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艱難辛苦は、汝を珠にす

 私が幼い頃の記憶です。何十年も昔の事、母がよく言っていた“艱難辛苦(かんなんしんく)は汝を珠にす”という言葉を思い出します。

 当時の生活の厳しさを、艱難(かんなん)辛苦という言葉に置きかえて、子供達に向かって、今の生活の厳しさがこれからの人生を磨き上げる・・と教え諭されていたような気がします。艱(かん)とは、難しくて動きがとれないこと。また、難(なん)は、安易に進めない、苦しみ、災い等を意味します。すなわち、艱難(かんなん)とは、難しくて身動きがとれないほどの苦しみ。困難に遭って苦しみ悩むことです。

 艱難辛苦は生活苦のみならず、社会生活の中での様々な軋轢や精神的な苦しみも有るでしょうが、それを乗り越えていく強さをもって進んで行きたいモノです。