の増刷が決まったり、スクールへの申込者が増えるなど“本業”がよりうまく回るようになったといいます。

自身が運営する約100万円のスクールに10件申込みが入ったといいます。

「もちろん、すべてTikTokが理由で入学してくれたとは限りません。が、書籍についてはTikTokの影響はかなり大きかったです。編集者の方曰く、本って発売から数ヶ月で動きが止まっちゃうのが一般的らしいんですよね。でも僕の場合、TikTokがきっかけで僕のことを知って、さらに興味を持って本を買ってくれる人が毎月一定数いるんです。つまり“新規のファン”をTikTokで生まれているので、1年以上本が売れ続けているんです」

HAKUさんはこの現象について、TikTokの動画1本ではそこまで関心を持たなくとも、6本見ると本を買いたくなる人がいるのではないか、と分析しています。

「何より大事なのは、コツコツ動画を出し続けることと。TikTokのよいところは、1分だけ相手の時間をもらうだけでよいことです。ぼくはTikTokをお金儲けじゃなくて影響力を得たいという意味で続けています。スクールの収入で自分の生活は確保できていますが、これまでSNSのフォロワーは少なかったので、影響力という意味では全然なかった。それがTikTokがきっかけでお金だけでなく影響力も得られたと思っています」

「無形商材を扱っている仕事の人ほど、TikTokをやる意味があると思います」

ここまでキャプテンHAKUさんの話を聞いて、自分のビジネスにTikTokを活かしたいと思った人も多いはず。

では、どのようにTikTokアカウントを運用すればよいでしょうか?

「おそらく、今後TikTokはライブ配信や物販ができるようになると私は思っています。そのためまずはフォロワーを増やすことが大事です。簡単に言えば、『これだけフォロワーがいる人がすすめてるのだから、いいものでしょ?』と信頼がたまって物販に活かせるようになるからです」

とはいえ、無形商材を扱っているビジネスパーソンも多いはず。

その場合はどうすれば?

「むしろ、サービス業など無形商材を扱っている仕事の人ほどTikTokをやる意味があると思いますよ。たとえば、エステ、美容師、税理士などの士業。あとは営業マンもそうでしょう。たとえば不動産の営業は極端な話、ほかの営業マンと同じものを売っているわけです。となると、顧客はもっとも信頼できる営業マンから物件を買うはずです。それが担保できるのがTikTokなんですよ」

ほかにも、教育業やアパレル業界もTikTokとの相性がよいのではといいます。

「消費者はどんな人かわかっている人からモノを買いたいですよね。会ってない人に“どんな人か”を知ってもらう手段として、時間も取られず、フォロワーが増えやすいTikTokは一番始めやすいプラットフォームだと思います」

では、投稿するにあたって気をつけるべき点は?

「先ほども言いましたが、1番だめなのは投稿がバラバラなものです。誰がターゲットかわからないものはだめ。 あとは大人の場合は清潔感ですね。画面いっぱいに自分の顔が出るので髪型や肌はもちろん、服装も白シャツなどさわやかなものをチョイスします。投稿するときは服は固定してしまったほうがラクですよね。それと、意外と見落とされがちなのが、声。画質が悪くても『画質悪い』というコメントはあまり来ませんが、音が悪いと『音が聞こえにくい』と不満のコメントが書かれます。声はちゃんと聞こえているかについては最新の注意を払ってください」

音楽については、“Hot”カテゴリに入っている中からチョイスするのがオススメとのことです。

「あとは、ベンチマークにする人を決めるのがおすすめです。僕がTikTokを始めるにあたって個人的に参考にしたのが、ワンフレーズ英会話を投稿している『もえぴのワンフレ英会話さんです。彼女は英語の先生というより、近所の帰国子女のお姉さんというかんじのキャラで人気を集めていたんですね。なので、僕は、『近所の成功しているお兄ちゃん』みたいなかんじのキャラで投稿しました。だから、スーツではなくカジュアルにTシャツにしたんです。でも、コメントで『お父さんになってほしい』とコメントがついたのは悲しかったですね(笑)」

TikTokは本業の成長を後押しする相乗効果を生み出す。

そんな意外な発見があったキャプテンHAKUさんのインタビュー。

あなたもぜひ、本業とシナジーを起こすためにTikTokを活用してみてはいかがでしょうか。

クリエイタープロフィール

禁無断転載

▼その他のTikTokクリエイターインタビューはこちら



この記事が参加している募集

習慣にしていること

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

Twitterでも、TikTokに関する様々な情報を毎日発信しています。ぜひフォローしてください!