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他の力も借りる“素直さ”

人は、生まれ落ちた瞬間から、多少の優劣はあるにしても、皆な優れた能力(のうりょく)をもっていると言っても、間違いではないと思います。

 能(のう)とは、仕事をする力、仕上げる力、働きかけるetc.の事です。能ある鷹は爪を隠す、という言葉がありますが、その意味は、真に実力のあるものは、やたらとそれを現さないという意味です。“能”とは、実力の事なんですね。一方、“力”という一文字で、能力という意味があるんですね。従って、能力(のうりょく)とは、計り知れないほどの大きな力を意味している、ということになります。

 人間社会をざっと見渡すと、人によってその能力差がいかにも大きく感じられるのは何故なんでしょう。恐らく、人それぞれの生き方、例えば、努力を積み重ねていく根気の有り無し等、生き方の差が、長い時間の中で、能力差として現われてくるのではないでしょうか。

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 ある程度の能力が身についている人は、困難な事柄にぶつかっても、自分の持てる能力で、何とか解決を図ろうとします。ところが、ある程度以下の能力しか身につかなかった人は、当然、うろたえる事になります。こうした場合は、虚勢を張らず、素直に、能力のある人の力を借りる事です。

 壁を乗り越えるためには、誰かが対応せざるを得ないのですが、人間、長く生きているうちに、個人差、能力差はいやおうなしについてきます。そんな中で、自分の能力だけでは解決の道を見つけられなければ、他の力を借りる“素直さ”が必要になって来ます。素直さも、ある意味、無形の力なのかも知れません。